中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

引退

2017-02-20 22:17:21 | 危機管理
 実は一昨日、約17年ぶりに、スキーに行きました。

 
 考えてみれば、山形に住んでいながら、家族でスキーをしたことがない。…別に構わないとも思うものの、今後、子供は独立し、私はますます足腰が弱ってゆくことを考えれば、「今行くか、死ぬまで行かないか」の二択。それなら一度チャレンジするかと一念発起。

 メンバーにお願いして、山形Qのリハーサルを午前中にしてもらった上に早退。…まあ、一生に一度のことなので許していただきたい。


 ところで、スキーなどに無縁に思われる私ですが、これまでの人生で5回は、やったことがあるのです。息子と一緒にすべるのは到底無理だが、娘のお世話ぐらいならなんとかなるだろう。ということで、蔵王のなかで最も初級者向けのゲレンデへ。

 さて、17年ぶりにウエアを装着。もちろんレンタルなので、テカテカしたやつ。我ながら似合わないことこの上ない。気味悪がる家族たちを無視し、スキー板を…

…履こうとするもうまく行かない。あれっ、こんなに難しかったかな?

 すでに履いてる方の足がすべるから、バランスがとれず、転びそうになる。

 …この時点でおわかりでしょう。いかに適性が無いか、そしていかに老化しているか。初めての人以下。もともと適性がない人は、経験値ゼロ以下まで劣化するということがあるものなのですね。

 さすがに危険を感じ、リフトに乗る前に、まずその辺で練習。ほぼ平地の勾配で、止まれないわ戻れないわ。幼児がソリをやるようなところで、不気味な動きでスリル満点の個人練習をしていると…

…ねえ、さっきから何やってんの?

 氷点下の気温よりもはるかに冷たい声の方を振り返ると、身も凍るような奥さんと息子の視線。娘は気を遣って、アドバイスしようとしてくれている。

…だいじょうぶ?

…すみません、大丈夫じゃないみたいです。

 荷物番をする予定だった奥さんに頭を下げる。「頼む、やっぱり代わってください」。借りたウエアや靴や板のサイズを変更してもらって、私がおとなしく荷物番になりました。君子危うきに近寄らず。


 情けないことだが、この選択は正しかった。あっという間に上達した娘は、すぐに、私が恐ろしくて行けないようなところまでリフトで登って、猛スピードで降りてくるようになりました。世話どころじゃない。無理して付き合っていたら、骨の1本や2本やっちゃったことでしょう。

 一抹の寂しさもありますが、これをもって「引退」とさせていただきます。


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2 コメント

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こんばんは (イベンボさん)
2017-02-21 21:47:03
よくぞ、ご家族でスキーに行かれました。よくぞ、謝って、途中で止められました。ご無事で、なによりです。
私の初スキーは大学卒業前、クラブの後輩達に誘われて栂池、ご一緒の女子大生に目もくれず(笑)下手滑り、でも楽しかった。子供達が小さい頃、数回行きましたが、それっきり、今や無理ですね。
お互い、引退の身ですなあ
>イベンボさん (中爺)
2017-02-22 21:39:34
 ありがとうございます。命あっての物種、つまらないところで意地や見栄をはって腕でも折ると、方々に迷惑をかけますので…という言い訳のもとに敵前逃亡いたしました。

 高校生や大学生の頃は、頑張って滑ってそれなりにイケたものですが、その時とはだいぶ体が違うようです。まずこれは認めないといけませんね。転んだらただではすまない中高年…(きみまろ)。

 引退を祝して乾杯でもしましょう。

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