こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

自 己 失 点

2019-09-01 06:18:17 | Weblog
日本では

バブル経済の崩壊を契機として

民主主義の陳腐化

が進むようになり

合意形成するための努力

が生産性を低下させる

という混乱要因

を保護する風潮

の発芽が

このところ目立っている


明快な意思決定が成立せず

決断に手間取る

時代が訪れているようだ


判断能力を失って

決断することができなくなり

権威からの支持を待つ

ことが大方に共通する

姿勢の変化となって

世に定着しつつある


世論調査の選択肢の一つ

となった

【とちらとも言えない】

という項目は

以前

【分からない】

ということで

統一されていた


この判断を回避する行動

が意思決定を左右する

重大な要因となって

これから作用する


断定的な判断を

一方的に下す

力をもった独裁者

が好まれる時代は

混乱が乗じた末の時代に

あらわれがちな存在

なのだ


国民の評価を高めるカリスマ

をもつ人材の登場



ポピュリズムが

このようにして

支援する

そこにあるのは理非善悪の

判断ではなく

鬱屈した感情

の吐露


流血の時代を経て

漸く手に入れた

イギリス発祥の

民主主義を劣化させたのは

教育のあり方の変更

以外に存在しない

その英国が

いま

ブレグジットで行き詰り

苦渋の決断を迫られている


日本の場合

民主主義は敗戦の結果

として与えられたもの

言わばお仕着せのような

ものに過ぎない

価値の尊さが

国民に認識されている

という訳ではないことから

とりわけ

劣化し易い

という特徴を有している


民主主義の成否は

要するに

教育によって決まるのだ

学力重視に特化した高等教育は

世界的な規模で

思考力の涵養を一斉に怠り

知育偏重へとひたすら傾き

学力を重視したあまり

考えるための時間を惜しむ

という世界に共通する

特殊な傾斜

へと自ら陥った


判断能力を失って

損失の山

を築いていた

ということが混乱要因の糧となり

国民に判断させる必要のない

カリスマ

の登場を待ち侘びる

変化の相から目を反らす

よういつも仕向ける


混乱に陥ったかつての民主主義は

独裁者の登場

をこうして

庶幾うようになってゆくのだ


そうして



判断を誤って

戦争という物理的な破壊活動

へと突入することになる

道をひた走る事実

を歴史に証明させておきながら

性懲りもなく

思慮なくただ単に

何度でも同じ行為を

繰り返す


経済の成長と拡大を急げば

効率を追求する必要が新たに生じ

最も無駄のない

理に叶った支配体制

の確立を目指すようになってゆく


その昔

奴隷労働による富の集積が

古代に共通する帝国主義を

世界各地で繰り広げていた

パクスロマーナと呼ばれていた

時代があった


それが後代に移ると

大航海時代を経て

植民地経営という方法が登場し

富の収奪を専らにして

合法化する手法が一般化した


資本集約を

効率よく推し進めたことによって

生産性は過去に対して

相対的に高まり

投資効果を最大化することに

大いに役立った


現在では

金本位制から一方的に離脱した

ドルショックと呼ばれた

1971年を境に

アメリカが基軸通貨の供給権

を石油取引で活用し

ドルに過剰流動性という機能

を押し付けた


世界経済は

この第三の段階へと至るに及んで

その最終相である

独裁体制による覇権の擁立

を可能なものにする

ポピュリズムを再発見することとなり

調和より闘争

を目指す社会体制

となることを

共通基盤として採用した


過去にみられる一連の経過と推移は

富を巡る効率強化と

合理化プロセスの確立

が主要なテーマであったのだ


アメリカではいま

一国至上主義が

市場経済に排他性を持ち込ませ

生産性よりは

富の回収効率を高めること

が最優先課題となっていて

福祉より繁栄

を重視する政治がもてはやされ

協調性という価値

を圧迫するようになってしまい

不寛容であることを

是とする

殺伐とした社会

を形成する時代が

顕在化した


