ようこのかまど

おいしいからうれしくなるのかな、うれしいからおいしくなるのかな。

香り立つ、ことば

2017年08月23日 | ひとり飯 ~持続可能な生活会議~

宮城でお盆休みを過ごした方が帰りにそのまま祈祷会に来られて、ご実家の採れたて野菜を分けてくださいました。
ジャガイモ3つと立派なニンニク1つ…
ローズマリーポテトつくろう!
と勢い勇んで閉店間際のスーパーに滑り込んだのですが、生のローズマリーって何処にでもある訳じゃないのですね…
どうしても生のハーブがよくて、代わりにバジルを1パック買って帰りました。

たっぷりのオリーブオイルを入れたフライパンを弱火にかけて、包丁の腹で潰したニンニクを2片投入。ん〜、さすが新鮮。生の時から香りに力強さがあります。おかげで持ち帰る電車内では若干気まずい思いをしましたが、こんなに美味しそうなら仕方ない!さらに香りが立つまでじっくり熱します。
そこに千切りにしたバジルを敷いて、皮を剥かずに4〜6等分にしたジャガイモを並べたら、20分ほど、透明になるまで動かさずに待つ。暇になるので椅子を出してきて今ハマってる「臨床とことば」を読み進める。
面を返してあと10分くらい焼き、竹串がスーッと入るようになったら塩こしょうして残しておいた生のバジル散らして出来上がり!

いっしょにモモもいただいたのでビニール手袋買って剥きましたよ、久々に笑(モモの皮で蕁麻疹でるんです)。

ひとつお味見…ワ、ワイン飲みたひ……
冷めてもホクホクなのでお夜食に。
将来はハーブの鉢植えいっぱいの家に住みたいな!ニンニクも…いやニンニクは、買ってくるのでいいかな笑


*****


「患者さんに何もしてないわりに感謝される」と言われて何ともいえない気持ちになったことがある
ということはもう此処にも何度か書いたことがありますが(固執しすぎ?笑)
たまたま、また似た体験が紹介されている本に出会いました。

『臨床とことば』
臨床心理学者・河合隼雄×臨床哲学者・鷲田清一

あるクライアントが「先生のお陰でと言いたいのですが」「先生は何もしてくれなかった」と言った、つまり“聴く”ことが“何もしない”ことと感じられたのだそうです。ただ河合先生はその事実こそ「聴く」という技術を論じるうえでのポイントであると積極的に捉えて話を進めていく。とても興味深く、また個人的には前向きな気持ちになれる箇所でした。
他にも「語る」とか「声」について鷲田先生が書かれていて、私の好きなテーマばかり詰まったどんぴしゃりな本なのです。
「語る」ということは、他人の前でじぶんが多重化すること…声はことばと音の回転扉…
言葉使いもかっこいい。

これを読み終わった後、ある事件(私ひとりにとって、だけど)があってもう訳わかんなくてなんだかふさぎこみたいような気持ちになって
この「語る」の箇所を思い出しました。
ふさぎこむ、つまり語りたくない、語れる気力のない状態。自分の心の中の対象に対しても。
その間は思考も止まるので、そんな気持ちになった理由とか解決策とか思い直すチャンスとかも与えられないのですが。
ローテ中はじめて、外来のベッドに横になりました。せめてPHSが鳴って、私の体を動かす仕事を与えられれば…と思いながら目をつむって。
でもそんな夜に限って、気分の紛れるような院内急変も緊急入院も少ないのよね。

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