すでに98年(9~10月)松竹座上演からも7年ぶり・・・
95年(3~4月)演舞場での上演も、88年の再演から7年ぶりでした。
そうした数字の符号は、本当は何の意味も持たないただの偶然なのでしょうが
何かひとつの照合のように、つい感じてしまいます。
新緑の季節には相応しい、明るい日差しの中で迎えた初日の観劇でした。
多少、役者さん方も、演舞場楽以降リフレッシュ出来たのか、
(実際は、30日から劇場入りだったようで、
初日前も、両タケルでの舞台稽古で2回公演されたも同然ですが)
4日の舞台は、皆溌剌としたキレの良い舞台でした。
演舞場よりふた回りくらい劇場も小ぢんまりしているせいか
客席との親密感が更に増し、見入ってしまいますね。
熊襲の宴会も、ホント、楽しそう。
私たちも、幕間に外の店のたこ焼きを食べたり、
カニ弁当を購入するコもいたりと、自主的に気分を盛り上げました(^o^)/
立ち廻りでは、さすがの段ちゃんも、ドッヂボールタイプ(笑)ではなく、
きちんと放物線を描くように樽を投げたり蹴ったりしていました。
(演舞場では、右近さんはわりといつも放物線を描くようにしていたのですが
―たぶん、客席に落ちるのを防ぐ為―
段ちゃんは結構、勢いのあるストレートな投げ方だったんですよね~)
しかし、熊襲の新宮が屋台骨だけになり、沢山の紙垂のみが残るのを目撃し、
う~ん、大和のシステム(?)に馴染めないからと、戦いを挑むのではなく
自分たちの国を作り、自分たちの流儀で生きていこうとした彼らを
新宮の建立を、こうして楽しく祝っていたところを
突然乗り込まれ命を奪われるなんて・・・と、なんだか可哀相になってしまいました。
彼らは邪気なく生き楽しみ(この芝居上はそう見える)
タケルもまた、ただひとつ父の命に従い彼らを倒すという、
やはり邪気のない一途さで熊襲に出向いた。
それぞれの率直さが出会いぶつかる、激しくも、なんだか切ない場面でもあります。
この「正義」はどちらにあるのか不明といったあたりが、
その後のタケルの悲劇へ繋がっていくのかもしれません。
第一幕で、個人的に印象に残るのは喜久於さんの偽の弟橘姫と琉球の踊子。
シナの作りっぷりが際立っていて色っぽいです。
すっきりした美しさの笑也さん→笑野さん、
妖艶さのある春猿さん→喜久於さん、というラインは納得!
その他の熊襲の女たちの熊の毛皮や宝石への反応も、
それぞれ演技プランがある?ようで、眺めていて楽しいですが。
二幕では、倭姫の台詞が増えて(復活して?)いました。
弟姫とタケルを結び合わせようとする場面で、私は一人寂しく寝ることにしよう
昔抱かれた素敵な男の夢でも見ながらね・・・というようなものなのですが
初演頃のバージョンでは、こうした直截的な台詞も多かったんですよね。
テンポアップを計るとか、説明的な台詞(←スーパー歌舞伎では新作の度に
結構、指摘されますよね。梅原さんや横内さん(+猿之助さん!)の思想や
想いなどが過剰に投影されるからでしょうか)を極力減らすということで
かなり、台詞や場面の刈り込みが行われてきましたが、
ここまで削ぎ落とされてしまうと、逆に、
もっと色々詰め込まれていた「ヤマトタケル」を、観たいです。
走水の場は、間口が狭いせいか、弟姫があっという間に沈んでしまいました。
弟姫の見せ場だし、のちに続くタケルの別離への想い入れのためにも、
これはちょっと残念。。。
三幕は尾張の国造夫妻から開けますが、
延夫さんの声がクリアになっていて良かったです。
夫と共謀する?姿が明るく弾んでいて、溌剌としたみやずの気質は
この母から受け継がれたんだろうな~と思うような。
二人とも、なにかに、えっ?!と反応する時、黒目が丸くなる感じも母娘!
