こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

お 粗 末 様

2018-02-25 07:35:03 | Weblog
再生可能エネルギーを増やしさえすれば

電力会社の発電所で消費する

地下資源の燃焼が

量的に減る

と当初から信じられていた

これが虚偽であったことは

パリ協定の成立を急いだ

その経過が雄弁に示している


世界中の至る所で

省エネ節電に鋭意

務めていながら

二酸化炭素の大気中濃度は

却って増加し続けていた

という事実が判明しており

それが予定されていた

京都議定書の条件付き更新

という方法ではなく

全く新しい国際協定の

成立

を逆に却って急がせた


97年を起点とする

丸二十年に及ぶ

時間と環境投資の総額を

事実誤認が無駄にした

愚かで拙いこの経過こそ

問題認識能力の不在

を現代史へと

深く刻み付ける結果となった

だが

文明は自らが犯した罪

の意味に気付くことを

意図的に避けている


電力会社が輸入している

温室効果ガスの最大原因

である化石燃料の増減比率

に反映されるどのようなデータも

COP3以降

公開された記録を

発見することができない


節電していた時間で

二酸化炭素の排出量が減った

ことを確認しようとする調査

は実施することが不能なのだ

再生エネの導入による

CO2排出量の減少との間には

相関関係の成立

を示す事実は

何一つ存在しない


再生電源の国を挙げての増設努力



省エネ節電努力の国民的励行の継続

によって

電力会社が輸入した地下資源

の量的減少を示す

変化

を証拠立てる記録は

皆無

意図的な韜晦

を疑うべき証拠は多くある

託送比率についても

ある筈のない

不可思議な数値が

公然たる資料として

明瞭に残されている


一連の経過がしめす事実関係の確認

を蔑ろにするための

何らかの意図的な

誘導

が関わっていることを悟れば

温暖化が止まらなかった

その訳が

具体的にみえてくる


問題の本質を探ろうとせず

対症療法を

無批判且つ矢継ぎ早に

ただ繰りだしてきた

という点にこそ

真実へと至る道の

閉された門

を見出すためのヒント

が隠されている


環境負荷のない再生電源を

どれほど多く導入してみたところで

発電所の燃焼炉の稼働率が

変化していなかったのであれば

その行為にどのような実効性も

宿らない


省エネ節電努力の

国を挙げての励行で

地下資源の輸入量がどう変化したのか

という経過の事実を確かめていたのであれば

温暖化が止まらずにいる

その理由はしっかり見えていた


無駄な投資を重ねて繰り返す



を敢えて冒すことなど

およそ考えられないことだったのだ


環境劣化と環境投資との間にある筈の

相関関係の不在

が環境投資を悉く損失へと変え

経済成長する機会を

有効需要の喪失

という愚かな経過を閲したことで

GDP成長率を

強い力で押し下げている


問題認識能力に潜む重大な欠陥



事実誤認を誘発し

有効需要を生み出していた筈の

環境投資で損失を却って積み上げる

という

粗末な結果を引き出した


文明に蔓延するようになった

問題認識能力の劣化とそれが導く欠陥

とが

事実誤認を誘発した経緯

の検証を

なおざり

にしておくよう促した


電力消費を減らした総量

を推定する方法より

地下資源の燃焼量

または

その輸入量の推移

に関する移動実態を調べていたら

真相を突き止めることなど

簡単にできていた


成果のない無駄な努力が生む

壮大な損失を

発生させるようなことは

固よりなかった


思考力を涵養しなくなった

戦後の高等教育

が生み落した過当競争

が生み出す現在の社会体制は

効率性を尊重したことで

画一化された同質性を

国民のすべてへと

一律な条件を賦与し

公平に意識へと刷り込んだ

その一方で

知識の意味を吟味する

深耕の段階を省いたことによって

捻出した時間のすべて

を知識の間口を

横方向へと広げるために

専ら転用してきたのだった


知識の量は確かに増えはしたものの

その意味を探るための機会は

大きく減った

こうして知識のもつ意味と

その応用方法が

目には見えなくなったのだ

マスプロ教育の所産

である知識階級が蒙った

無自覚の劣化が呼び寄せた

効率的学力向上運動に基づいた

認知能力の劣化過程

の循環再生産の構造化



教育制度の高度化

という名目で無批判に推し進められ

知識の意味をではなく

知識の量

を以て

優勝劣敗の分岐点

となるよう位置づけた


思考力を失ったことにさえ

無頓着となっていた

新人類型形式主義の

促成栽培で成長させられた知識人たちは

画一化された

同質の教育を授けられ

高い知識をもつに至ったのだったが

知識の真の意味を理解した

というレベルでは決してなく

認識能力の劣化に

気付くことができなくなった


認識に備わる固有の価値を

知る機会を奪われたまま

一様な判断を共有化することで安堵し

茹で蛙状態となって

適温の快適な環境から

抜け出す冒険を

打ち揃って

避けるようになってしまった
    

調べたらわかる簡単な事実

を確かめようともしないまま

電力消費を

ただ単に減らしさえすれば

大気中に排出されている

大量の二酸化炭素が

自動的に減る

という勝手な思い込みに

それ以降延々と囚われて

失った判断基準の正当性を求めて

権威主義へと舞い戻る

道の途上で立ち竦み

権威筋からの指示

を待つことしか

できなくなった


これが温暖化現象を

止まらなくさせた

たった一つしかない

その理由


思考力が不在なら

判断能力もまた不在

いまや

世界中が教育を高度化したことで

善と信じて得たその不毛なツケを

気候変動という環境条件の悪化を

アップデートすることで

調整するよう

強く迫られる事態を引き寄せた


環境対策と経済政策の同時的失敗

というキッカケ

が与えられていながらも

尚一向に関心を示さない

という不毛で愚かなる経過が

こうして文明へと残された


パリ協定は文明の無策

が生んだその最初の結果

交流電源を起点とする

長距離高圧送電のネットワーク

が周波数の維持に条件づけられている


世界中の電力会社に

真相を語ることを拒ませ

秘密主義を執拗に続けることで

真相を告知する機会

を自らの手で葬り去る行為を

訳も分からずに

ひたすら繰り返し続けさせている


認識の不在が生んだ

莫大な規模となったその損失は

実に計り知れないものがある

環境投資が需要創出の有効性を

正しく発揮することができていたのなら

地下資源の燃焼は

当然の帰結として

大きく減っていなければならなかった

そうなっていたのであれば

エネルギーコストは応分に減少し

CO2濃度は

着実に低下していた筈である


思考力の低下という

時代に共通してみられるその変化の様は

知識の量的拡大に特化した

教育の咎

へと還元できる


判断能力の劣化は

教育の高度化

を効率的に推し進めてきた

その結果として

文明に与えられたもの


気候変動は思考力を手放して

判断能力を失った

高度化した画一的な教育制度の

辿りつくべき

予め決められていた

その到達点


つまり必然

の帰結

であるに違いない
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 責 任 転 嫁 | トップ | 喪 失 体 験 »

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事