「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「先輩と呼ばれて」

2020年10月08日 | つれづれ噺

                                                     

若いころは同じ職場で同じ釜の飯を食う仲間であったが、卒業してからは少し距離を置いて「近くに住む知人」といった程度のお付き合いだった彼。もともと「カラオケ大好き君」であり、天性のひょうきん者として悪気のないジョークで周囲を煙に巻いたり、笑わせ上手でおしゃべり上手。何故か憎めない性格に興味は持っていた。

いつしか彼は、カラオケ仲間と一座を組んで介護施設を回り「歌のプレゼントボランティア」をしていた。その一座に「Yさんも是非仲間に」と誘い込まれたあたりから急接近し、昔のよしみが戻っていた。ところが今年の2月以降、コロナコロナでそういった活動は一切禁止となり、カラオケ喫茶の出入りさえままならなくなっていた。知らず知らずのうちに少し疎遠になっていた。そんな彼から、思わぬ葉書が届いた。

「前略 ・・・・・・ さて私事ですが妻が亡くなり8ヶ月になります。16年間の介護中心の生活が終わった今、どのように過ごしていいか分からない生活を送っています。色々訊いてみても、これが正解というものはないようです。人世の先輩であるYさんからも色々教えて欲しいと思います ・・・・・・後略」

そっか~、こんな頼りない先輩でも、近くに住んでいるだけで「なにか話をしてみたい」と思っってくれたのか。と有り難く受け止めてはいるが、具体的な対処方は??。それにしても、私より若い彼が奥様の介護を16年も続けてきたとは。かれの比較的明るい立ち居振る舞いからは想像もできなかった。
そこへ行くと、私なんぞどれだけ幸せな人生を歩んでいることか。せめて彼の気持ちを少しでも軽く出来るアドバイスを、本気で考えてみたい。

78歳の現在、時間を持て余して困るといった生活はしていない。むしろ、自らの尻を叩いては「こんなことをやってみたい」「いまやっていうることにもっと付加価値を付ける方法は無いか」などと無い知恵を絞る。こんな私のささやかな「世間との闘い」といった体験話が役に立つのかしらね~。

たまにはそんな話も。しかし多くは、独り身となった今を楽しい方向に向かわせるアドバイスは欠かせないのかな。そしてやはり最大の効果は「好きなカラオケに付き合う」のが一番かも。
人世って、本当に色々あるし難しいもんだね~。難しさ故の面白さもまた格別なのかも。 

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