きっとお母さんも、娘時代はお転婆だったと思いますよ(笑)
ところで、松竹座では暗転のとき真の暗闇にはならず、
暗転幕が下りない転換では、役者さんや道具が刷ける姿が、
丸分かりなのです~。←リピーターにとっては嬉しい(?)オマケですが。
(演舞場でも、場面によっては、ぼんやり分かる時がありましたが)
この三幕冒頭、特大!御簾の裏で待機するタケル一行はかなり見えるので
段治郎タケルは動かないように~(笑)
芝居が進行している間はかえって、松竹座の黒(袖のあたりとか舞台面の)は
とても深い綺麗な黒なので、照明も凄く映えるのですが、
白猪も短い休暇の間エネルギー充電したのか、はたまた演舞場楽での大喝采が
パワーアップの素となったのか、ノリの良さ全開で、はっきり云って
大きく動きすぎるせいか、開けた口から中の京劇員の方の顔が、頻繁に
見えてしまうのですが~(爆)もうちょっと閉じててもよろしいかと(~_~;A
でも、やる気満々!な気が飛んでくるのは、嬉しいことですけどね!!
前述の通り、舞台面の黒が綺麗に出るので
雹が舞うのが非常に綺麗でした。演舞場より雹の滞空時間が長い?ように見え
(って重力は東京と大阪も変わらないでしょうけど)
いつまでもキラキラと雹というよりは雪のように舞っています。
雹に打たれたあと、タケルは更に大和へと歩みを進めますが、この場面で
盆廻しが使えず、花道七三(といっても松竹座は九:一くらい)での芝居
があり、そして、本舞台へと進んでいきます。
この場の月もとても大きく明るく見えるんですよねー。
松竹座の舞台面は額縁の中に絵画をはめ込んだ様な、
独特の色彩の美しさが堪能できます。
(今、ちょっとレミゼにもハマっていて、レミゼの舞台面はロマン主義の
絵画のようだな~なんて感じたりしているのですが、
歌舞伎は日本のバロック!とも思ったりするので、
この、ちょうど枠にはめ込まれたような舞台を前にして、
猿之助さんが創った、ひとつひとつの場面が、バロック画の持つ躍動感や
壮大さを内包しつつ、目の前に展示されているような気分にもなりました。
95年(3~4月)演舞場での上演も、88年の再演から7年ぶりでした。
そうした数字の符号は、本当は何の意味も持たないただの偶然なのでしょうが
何かひとつの照合のように、つい感じてしまいます。
新緑の季節には相応しい、明るい日差しの中で迎えた初日の観劇でした。
多少、役者さん方も、演舞場楽以降リフレッシュ出来たのか、
(実際は、30日から劇場入りだったようで、
初日前も、両タケルでの舞台稽古で2回公演されたも同然ですが)
4日の舞台は、皆溌剌としたキレの良い舞台でした。
演舞場よりふた回りくらい劇場も小ぢんまりしているせいか
客席との親密感が更に増し、見入ってしまいますね。
熊襲の宴会も、ホント、楽しそう。
私たちも、幕間に外の店のたこ焼きを食べたり、
カニ弁当を購入するコもいたりと、自主的に気分を盛り上げました(^o^)/
立ち廻りでは、さすがの段ちゃんも、ドッヂボールタイプ(笑)ではなく、
きちんと放物線を描くように樽を投げたり蹴ったりしていました。
(演舞場では、右近さんはわりといつも放物線を描くようにしていたのですが
―たぶん、客席に落ちるのを防ぐ為―
段ちゃんは結構、勢いのあるストレートな投げ方だったんですよね~)
しかし、熊襲の新宮が屋台骨だけになり、沢山の紙垂のみが残るのを目撃し、
う~ん、大和のシステム(?)に馴染めないからと、戦いを挑むのではなく
自分たちの国を作り、自分たちの流儀で生きていこうとした彼らを
新宮の建立を、こうして楽しく祝っていたところを
突然乗り込まれ命を奪われるなんて・・・と、なんだか可哀相になってしまいました。
彼らは邪気なく生き楽しみ(この芝居上はそう見える)
タケルもまた、ただひとつ父の命に従い彼らを倒すという、
やはり邪気のない一途さで熊襲に出向いた。
それぞれの率直さが出会いぶつかる、激しくも、なんだか切ない場面でもあります。
この「正義」はどちらにあるのか不明といったあたりが、
その後のタケルの悲劇へ繋がっていくのかもしれません。
第一幕で、個人的に印象に残るのは喜久於さんの偽の弟橘姫と琉球の踊子。
シナの作りっぷりが際立っていて色っぽいです。
すっきりした美しさの笑也さん→笑野さん、
妖艶さのある春猿さん→喜久於さん、というラインは納得!
