「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「風物詩」

2014年04月20日 | 季節の移ろい・出来事

 

山々の薄緑がゆるやかな風にそよぎ、鶯の声も今一歩練習不足。
暑くもない寒くもない、そんな絶好の季節の風物詩といえば、これしかない・・・という取って置きがある。
高校時代の仲間が集まってタケノコを掘り、茹であがるまでのたっぷりな時間をバーベキューに打ち興じる。

呑める奴はたらふく飲み、飲めない人はノンアルコールやコーヒーで付き合う。
肉、野菜、干物など、食材の一式は完全割り勘。飲み物は全て自分持ち。至って割り切っている。
ただし、流す汗の量には各人かなりの差が生じる。
無理もない、高齢者の集まりだ。足腰が弱った人もいる。無理はさせられない分、元気な者に労働荷重はかかってくる。
まあ言ってみれば一見不平等に見えるが、これはこれでバランスの取れた平等と言えるのかもしれない。

その上、集合時間もまちまちになるという不具合も生じる。
これも、一人はオーナーで、不定期に仕事が生じれば、現場に馳せ参じなければ、業績の浮沈にかかわる。
一度すっぽかすと信用が失墜する危険性をはらんでいる。
今一人は、パートながらこちらも不定期に作業が発生する職場で働いている。曜日など関係なしに突発作業が入る。
スタートの足並みがそろわないくらい大目に見なければ、こんな楽しい時間を共有することも難しくなる。
こういったメンバーが集まって、山持ちの彼のところで厄介になる。

例年のことながら、山持ち君は、竹藪を守るためにイノシシ防御柵を補強したり、肥やしを入れたりしてタケノコを育ててくれる。
元々が、タケノコは地元のブランド品として出荷している土地柄だから、決められた方法で出荷すればかなりの稼ぎにはなるはずである。
それを棒に振って、我々の遊び場として、タケノコも掘らしてくれるし一日ゆっくり遊ばせてくれる。
山持ち君に足を向けては寝られない・・・と、みんな分かってくれていると信じている。

               

こんなのどかな春の一日を、同級生が集まってゆっくり楽しめるのはいつまで続けられるのだろう。
元々3人でスタートしたこの会も、昨日で13回目であった。
途中から参加したおばさんたちも、年々体は動きにくくなる。それとは反対に、口はよく動くしわがままも言うようになった。
段々可愛げがなくなりつつある。彼女たちも我々のことを同じように言っているのに違いない。

まあいい、山持ち君が元気で歓迎してくれる間はお言葉に甘えよう。
人数は増えることはない、減る一方なのだから何人になってもいいや。
ただし、みんな同い年なのだから、どうせなら身体は元気で、口は控えめに思い遣りを忘れずに集まりたい・・・
などと無理な注文はよそう。兎に角声をかけたとき、こころよく返事をして、忘れず集まってくれればそれでいい。

・・・ ・・・などと言いながら、いつまで声をかける役回りができると思っているんだろう。
それにしても、掘りたて、茹でたて、今が旬のタケノコの味。失いたくない春の風物詩ではある。

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2 コメント

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旬ですね (ピヨピヨ)
2014-04-21 15:48:12
年に一度の筍同窓会,羨ましいくらい素敵な行事ですね。
元気でなくては出来ない自然の中でのふれあい、それだけでも素晴らしいことなのに、バーベキューもありの、筍堀り、やっぱり羨ましいなぁ。
色々な準備をされておもてなしをされたお友達の心使いが一層美味しい味にしてくれることでしょうね。
来年も再来年も、この行事のお話が聞けると嬉しく思います。

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ピヨピヨ さん (yattaro-)
2014-04-21 21:58:39
回を重ねるごとに、受け入れてくれる友のあることを、本当に嬉しく思っています。
年々感謝の気持ちが強くなりますし、こんな遊びのできる仲間がいることにも感謝です。
出来る限り長く続けたいのですが、それぞれに、何らかの身体しょうがい者?の集まり。
1年1年が勝負です。さて来年は・・・??
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