こ と の 端

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終 焉 の 時

2010-03-27 14:56:39 | Weblog
地球にやってくる次の未来は

静寂

そのもの

という状態になるだろう


何故なら

生命体の殆どが

消えてなくなっているからだ

存続が許されるのは

植物だけという時代が

駆け足で近付いてきた


温暖化がこのまま進んでいくとすると

海面に浮かぶ氷山が作られなくなり

栄養塩を多く含んだ重い海水をつくることができず

沈み込みによって生み出されている深層水が

海流を止めてしまう時を迎えなければならない

潮の流れが止まってしまうのは

温暖化の結果の一つとして

70年代頃から既に指摘されていたことである

海を生活圏とする動物の多くが絶滅する一方 

地表では

気候の変動が自然災害を兇暴化させ

洪水と干ばつとを

まだら状に引き起こすようになっている

農作物の収量は次第に減り

巨大な人口を維持するだけの食料を

総ての国が自給することさえ困難な状態になる


人類は植物などの過去の有機体の遺跡を発掘し

その資源から熱を得て

この文明を営々と築いてきた

石炭は植物の化石

石油は有機物が融合状態で地底や

石の中などに永く保存されるようになったもの

それを取り出して熱を得てきた時代の果てに

熱を運動エネルギーへと変換することによって

電気を生み出す仕組みを急速に進化させてきた


石炭を熱に換えることによって

運動エネルギーを得るようになった時始まったのが

産業革命

石炭を資源とする熱で蒸気圧を生み出し

それを動力に換えてきた

外燃機関は産業革命の最初の産物だった

蒸気機関車や外輪船などのことである

その後

石油を熱に換えるためのより効率的な方法を見出した人類は

内燃機関を生み出して

ガソリンエンジンやジェットエンジンを開発し

それによって地球を

とても小さな星へと変えてしまったのだった


天然ガスは炭素と水素とが結びついてできたもの

水素を含有している化合物であることから

炭化水素としての熱効率は

炭素資源のそれを凌駕するほど高いものになっている

高い温度が求められる分野では

炭素系資源よりも

炭化水素系資源へのシフトが起きるようになっていった


発電の分野では石油(原油)などの液体資源と

ガスなどの気体資源の他

核分裂で生じた熱による蒸気発電が大きな比率を占めている

熱効率が高い分だけ

発電の効率も高められている

100万キロワット時級の巨大な発電能力をもち

そのために

需要の減った深夜になると

使われないことを承知の上で

大量の電力が

無益に送電線を下っていき

地の底へと急行するようになったのだった


エコキュートが登場するようになったのは

人が寝静まった23時から

明け方の6時頃までの間に

使われずに捨てられていた電力を

少しでも有効利用する必要に電力業界が迫られたからだった


温暖化対策の一環として原発の比率を増やしていくと

使われる当てのない大量の電力が

安定した状態で常時供給されるようになっていく


石炭や原油

ガスなどを燃やす発電方式をいつまでも続けていくと

炭素成分が酸化作用を受けて二酸化炭素へと変成するだけでなく

水素成分までもが

同じ酸化作用で

気体の水

つまり

大量の水蒸気へと変化するようになる

水は自然条件の下では勝手に減らないものであるため

地球が持つ水の絶対量は

時の経過と共に

増える一方という状態となり

惑星そのものが水没するという結果を招く


地表では二酸化炭素の保温効果で平均気温が上昇し

低気圧をより急速に発達させ

水素資源の酸化物である気体の水を雨へと変え

ゲリラ豪雨を至る所で発生させるようになった

天然ガスにも水素が多く含まれていることから

ガスを燃やし続けていると

やがて

救い難い経過が生み出されてしまうようになる


燃料電池が普及する時代になると

水素資源の大量消費で

大気はどんどん湿潤化し

雲が増えて

日が差さなくなってしまった地表では

温暖化を生み出した人類を地球が直接淘汰することで

文明以前の状態を早く取り戻そうとするようになっていく


植物が大繁茂していた太古のあの時代へと

自ら回帰する方向へと事態が動きだすようになりつつあるのだが

文明には

切実な危機感というものがない

実効のない対策ばかりを連ねていることに

一向に気づこうとしていないのだ


温暖化という現象は

大きな変化を地表へと引き寄せるものなのだ

問題の所在を人類が知っていたのであれば

有効な対策とは何か

ということが見えていなければならなかった

現状を見ると

問題そのものの姿がまったく見えていない

と言うことがとてもよく分かる


文明は

自ら滅ぶための急な坂道を

下って行く決定を下してしまった

太陽電池や風力発電を多用しても

大元の発電所で燃焼炉を機敏に止めることができないのだから

温暖化が止まる理由などあろうはずがなかった

電力業界全体で生み出している二酸化炭素は

景気の回復に伴って

これから

どんどん増えていくようになる


少子高齢化と環境異変によって

地上に生息することが許される人口は

短期間で

急速に減っていくことだろう

地球からの人類に対する報復は

気候の変動と予測できない天変地異などによって

数年前から既に始まっている


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