その他の熊襲の女たちの熊の毛皮や宝石への反応も、
それぞれ演技プランがある?ようで、眺めていて楽しいですが。
二幕では、倭姫の台詞が増えて(復活して?)いました。
弟姫とタケルを結び合わせようとする場面で、私は一人寂しく寝ることにしよう
昔抱かれた素敵な男の夢でも見ながらね・・・というようなものなのですが
初演頃のバージョンでは、こうした直截的な台詞も多かったんですよね。
テンポアップを計るとか、説明的な台詞(←スーパー歌舞伎では新作の度に
結構、指摘されますよね。梅原さんや横内さん(+猿之助さん!)の思想や
想いなどが過剰に投影されるからでしょうか)を極力減らすということで
かなり、台詞や場面の刈り込みが行われてきましたが、
ここまで削ぎ落とされてしまうと、逆に、
もっと色々詰め込まれていた「ヤマトタケル」を、観たいです。
走水の場は、間口が狭いせいか、弟姫があっという間に沈んでしまいました。
弟姫の見せ場だし、のちに続くタケルの別離への想い入れのためにも、
これはちょっと残念。。。
三幕は尾張の国造夫妻から開けますが、
延夫さんの声がクリアになっていて良かったです。
夫と共謀する?姿が明るく弾んでいて、溌剌としたみやずの気質は
この母から受け継がれたんだろうな~と思うような。
二人とも、なにかに、えっ?!と反応する時、黒目が丸くなる感じも母娘!
きっとお母さんも、娘時代はお転婆だったと思いますよ(笑)
ところで、松竹座では暗転のとき真の暗闇にはならず、
暗転幕が下りない転換では、役者さんや道具が刷ける姿が、
丸分かりなのです~。←リピーターにとっては嬉しい(?)オマケですが。
(演舞場でも、場面によっては、ぼんやり分かる時がありましたが)
この三幕冒頭、特大!御簾の裏で待機するタケル一行はかなり見えるので
段治郎タケルは動かないように~(笑)
芝居が進行している間はかえって、松竹座の黒(袖のあたりとか舞台面の)は
とても深い綺麗な黒なので、照明も凄く映えるのですが、
白猪も短い休暇の間エネルギー充電したのか、はたまた演舞場楽での大喝采が
パワーアップの素となったのか、ノリの良さ全開で、はっきり云って
大きく動きすぎるせいか、開けた口から中の京劇員の方の顔が、頻繁に
見えてしまうのですが~(爆)もうちょっと閉じててもよろしいかと(~_~;A
でも、やる気満々!な気が飛んでくるのは、嬉しいことですけどね!!
前述の通り、舞台面の黒が綺麗に出るので
雹が舞うのが非常に綺麗でした。演舞場より雹の滞空時間が長い?ように見え
(って重力は東京と大阪も変わらないでしょうけど)
いつまでもキラキラと雹というよりは雪のように舞っています。
雹に打たれたあと、タケルは更に大和へと歩みを進めますが、この場面で
盆廻しが使えず、花道七三(といっても松竹座は九:一くらい)での芝居
があり、そして、本舞台へと進んでいきます。
この場の月もとても大きく明るく見えるんですよねー。
松竹座の舞台面は額縁の中に絵画をはめ込んだ様な、
独特の色彩の美しさが堪能できます。
(今、ちょっとレミゼにもハマっていて、レミゼの舞台面はロマン主義の
絵画のようだな~なんて感じたりしているのですが、
歌舞伎は日本のバロック!とも思ったりするので、
この、ちょうど枠にはめ込まれたような舞台を前にして、
猿之助さんが創った、ひとつひとつの場面が、バロック画の持つ躍動感や
壮大さを内包しつつ、目の前に展示されているような気分にもなりました。
4月はできる限り、演舞場に通いましたが、6月7月と旅行をすることになっており、これ以上の散財は...と自主規制しております.
計画前にヤマトタケルに出会っていたら、大阪、名古屋と行くことになっていたと思いますが.
いち早い、松竹座の様子、ありがたく読ませて頂いております.
初めて、ヤマトタケルを見たとき、舞台、衣装の斬新さ! テンポの早さ! アクションの凄さ! 完成された内容! ...それに美しさ...にショックを受け、取り憑かれました。
女形の美しさ!こんなに揃っている一門は初めて!
