中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

頭頂のツボ

2021-02-21 21:29:00 | 危機管理
 昔、頭のてっぺんのツボを押すと、お腹を壊すという噂がありました。知りませんか?「下痢のツボ」と言って、いたずらに友達の頭頂をグリグリやるのが流行ったことがあります。

 最近、左手が妙に重く、また五十肩の再来かと困っています。リハーサルが長時間に及ぶと、肘のあたりから左手の小指が痛んでくる。…指を酷使してばかりいるわけですからね。

 そこで、整体の先生にそれを打ち明けると、「体が冷えたせいでしょう」と。そこで、全身の血行を良くするべく、疲れたところを優しくマッサージしてくれるのかと思いきや、頭頂にお灸を据えられました。

 「寒いと上半身の熱がてっぺんに溜まって、いろんなところが悪くなるんですよ。その悪い熱をまず出さないと」と、ツボを探してから、周囲の髪の毛をピンで押さえて、もぐさを置いて線香で着火。

 …ジリッ。

 脳天に突き刺さる熱さもさることながら、「髪の毛燃えてんじゃないのか!」という不安。と同時に「まあ、もう50近いわけだし、髪の毛はもういいか。それよりも商売道具の指の方が大切だよな」と諦める。

 頭頂にて、微小な「もぐさ」を何度も燃やすわけですが、不思議なことに、回数を重ねるごとに、あまり感じなくなってくる。火傷してるはずなのに、頭全体がボーッと、サイケデリックな心地よさに包まれるのです。「ツボ」というものは、本当に当たっているときには、「点への刺激」でなくなるものです。…東洋の神秘ですね。

「だんだん、バターが融けるような感じになってきませんか?」

 …ああ、本当です。なってきました。
「それも感じなくなってきたら教えて下さい」

 催眠術のようですが、本当にそうなるのです。プロの技です。

 それも含めて一時間の施術が終わると、痛みは嘘のように消え去り…というわけにはいきませんが、確かに、前日のリハで感じた痛みが、昨日の本番では時々しかありませんでした。

 山形の寒い冬も、そろそろ終わりが近づいています。しかし、ありがたいことに、年度末の山響は忙しい。冷えと疲れが溜まってきています。それが、体の一部分にたまらないように気をつけなければいけませんね。

 ちなみに、お腹も壊しませんでした。…やっぱり迷信だったらしい。

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