こ と の 端

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危 急 存 亡

2019-09-22 09:19:49 | Weblog
温暖化という環境異変

を引き起こしたのみならず

防止することさえ何一つできずに

放置容認して佇立したまま

自然災害の襲来に

ただ耐えて過ごすことしか

できなくなった文明の末路

を想定するのは タヤスイ


そもそもの原因

が火力発電という方式にあることを

よく承知していながら

減らす努力を怠らず

過ごしてきたのだったが

結果をみると逆だった

温室効果ガスの濃度は

ひたすら高まっていたのだ


文明のレベルは

実のところ

この程度


昨日は子供たちによる

世界規模のデモが敢行された

はじめての金曜日

温暖化が生んだ危機的なこの状況

に対する一斉抗議が

報道によると

400万人規模

に達したということだ


気候変動は一向に収まらず

行き場を失って

追いつめられたこの状況に

これからの未来を生きる

ことになっている若年層が

一斉に立ち上がった

という記念となる最初の行動が

歴史へとこうして刻み付けられた


期待された再生可能エネルギー

の大量導入を行っていながら

CO2の大気中濃度は

却って大幅に増えていた

という虚しい現実と遭遇し

排出量を

ゼロ%にまで

速やかに減らさなければならない

という決断を下さざるをえなかった

指導階層が判断停止に陥てしまい

悪化する一方となった現実

を為す術もなく

眺めているその姿

とは対照的な運動が

このとき初めて産声をあげた


新しく設定された

パリ協定と呼ばれる

急拵えのとってつけたような枠組み

の登場こそが

これまでに推し進めてきた

あらゆる温暖化防止対策

がまったくの無効であった

ということをよく物語る


過去の失敗を点検することなく

検証も怠っていた

というこれまでの姿勢のあり方

が温暖化を止まらないよう

仕向けていた


問題の所在に気付けば

対応する方法を

特定することはできていた

判断を避けたまま

無為に過ごしてきた長い時間

が地表に気候変動という

禍を連れてきた


京都議定書が失敗に終わってから

目標の設定値

だけを急いで変えたところで

問題の根源

を温存することにしか

ならない

ここが誰にも

理解できていなかった


温室効果ガスの削減目標を

高めて実効性が不在のまま

であるのなら

同じ失敗を繰り返すことにしかならない

有害なガスを実際に減らす

ための具体的方法

が見えていなければ

どのような成果も得られない


プロセスに課題を残したまま

削減目標だけを高めたところで

どのような成果

も得られないことは

これまで度々実証されてきた

失敗した過去の経緯に学ばなければ

成功は覚束ない

CO2の着実な増加

は問題認識能力

に潜む欠陥の本質

を訴えていたのだ


温室効果ガスの排出量

を減らせずにいる

ということがその濃度を高めさせている

という現況の拙さこそ

が世界各地に異常気象を発生させ

自然災害を狂暴化して

被害をより甚大なものにする

経済的な損害が増えれば

成功による利得は

同じ比率で自動的に減るばかり


2011年三月の地震による津波

で原発が水素爆発を引き起こした

あの時から

火力発電所にかかる負担

の割合が急増し

地下資源を大量に燃やしてきた

そのことこそ

二種類の温室効果ガス

つまり二酸化炭素と水蒸気とを

同時大量に

大気中へと放出することになったのだった


二酸化炭素は大気全体を温め

水蒸気は地表の熱を

上空へと移動させてそこで保つ

という効果を生む

地下資源の主成分がメタンである

ということが

CO2を一つ生み出すと同時に

H2Oを二倍に増やして放出する

という結果を火力発電所が

必然的に生みだしている

これに低気圧という上昇気流が

加わることで

海面で生じた水蒸気と重なって

地表付近で雨雲の密度を

より高める


気体の水である水蒸気は

上空の寒気に触れると凝固し

重さを得て地表へ落ちる雨となる

水蒸気の温室効果はそこで消えるが

CO2はそのまま残る

紫外線が分解する濃度を超えたときから

CO2の温室効果が

募り始めた


降水密度が急速に高まったのは

火力発電所が吐き出した水蒸気

の割合が

CO2の二倍

も高くなっていたからに他ならない


地表へと集中的に落下するようになった

未曽有の大雨は

万物を押し流すエネルギー

となって海洋へと至り

そこで落ち着く


世界規模で進んでいる

火力発電所の増加という傾斜は

地下資源の燃焼を量的に拡大しながら

炭素Cの酸化物であるCO2と

水素Hの酸化物であるH2Oとを

同時大量に

大気中へと放出する


問題の本質

はメタンの組成が

CH4であるというその点にある


一つしかない炭素Cは

大気中の酸素と結びついて

CO2を一つ作ったと同時に

四つある水素Hもまた

同様に大気中の酸素O2

と結びつき

H2Oを倍の二分子つくりだす