この段階へと至る

強いバイアスのかかった

傾斜

が高まる時代を

民主主義の劣化が

このようにして急がせた


思考力を育てるための時間を惜しみ

知識の膨張に価値を措く

ようになった教育制度のあり方

の変更が

民主主義の質的劣化

を急がせた


知識の量的拡大

を重視するようになった

高等教育へのシフト



批判精神よりは学力を尊ぶ

偏向を際立たせ

思考力の育成を蔑ろにして

判断能力を奪い

批判精神も同時に失わせる

という結果を現代へと

導いた


こうして

判断を誤っていながら

その事実にさえきづかない

指導者たちを大量生産

してきただけでなく

再生産している行為

についても

価値判断を誤っていながら

放置したまま憚らない


こうした連綿たる状況の劣化を

自らの手で

率先して速めていながら

その意味に気付かない

という状況

を成り立たせているのは

今を生きている

同時代人に他ならない


温暖化を防止する

必要をよく承知していながら

原因を突き止めただけで

佇立してししまい

二進も三進も進めずに

固まったまま

身動きがとれない

という現状こそが

温暖化を止まらないようにして

産業と経済の育成に欠かせない

地下資源の大量消費

を放置容認することを

続けさせている時代を
 
ポピュリズムの台頭

が許し

環境破壊と不寛容な社会とを

同時に成立させる時代

つまりポスト新自由主義

を呼び込んだあのときから

既に久しい


重ねて言う

民主主義の成否は

教育によって定まる


教育投資に失敗した

ということが

民主主義を一方的に劣化させ

独裁者の登場を

国民に望ませる時代

を生みおとす


歴史はそれが

嘗てのナチスドイツの政治思想

となった国家社会主義へと

繋がった事実に学んでいた筈だったのだが

地域が変わった中国大陸では

赤い皇帝

となることを目指して

国家主席の座に就いた習近平が

そのための手段

としての覇権主義

を復活させるに及び

アメリカでは

トラムプ大統領による

対抗措置の実行を即断して

関税合戦と呼ぶべき

経済戦争を勃発させ

国際経済に

強い負圧を

いま懸けている


いずれの変化も

カリスマの登壇

という変化が生んだもの

国際経済はその影響を避けきれず

渦の中心点

へと向かって

否応なしに

引きずり込まれていく

サダメを

受け容れることしかできなくなった


普遍性をもつようになった

アメリカ由来の自国至上主義

という変化は

朝鮮半島でも起きており

北半分では核による防衛を目論ませ

南半分では判断能力を失った状態

で直情径行へと奔ってしまい

健全な判断を手放し

国際的な対応を結果として

誤った


分断された半島の再統一

で核による安全保障

が成り立つことを夢想した

南半分の指導体制は

経済成長の勢いを失う犠牲

を払ってでも

再統一という悲願

を果たそうとして

反日行動を扇動したのだったが

それを反米行動

へと繋げてしまい

危機的状況へと

自ら率先して陥った


心がけの悪さ

がこの先

どう国家と国民に祟るのか

という経過の事実

を眺めているだけで

相互間の立ち位置の妥当性

を確認できるようになるだろう


止まらない温暖化と

劣化し続ける民主主義体制は

いずれどこかで

反転する

振り子のようなもの


そのタイミングを知れば

次世代の指導体制のあるべき姿

が明瞭に見えてくる


急ぐべきは

教育制度の見直しなのだ

学力重視の教育が

環境異変と自国至上主義の

生みの親

競争相手を排除したところで

生産性を排他主義が失えば

どのような成果も得られまい

健全な判断は

批判精神が導く

知識があってもその意味

を知らずにいれば

有効解をそれと特定する

ことは誰にとっても

不可能なこと


問題認識能力が不在であった

ということが

自国至上主義へと至る

ポピュリズムを世に定着させ

独裁者となるカリスマ

の登場を待ち侘びる国民

を育てる因子となって作用する

経緯を果てしなく繰り返す


これが原状に於ける

知の到達点

それはオウンゴール

のようなもの
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