ぼやき、ぼやき、ぼやき(^^;)

元助監督で映画キャスティングマンの

僕の失敗 #11

2013年03月10日 | こらむ
僕の失敗 #11
結局、網棚に置き忘れたボクの式服は、一日中、山の手線を回り続け、最終的に品川駅止まりで、品川駅で発見された。式服なので、内ポケットに「吉川」とネームされていたので、すぐに確認され受け取る事が出来ました。空港でもパスポート忘れたり、チケット忘れたりする人がいるから、ボクみたいな人もいるだろうなぁ。もう二度と網棚に物を置かないようにしよう。そういえば、テニスのラケットも網棚に置き忘れた失敗もあったなぁ・・・つい最近だよなぁ・・これで2度目かよ、学習しろよなぁ・・・・・後で送られてくる集合写真が楽しみだなぁ(笑)完

僕の失敗 #10

2013年03月10日 | こらむ
僕の失敗 #10
ボクは何食わぬ顔して式に参列し、式も滞りなく進行していった。飲んだり食ったりしていた時、一人の親戚の人が近づいて来て、
「いや、吉川さんは、さすがに芸能界にいらっしゃる、式服のデザインがおしゃれで、とても似合ってますよ。かっこいい式服ですね。さすがですねぇ」
「え、え、似合ってる? で・・・・・げーのーかいぃ・・・・!!!」
この服がぁ・・・でもこの服はスタッフ係員の服だよ。回りを見渡すと、黒いエプロンをしているからよくわからないけど、今、ボクが着ている服と同じような柄の服を着ている人が、スタッフとしてウロウロ歩き回っている(^^;)心の中で、この服だぁと叫んでしまった。でもみんなは、室内が暗めの照明なのと、酒が入っているので気がつかない。
こうやって、4時間後には式は終了した。着替え室に戻って、式服を脱いで、段取りしてくれた、あの係員を捜したが、もう帰宅したのか姿が見当たらない。仕方ないので、残っている係員に
「これ、ありがとうございました」
と渡すと、忘れたのは、このオヤジだなという微妙な目線でボクを見るのだった。
そして、本当のボクの式服は・・・・

僕の失敗 #9

2013年03月10日 | こらむ
僕の失敗 #9
なんと、見事にウェストがはまった!!!やった、はけた!!!
「お客様、いかがですか?」
「ぴったり、ですよ」
「よかったーーーーーー」
と、笑顔でカーテンから顔を出してくる。ネクタイをしめながらボクは、
「あのお、この服はどうしたんですか?」
「ええ、うちのスタッフをはがして、はい」
「えーーー」
「はい、コートを着て仕事は続けています」
「そうなんだ」
「はい」
かなり、細いデザインだから、この服の持ち主は、若手の男性社員のもだろうなと想像をした。この時、式の開始の30分前だった。その後、なんというオチが

僕の失敗 #8

2013年03月10日 | こらむ
僕の失敗 #8
着替え室で買ったばかりの、白ワイシャツを広げていると、タグがなかなか切れなくて、着替えられない。そこへ、先ほどの女性が戻って来て、
「お客様、いかがですか?」
「あのお、このダグが切れなくて」
「ああ、これですね」
と、力任せに引っ張ると、タグのひもが切れた。すごい(笑)
「おズボンを」とズボンを渡してくれた。
「上着が小さかったので、ウエストが心配だなぁ・・着られるかなぁ・・・」
カーテンの影から
「あのー、いかがでしょうか?」

僕の失敗 #7

2013年03月10日 | こらむ
僕の失敗 #7
手にしていたのはメジャーといっても、衣裳を買う時に計るメジャーではなくて、直径30センチ以上もある大きな巻メジャーで、それも金属製。それは、室内の距離を測る時に使うメジャーだった。
「お客様、メジャーがなくてこれでちょっと計ってみましょう」
と、片手で大きなメジャーの巻を持ちながら、メジャーの先を私のクビに巻き付ける。ヒヤリとした冷たいメジャーの感触がする。
「えーっと、38でしょうか、39でしょうか?」
計りにくい体勢で、なんとか数字を読んでくれた。
「じゃお客様、お会計をしていただいて、着替え室でお待ちください。私は、すぐおズボンを用意いたします」
と、どこかへ消えていった。

僕の失敗 #6

2013年03月10日 | こらむ
僕の失敗 #6
「そこのコンビニで、白いワイシャツと白ネクタイを、お買い求めなさってくださいますか?」
「え、ええ、いいですよ。でも首回りがわからないなぁ・・・何か、メジャーはありませんか?」
「メジャーですか? はい、すぐお持ちしますから、向こうのコンビニで待っていただけますか」
慌てて、係の女性は戻っていった。僕は、コンビニに行って、ワイシャツとネクタイのありかを探していた。やはり式場そばだけあって、ちゃんと売っている。そこへ先ほどの女性が戻って来たが・・・手にはなんと・・・

僕の失敗 #5

2013年03月10日 | こらむ
僕の失敗 #5
しばらくすると、係の女性がスーツの上着だけ持って、走って戻って来て
「お客様、ちょっとこれを羽織っていただけませんか?」
「え、は、はい」
慌ててボクはその上着を着てみたが、かなりきゅうくつだけど、着られない事はない。
「ちょっと、小さいけど・・・」
「お客様、これしかなくて、なんとかこれでお願いできませんでしょうか」
係の女性は自分の胸の前で、手をこすり合わせて頼んでくる。
それを、見ると断れそうにもない。自分の非もあるし。
「え、これしかない、う、うん、いいけど」
「私、すぐおズボンをお持ちしますから」
「うん」
「お客様、私がズボンを持って来る間、そこのコンビニで」

僕の失敗 #4

2013年03月10日 | こらむ
僕の失敗 #4
「このあたりには、大きなホテルがいっぱいあるから、どこかで借りる手はずは出来ませんか」と、ボクは苦し紛れに言ってみた。
しばらく考えて、係の女性がニッコリ笑って、
「お客様、お客様、必ず時間までには、ご用意いたしますから、もう少しお待ちください」
と言って、どこかへ消えていった。
なんか妙な笑顔だったが、「必ず間に合わせる」という力強い言葉に、ちょっと安心できた。