1980年2月。
国立劇場の楽屋で刃傷事件が起きた。
舞踊家で花柳流名取花柳幻舟が、
花柳流家元三世宗家・花柳寿輔を切りつけ
全治1週間の怪我を負わせたのだ。
花柳幻舟は逮捕され、
服役した。
家元制度は昔から非難は多い。
家元をトップにして、
末端からもお金を吸い取る仕組み・・・
まるでネズミ講のようにも思われる。
とくに大きな流派のトップは、
黙っていても、
年間*億円が入る・・・ことも多い。
花柳幻舟は、今でも
「領収書すら出さない家元は、諸悪の根源です」
と言っている。
彼女は天皇制にも反対で、
女性解放の運動などもやっている。
しかし!
大地一人の経験から言えば、
こういう人間が、一番、怪しい・・・と思っている。
要するに、「自分がトップに立ちたい」のだ。
「家元制度に反対するんだ」・・・というよりも、
「なんで、自分がトップじゃないのだ!」
・・・これが彼女の心にあるのだ。
その証拠に、彼女は、
2004年5月に自転車操業インターナショナル連合会(略称: 自操連)を創立し、
自ら、永世総裁となっている。
ほら、よくいる「客に怒鳴るラーメン店主」
・・・・幻舟は、こういうラインの人間だよな。
う~ん、辻元清美も、幻舟にソックリだ。
ウリ二つ・・・と言いたい位だ。
四柱推命学で言うと、「傷官」だ。
権威的なモノに対して、
とにかく反抗したいタイプなんだ。
でもさ、こういう人間って、
「自分がトップの権威主義」は、
認めるんだよな(笑)。
それどころか、ものすごい専制君主になる。
(でも他人がトップだと許さない)
フロムの『自由からの逃走』、
オルテガの『大衆の反逆』・・・
なんかを読むと、その心理はわかる。
「大衆って、実は熱烈に、英雄を求めていることや、
科学者は科学を利用して、
すべての権威を否定しようとする、胡散臭い下品なヤツだ」ってことがわかる。
つまり、家元制度や天皇制を作っているのは、
別に家元や天皇ではなく、
「組織が大好きな大衆たちだ」ってことさ。
その証拠に、天皇制だって、いつの世も、
大衆の8~9割は、賛成だろ?
これは世界でもそうで、キリスト教なんかわかりやすい。
昔の原始キリスト教は、
「女性も含め、司祭が、毎日変わっていた」時代もあった。
しかし、「それじゃアカン」ということになって、
「教皇(法王)」を、作ることになった。
カトリックは、完全な縦社会だ。
しかも男社会だ。
カトリックが、原始キリスト教のように
「男女平等、人間平等」だったら、
発展はなかっただろう。
16世紀になって、ルターやカルヴァンの宗教改革があったものの、
今でもカトリックは、20億人だぜ。
最も民主的なはずのキリスト教からして、
そういう組織になっているわけだ。
しかも!
「市民は皆平等」から出発したはずの共産主義も、
ガチガチのタテ構造になっている。
だから権力闘争が「陰謀と殺し合い」になってしまう。
北朝鮮を見れば、すぐにわかる。
そしてもうひとつ!
日本の伝統芸能なんて、
生きるためには、どうでもいいことだ。
ないならないでいい。
でもさ!
それだと、伝統芸能なんて、
すぐに滅びてしまうだろう。
そこで、家元制度のような組織が、
「家元」に金を吸い上げるシクミになっている。
・・・とは言っても、
儲かっているのは、大きな流派だけ。
中小企業は厳しい。
どこの世界も同じだ。
俺などはDOTIS運動をしているが、
これも一種の個人活動で、
やや家元に似ている。
でも献金する人は、
ほとんどいない。
世界一の理論、フラクタル関係空間理論も、
読む人はほとんどいない。
俺が生きている今でも無視されているんだから、
俺の死後は、完全に忘れ去られ、消え去るだろう。
世の中とは、そういうもんさ。
勉強をしているのは、
学歴や資格を得るためだ。
金に結びつかない理論は、
いかに正しくても無視されるってわけさ。
そういう世界では、
「家元制度」のようなシクミによって、何とか
伝統芸能が守られている・・と言えよう。
そしてもうひとつ。
家元側も、金はあるが、
精神面まで含め、
本当に幸福かと言えば、
そうではないと思う。
落語のまるで下手な林家正蔵(こぶ平)は、
幸福なんだろうか?・・・疑問だよな。
むろん、家元制度にも、問題はある。
でも、総合して考えると、
家元制度は「あってもいい」と
大地一人は思っている。
でないと、芸能は、すぐに滅びるだろう。
DOTIS運動・献金者、今日もナシだ(笑)。
それでも、大地一人は負けないぞ。
たった一人でも、がんばる!
DOTIS!