公営競技はどこへ行く

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来年のローテーションは?

2005-12-21 00:00:00 | 競馬

25日に行われる有馬記念。当然、ディープインパクトはここを勝ってから来年という話になるんだろうが、ちょっと先走りかもしれないが、来年のローテーションを考えてみよう。

金子真人オーナーは来年の第一目標は凱旋門賞としており、無論そのことには異論はない。しかしながら、凱旋門賞の前に大きなタイトルがあるんで、まずはそれを目指して欲しい気がするんだが。

来年はまず春の天皇賞を目指すことになろう。その前哨戦としてまずは阪神大賞典を使うか。そして天皇賞を終われば、宝塚記念には目もくれず、すぐに欧州遠征して欲しいもの。

欧州3冠戦の一角である、キングジョージ6世&クイーンエリザベスダイアモンドステークス、俗に言われる「キングジョージ」が7月に開催される。

当然、このキングジョージは英国最大のレースであり、凱旋門賞と双璧のレース。そして近年は古馬の活躍が目覚しく、過去10年間で3歳馬が勝利したのはわずか2頭しかない。

1969年、スピードシンボリが日本調教馬として初めてキングジョージにチャレンジ。道中2番手を進み、4角手前までは絶好の手ごたえだったものの、直線に入って力尽き、5着と敗戦した。

しかしスピードシンボリが挑戦したのはこのとき6歳(数えで7歳)。もし2歳ほど若ければもっと勝ち負けできていたかもしれない。鞍上の野平祐二も勝利の手ごたえは十分あったと後述。

2000年、皐月賞馬のエアシャカール日本ダービーの後参戦。3番人気に支持されたが、直線に入って伸びを欠きこちらも5着。しかし当時森秀行調教師はもう少しキャリアを積めば欧州G1でも勝負できると後述していた。

しかしキングジョージは開催時期が7月ということもあるんだろうけど、日本調教馬が参戦したのは過去に前述の2回と1985年のシリウスシンボリ(8着)の過去にたった3回しかない。

開催場のアスコットは、凱旋門賞のロンシャンと比較すると芝の深さはそれほどでもないという話。ロンシャンはとにかくタフなコースで、日本調教馬には昔から不利という「定説」まであるほど。

エルコンドルパサー1999年2着という印象が強いからどうしてもそちらに目が行くのかもしれないし、また、世界最高峰のレースだから挑戦しがいがあるという意味合いもあるのかもしれないが、他の日本調教馬は例外なくすべて惨敗を喫しているのが実情。

しかも凱旋門賞の過去10年間の優勝馬をみれば、古馬の優勝はわずか2回。20年間に遡っても6回あるのみ。やはり、凱旋門賞は成長著しい3歳馬が最高のピークの状態で戦うケースが多くなるから、必然的に勝利を挙げてしまうといえるのだろう。

もちろん、凱旋門賞は目標にしてもらいたい。しかし、キングジョージのほうが過去のデータから見て勝つチャンスは大きい。また、キングジョージを負けたとしても、凱旋門賞への布石へと繋がる。凱旋門賞「だけ」目指していたんでは相当に馬にかかるプレッシャーが大きくなり、下手をすると後に競走意欲を失ってしまう恐れだってある。

しかも欧州におけるキングジョージの評価は相当に高い。凱旋門賞とほとんど双璧。やはり、「欧州3冠」の一冠だけにそうした評価が与えられるのだろう。

種牡馬としてももちろん期待十分のディープインパクトだけに、競走生活だけで燃え尽きるようなことにはなって欲しくないもの。しかし、当面は有馬記念を勝って無敗の4冠馬となること。それからでも十分来年のローテーションを考えてもいいわけだが、悔いのない選択をして欲しいものだね。


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