ワタクシたちと同年代の男女に、子供のころの一番のご馳走(贅沢)は?と訊ねた場合
「すき焼き」と答える人はけっこう多い気がします。(地方差もあると思いますが)
今みたいにステーキや、寿司なんてのは手軽に口にできなかったし、外食の機会も少な
なかったから、家で食べるご馳走も選択肢はそんなになかったと思いますね。
経済的にも典型的公務員の家庭だったウチも月に一度(今思うと給料日だったんでしょうな)
程度すき焼きの日がありました。
とはいっても、今みたいに輸入肉も無かったから、国産牛の切り落としみたいな肉でしたけ
どね。スジっぽくて固い肉だったけど、それでもすき焼きは、すき焼きです。
その肉もおなか一杯食べられるほどの量はなかったよなぁ。まぁ食べ盛りのことですから、
当然ですけど。それでも両親は子供二人に肉を優先してくれていたと思います。
今でも裕福ではないけど、安い輸入肉が手に入るようになって、自宅で食べるすき焼きで
肉が足りないよ~ぅてことはなくなったけど、そうなったら今度は体が大量の肉を受付ない。
それなら上等のブランド牛を少量購入すりゃいいんですけどね。骨のズイからビンボー症だ
もんで・・・・。ま、焼き方だけ三嶋亭の雰囲気でまずはザラメと醤油のみで肉を頂きます。

そういえば、私たち兄弟が独立して、経済的にも余裕ができた母親は正月は必ず三嶋亭
の牛肉ですき焼きかしゃぶしゃぶと決めていましたな。
毎年大晦日にはワタクシが三嶋亭の肉を購入する役目で、寒空のなか、行列に並ばされて
いました。別にドコの肉でもええやん、と思いつつ・・・。
肉より糸蒟蒻や、麩のほうが好もしく思える今日この頃です。(でも少しは肉も必要ですけど)

そしてシメはオジヤ。ウドンってのもありますが、コテコテに汁をからめた飯がなんといっても
サイコーであります。

子供の頃はこれが翌日の朝食でしたから、眠りにつく前から翌朝の至福が約束されていた
んです。ああ、つくずくビンボーでシアワセでした・・・・・・。