錦帯橋遊覧船から眺める満開の桜 川面から眺める錦帯橋の雄姿
少なからず心待ちにしていた今年の花見第2号。あいにくの小雨模様ではあったが、集まった仲間みんなが?意を決して決行した。
今年は何故か商売人泣かせの桜花のようで、週末のお天気がパッとしない。
まだまだつぼみの固かった4月頭の土・日はともかくとして、いよいよ満開を迎えた第2週の一番おいしい週末はお天気になればいいのに…。
などと天道様相手に愚にも付かぬ不平を並べても仕方がないのだが・・・。
ならば花見を中止してスゴスゴ帰ったのか??といえばとんでもない!いったん決めたからには雨が降ろうと槍が降ろうと……。
おっと、槍が降ったら中止するかもしれないねー。でもそれ以外だったら、やると決めたらやるのだ~(笑)自分でも笑ってしまう。
広げたブルーシートを、間断なく降る春雨が容赦なく濡らす。「やがて上がるだろう」という期待と「こりゃ青天を望むのは無理かなー」という思いが交錯する中、取り敢えずカンパーイと気勢は上げてみたものの、お酒のグラスに雨の波紋が。料理は濡れる。
なんともたまらず、大きなテントを張った売店の貸座敷へ。そこで改めて『カンパーイ』。
それでも桜の花の下の宴会をあきらめたわけでは決してない。1時間もすると再びブルーシートの元の場所に戻って、またカンパーイ。
陣取った場所は、お天気さえよければ花見客がひしめくほどの超一等地。錦帯橋を臨み周囲は全て満開の桜。
でも今日ばかりはシートを敷いて車座になっているのは、我々を除いて他にはいない。近くをそぞろ歩く観光客の「物好きだね~」と「なかなかやるもんだね~」という相反する眼差しを意識しながら、持参した食べ物飲み物を順調に平らげていく。
そして特筆すべきは、宴会も最高潮に達したころ「遊覧船に乗って、川面からの景色を眺めよう」ということになった。
所要時間20分、お一人様500円。総勢11人で大型船に乗り込むことになった。
我々御一行様に続いて「北海道は札幌から1日4県をまたぐ日本一周の旅をしている」という初老のご夫婦と遭遇。
縁は異なものとは言うが、こんな雨の中の花見をがんばる我々に、思いがけない話題のプレゼントとなった。
かつては岩国検定で、岩国の諸々を幅広くベンキョーした我々にとって、格好の観光案内出来る相手発見・・・と意気込んだまではよかったが、そこは観光遊覧船のこと。船頭さんが一生懸命思い出しながら観光案内されるので、こちらも控えざるを得なかった。
それにしても、あれだほど大勢の観光客の中から、偶然の遭遇にしては出来過ぎほどの出会いではあった。
かくして、雨にも負けず何が何でもやり通した「花見第2号」。我々の固い決意にご褒美のような楽しい出会いもあったし、順風満帆のお花見より思いで多き宇宙の花見であったことを、ここに記しておきたい。
「やってみなはれ・・・」とは松下幸之助さんの言葉であるが、まあやり通してみると面白い味わいが心に残る花見であった。