それから、段冶郎丈の美しさにショックを受けました.
背が高く、お顔、声...こんな舞台映えする方は初めて見ました.
舞台では、一生懸命さがでていて、何となく支えてあげたくなるような、雰囲気でした.
それが又良かったのかも^^!
右近丈バージョンも見たくなり、又段冶郎丈と...
舞台は生き物で、毎回何か変化を感じるのです。
23日段冶郎丈の楽のチケットが手に入ったので、しばらくは見れないので冷静に全体を見るよう心がけて出かけました.
あら~~~!段冶郎丈が生き生き、溌剌と演じてらっしゃる~~!
大阪、名古屋と益々、役になじまれ上手くなられていくかと思えば、様子が知りたくなりました.
見に行けないもどかしさ、ですが、続きを楽しみに読ませていただきます.
財布にもやさしいのでいいなぁと思います。
その分チケット取るのが大変なんですけどね^^;
脱力してしまい、全文書き直しは辛いので
ちょっとだけ続きを書きました・・・
>おとみさん
こんばんは。はじめまして。
3月にスーパー歌舞伎と初めて出会われたのですね。
ようこそ\(^o^)/この「ハマる」感覚分かります~。
澤瀉屋の芝居との邂逅は、私に“劇空間の陶酔”
のようなものを与えてくれました。
その他のお芝居もまあまあ観ましたが、
一門の芝居ほどにハマるものはありませんでした。
しかし、この2005年3月、私はレミゼにどハマり!(^^)!
なので、おとみさんの、今、虜になりたての新鮮な驚き非常によく理解出来ます~。
時間と費用を何とか捻出して、是非、大阪・名古屋のヤマタケ公演もご覧下さいね~。
>paruさん
松竹座、意外なことに、演舞場では人気席の宙乗りお出迎え席、
歌舞伎座で言うところの西袖が空いている日があってビックリ!!
宙乗り大堪能席なんですよね~。しかも、演舞場に比べて
袖席の数が圧倒的に少ないので、ホント
「私に向かって飛んできてくれる」と勝手に盛り上がりながら
観ることの出来る良席と思います~
(で、つい追加(^_^.)。。。)
> 二幕では、倭姫の台詞が増えて(復活して?)いました。
88年に初めてヤマトタケルを観た時に一番印象的に好きで、「あの台詞がもう一度聞ける!」とわくわくしていた98年の舞台では削除されていてひどく落胆した場面です。あの台詞の存在で、古代日本のおおらかさが表現されていたし、今は亡き澤村宗十郎の倭姫の存在感をひときわ鮮明で重要不可欠なものとしていた気がしていました。
あの台詞が聞けないと思って今回の「ヤマトタケル」をパスしたのだけれど、こんなことならチケット取っておけばよかったです。ちょっとショックです。笑三郎丈の発するあの台詞、聞きたかったです。
まだまだ、松竹座、名古屋と公演は続いております。
是非、是非ご覧になって下さい。
そして、私は、88年は東京・名古屋・南座とも観ていないので
その辺りの思い出も、またおしゃべりに来て下さいね。
4月1日に初めて段治郎さんのタケルを観てすっかりハマってしまい、新橋へ通い、名古屋を2回取り、大阪も勢いで追加してしまいました。yayaさんの大阪レポートを拝見して、ますます楽しみになりました!!
これからも更新楽しみにしています。
今後ともどうぞ宜しくお願いします
大阪の様子を知ることができて有り難いです。
次の猿★征に向けて、お仕事も詰まって忙しいでしょうけれど。^^;
>この三幕冒頭、特大!御簾の裏で待機するタケル一行はかなり見えるので
>段治郎タケルは動かないように~(笑)
演舞場でも、コアファンはちゃーんと見てますよ~。
タケルでもタケヒコでも、いっつもゴソゴソモゾモゾ。裾を直したりする度に、ぼんやりと白塗りの顔があっちゃこっちゃ動いてました。それがまた面白くて。(欣弥さん、延夫さん、ごめんなさい^^;)
でもって、みやず姫が登場する時から、「犬や猫みたいに・・・」の台詞までの表情もまた、くるくると変わって楽しいんです。(笑也さん、ごめんなさい^^;)
見ているところも人それぞれってことで、お許しを。(^0^)ゞ
段ちゃんファンも確実に増えているようで、嬉しいです。
倭姫の台詞も復活したんですね。
そういえばどこかで、倭姫は帝の実妹って見た気がします。平家物語かなんかだったかな?なんとなく義妹だと思ってたのですが。
伝説ですし、どちらでもいいんですけれどね。
出来る事なら、松竹座も行きたいものです。また違った空間に浸れるのでしょうね。
>たまちさん
ようこそ( ^^) _旦~~
4月1日!なんか区切りの良い日付ですね~。
今後毎年、春の気配と共に、初めて出会ったタケルの事が
胸に甦ってくると思いますよ~。きっと・・・
私も、松竹座はこの初日からの猿★征だけのつもりでしたが
急遽楽を追加し、日帰り~と思っていたところ、結局楽イブも追加(~_~;)・・・
だって、日帰りでノーマルに新幹線代払うより
宿泊プランの方が安いんだもの・・・と言い訳けしつつ(って誰に向かって?)
