今年一番生りの黒スイカ 見かけだけでなく、中味も上出来
当たりはずれはあるものの、畑作りの腕前が多少なりとも年々上達しているのかな、などとひとりほくそ笑んでみる。
これまでも何度かスイカを植えて来た。抱え上げる孫たちの歓声と「じいちゃん、おいしいね~」の声に励まされ、今年こそは、今年こそはと頑張って来た。数年前に一度だけ、7,4kgの大玉をゲットしたことがある。
それ以来、同じように畑を作り、同じように植えて来たのに、頭に描くような出来栄えはなかなか味わえなかった。
ところがどうだ、何の異変か偶然か、4月半ばに念入りにこしらえた畑に植えた苗が、思いのほかどんどん伸びた。花もふんだんに咲いた。
そして昨日、一番生りの黒スイカをチョッキンした。3年生の悠雅君でさえ長くは抱えていられない7kgの大物であった。
せがまれるまま包丁を入れると、これまた、どうだ!!と、小さくエッヘンしたくなるほどの熟れ具合。甘い。瑞々しい。
単に大物が出来た、真っ赤に熟れて美味しい、というだけを喜ぶのではない。獲れた日にちを自慢したいのである。
今やスーパーの店頭には5月ごろからスイカは並ぶ。それはハウス栽培や特殊栽培の商売物である。
こちとらのは、まさに地物。農薬など一切なし。それが7月2日にこれほどの収穫なのだ、ということが言いたいわけよ。
決して玄人ではないこの腕。忙しさの片手間で、せめて声だけはかけてきた程度の畑で、よくもまあ・・・ではある。
他にも大玉・小玉がゴロゴロしている。手塩にかけるというが、そこまでの汗水も流していない。とすれば苗が良かったのか。
一番生りを抱える悠雅君も、片方でスポーツ万能。少年野球ではいっぱしの選手でがんばっている。その一方で、お神楽にはまって久しい。今年9歳の誕生祝は「締め太鼓」が欲しいという。3年前に買った和太鼓は、自分の中ではある程度こなして卒業のようである。
お神楽も見様見真似で舞うのも舞うが、気持ちの中ではお囃子をやってみたいらしい。「大蛇(おろち)」や「紅葉狩り」のお囃子はその違いがちゃんと頭に入っていて、締め太鼓でその違いを叩いて聞かせる。
まだまだ大きな欲に汚されていない真っ白い3年生。抱えたスイカに負けんように、早く美味しく実って見せてくれることを秘かに期待する、スポンサージジではある。