「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「花曇り」

2017年04月05日 | 季節の移ろい・出来事

           

長い冬を耐えたイトスイセンが見事に花開いた。
純粋な黄色を誇るかのように、細い細い葉っぱの先に、幾つもの可憐な花を付け、芳香も放ちながらその存在感をアピールしている。
すっきり青空に映える黄色も見応えがあるが、時折日差しもある花曇りの中でもシャキっとしているイトスイセン、つい見ほれる。

空中には、ツバメの先遣隊が忙しく飛び交い、後続の本隊の安全を確かめているようだ。
地面に降りて餌をついばむ姿は時々見られるが、電線にゆっくり留まって羽を休めるといった悠長な姿は今はまだ見られない。
ツバメの姿の少し前に、どこからともなく出て来たスズメが、まだ大きな声を出すでもなく、小さな体をチョンチョンさせながら、こちらも食料の調達に余念がない。

春休みをジジ・ババの家で我が物顔に振る舞う7歳児。そこへ、この10日に入園式を迎える姫孫がやってきた。
二人とも、じいちゃんの畑で遊ぶのが大好き。子ども用のミニ鍬やショベルを持って後についてくる。
しばし仲良く遊んでいるが、方や荒々しいやんちゃ坊主。方や、口こそ一人前だが動きはおっとりの女の子。
すぐに小競り合いが始まる。

「のんちゃん、そこは掘らんの。言うこと聞きんさい」「ユーガクンも掘ってるじゃ」「オレはいいの!」「のんちゃんも掘りたいの」
そんな言い合いの後「言うこと聞かん子は幼稚園に入れてもらえんよ」と、自分が散々言われてきたことを生意気にものたまう。
「そんなことないもん!父さんと母さんがちゃんといれてくれるもん!」なかなか負けてはいない。
そんな小競り合いもつかの間、また「ユウガクンあそぼ」と姫孫が近寄る。鷹揚にかまえる7歳児。

どっちにも肩入れせず聞いていたら、下手な漫才やコントを見せられるよりはるかに面白くて楽しい。内容が充実しているのが笑える。
「そっか~ こうやって言われたり言い返したりして逞しく成長するのか……」と改めて思い知らされる。
言われっぱなしじゃ生きていけないことを、知らず知らずのうちに身に付けているのだろうか。

そこには普段の生活の中で「兄妹の必要性・有り難さ」みたいなものが生じてくるようだ。
実生活の中で自然に身に着く闘争本能や自己防衛本能。つまり逞しさと賢さが鍛えられていくようである。
いとこ同士。これからもお互い言い合いながら、仲良く逞しく成長する土俵の、行司役としてのジジの出番はこれからである。

コメント (2)
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