名古屋はさすがに、猿★征自体は一度にしてます。
たまちさんの観劇報告をお待ちしております~。
>二葉さん
毎度\(^o^)
実は私も演舞場でも気づいておりました(笑)
御簾が上がる前に、最後の身づくろい?して、
お客様に少しでもいい形を見せようという、良い心がけ!(^^)!
でもあるのかもしれませんね。
前に、三国志の写真展で、セリに乗って奈落にスタンバイしている
玉蘭と関羽@カーテンコールの写真があり、その中で
笑也さんは猿之助さんのガウンを直していらしたのですが、
何か、はっと胸を突かれたような気持ちになりました。
倭姫は帝の実妹とした方がしっくり来るかもしれませんね。
先妻の姉妹だったら、もっと立場が危ういかもしれないですし・・・
5月に入って、8日マチネ、14日ソワレと
「ヤマトタケル」を観てまいりました。
その勢いで、各サイトを回って、
このブログにたどり着きました。
初めまして。
私は平成4年に、たまたま雑誌ぴあで応募して当たり、
「義経千本桜」を観て、澤瀉屋さんにはまってしまったものです。
母の知り合いが松竹にお勤めで、チケットも頂いていたそうですが、当時バリバリの洋楽ロック少女だった私は
見向きもせず、何十年後に、自分の力で観に行くようになった次第です。
最近は、若旦那が病気療養中だったのと、
歌舞伎が縁で劇団☆新感線にはまってしまい、
芝居系の舞台を観て歩き、内野トートで「E」の大阪公演を4回も観る始末で、すっかり歌舞伎、いや澤瀉屋と縁遠くなっておりました。
しかし、今回「ヤマトタケル」で、久々に観終わっても、
何かしらが残る舞台を観て、
何とか、また劇場へいけないものかと、画策しております。
すっきりした?削りすぎ?、色々思いはありますが、
私は、この「ヤマトタケル」も好きです。
最も95年のからしか観てないんですが。
私は奈良在住なんで、東京の方ほど、舞台を観に行けないのが残念ですが、
かわりに、観に行かれる皆さんの感想をお待ちしております。
ニ幕の冒頭のあたりで、段ちゃんタケヒコの「女のほうから寄ってくる」の台詞には、“オイオイそれはあんたの方やろっ”と関西人の悲しい性で突っ込みたくなるのは私だけ?
右近タケヒコはさすがにうまく、笑いをとられています。
段治郎さんタケルは観るたびに少しずつ進化している感じです。三国志Ⅲを観たものにとっては、昨年と比べると大きくなって!とか言う気持ちもあり、ついつい感情移入しちゃうんですよね!自信を持ってのびのび演じられています。右近さんとの差と言えば姫たちとのラブラブ度!顔も近いですよね!焼津のシーンでは、段治郎さんが取り付かれたように笑いながら剣を振っておられました。走水のシーンでは泣かないはずの弟媛様が段治郎さんにつられてか?昨日は涙しておられた様な・・信貴の里でのタケヒコの花道の引っ込みの時の表情はお二人全然違いますよね。〈私がしっかりしなければ!〉と硬い表情の右近さんに対し、《よ~しっタケル様の意志を受け継ぎこれから頑張るぞ~》と目を輝かせる段治郎さん!段治郎さんは宙乗りに入る前も「私だ~」の台詞の後ほほ笑みながら場内を見渡してから飛び立たれます。長くなってしまいましたが松竹の作戦成功!どちらも何度も観たいと思わせてくれました。