この差が気温の上昇に先立って

降水量を異常な規模

へと増やしている


降水密度の異常な増加は

原発が止まっていた2011年から

頓に目立つようになっていて

降水密度の極端な上昇が

土砂災害の規模を一層拡大させる

という強い傾斜を生み出した


温暖化現象の根源にあるのは

火力発電というその方式なのである

交流電流による長距離高圧送電

というその方法が

地下資源の絶えざる燃焼

を必要不可欠なものにした

何故なら

交流電流の本質が

周波数にあったからである


磁石には南極と北極があり

それがつくる磁場を

一定の周期で変化させてやることによって

揺らぎのない

安定した周波数を引き出している

交流電流とは

この周波数で成り立っているもののこと


交流電源は

回転数を一定に保つことによって

磁場変化が生む起電力を

安定的に高めている


周波数を常に安定化

させておかなければならない

という制約のあることが

交流電流を精密に制御することを

電力会社の義務とした

周波数変動が送電する際の障害となる

ことが分かっていたからに他ならない


安定性を失った周波数が

電力の品位を損うと

電気的な微細な制御が不可能となる

世界的に評価されている日本品質の高さとは

周波数を安定的に維持している

電力会社の努力と功績の賜物なのだ


ところが

この周波数を一定に保っているその行為が

温暖化防止対策ではCO2削減の邪魔をする

発電機の回転数を落とせば

周波数が低下してしまうからである


電力会社では発電出力を減らすことが

まったくできなくなっていた

再生可能エネルギーを大量に増やしても

発電所の電源の回転数を減らせなければ

地下資源の消費量に変化はでない

つまり温室効果ガスの排出量を

まったく減らすことができなくなっていた

ということだったのである

これが京都議定書を失敗に終わらせ

パリ協定も同じ結果へと

突き落とすことになる理由


先週関東地方に上陸した台風15号は

千葉県に停電の被害を

集中的に発生させた

異常気象の原因が温暖化にあり

それが火力発電所の影響の結果である

ということが確定した事実となっている以上

火力発電所が生みだした

二種類の異なった温室効果ガス

が低気圧を発達させて

台風へと成長させただけでなく

高圧の送電鉄塔さえ押し倒し

多くの倒木が電信柱を薙ぎ倒し

低圧の配電線から

電力を輸送するための機能

を根こそぎ奪い去り

その復旧を執拗に遅らせて

総てのインフラを

機能不全へと陥れた

被災地ではこのようにして

原始生活に戻ることを

余儀なくされた


文明生活に欠かすことのできない

豊かな電化生活を確立した

ところまではよいとして

その達成条件を満たすための

発電行為が

温室効果ガスを大量生産することとなり

住宅を破壊すると同時に

停電を長期化させた


温暖化の原因となっている火力発電所が

気候変動という結果を引きよせ

生活に欠かせないインフラを

一瞬で麻痺させた


火力発電という方式が温存されている限り

気候の変動は悪化の一途を辿り

文明生活にさまざまな予期せぬ変化

を強引に押し付ける


今回の台風被害は

自家発電装置を常備する

必要がすべての家庭にある

ということを教えたのだが

火力発電方式の罪を問う

ことを留保した


商用電源に依存している以上

いつ何時不測の事態に陥るか分からない

という心構えが必要となる

教訓となったのは

地下資源に頼らない小型の電源

を可及的速やかに

国が開発しなければならない

ということであろう


そのための方法はたくさんある

システム化するその方法の違い

に着眼すれば

温室効果ガスを生まずに

しかも環境性能が高く

かつエネルギーコストの最も低い

環境電源の供給が

可能となる


既存の有害な方法に頼ってばかりいた

というそのことが

環境投資を無駄にして

社会資産を失わせ

経済成長も引き出せなくして

経済のデフレ化を急がせた


国がやるべきこととは

地下資源を用いない

環境電源の速やかな開発

と供給なのである

省益の確保と党益の確保に

うつつを抜かしていた

というこれまでの政策判断にみられる

エスタブリッシュメントが陥りやすい

牢固たる旧弊な思想が

温暖化による風水害を異常なレベル

へと短期間で押し上げた


再生可能エネルギーの使い方に

未解決の課題があった

ということに気付けば

合理的なシステム構築の気運

は勝手に高まる


利益共同体が陥った思考のバイアスが

止まらない温暖化を生みだした

地下資源を永年に亘って燃やしてきた

ということが

気候変動を急がせた

発電出力を制御できない商用電源のあり方

が地下資源の大量輸入を減らせずに

降水密度の異常な増加を

世界規模で生き起こす

重大な結果を生んだ


日本が輸入している石油が

ホルムズ海峡で滞るようになったとき

地下資源以外の方法で

電力を確保するための技術開発

を急ぐようになるのだろう
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