明るさの残る午後7時、乗船。 川面から眺める、闇に浮かぶ錦帯橋と遊覧船
1年に1度は協力したいなと思う「錦帯橋鵜飼」。
思いとは裏腹に、2年ぶりとなる団体さん貸切遊覧船に、どっかりあぐらをかいて、しばしの風流を味わった。
いつも見慣れている錦帯橋も、水面に浮かぶ屋形船から見上げる姿は、それなりの風格と歴史を感じさせる重みがある。
シーズンには何度か橋の上から見下ろしてきた、鵜飼船のかがり火や鵜匠の手縄捌きも、目の前に迫る迫力は、やはり実物ならではの風情がある。
♪♪ ひがしゃ長良かにしゃ岩国か ~~ ドンと囃せや錦の川に~・・・ ♪
岩国鵜飼音頭に歌われるように、間違いなく夏の夜の風物詩。観光客はもとより、地元の人も大いに利用して、存続させたいものである。
川遊びなどといえば、もともとお殿様の奥方を慰める、言うなれば権力者の家庭サービスというのが通り相場であった。
それに倣った商家のお金持ちの遊びとなり、風雅を楽しむ風流人などが支えてきた、物入りとなるお遊びである。
そう簡単には庶民に手は出さなかった。その点は今も大きく変わらない。
ただし、今年から、錦帯橋鵜飼の経営母体が第三セクターから、岩国市の事業に返還された。
早い話が、乗船料金がとってもリーズナブルになったということ。これは我々庶民には有難いはなし。
そんな事情もあって、何かのご縁で一つのテーブルを囲んだ仲間の、少し理屈っぽい、すこし歴史の参考になる宴会と相なった次第。
何かにつけて汗が流れる暑い日。束の間の夕涼みにほんの少し、精気を取り戻した感はある。