Winding Road

スポーツやら音楽やらいろいろと。

2009J2第49節 仙台×C大阪

2009-11-24 | ベガルタ仙台

両チームとも明確な自分達の形を持っている。何故この2チームが早々と昇格出来たかがよく理解できる試合だった。互いが持ち味を出しながらそれを潰し合おうとする地味に見えがちながら渋い展開。

この試合の意味合いは今季のJ2の覇権争いはもとより、来年の戦いを見据えた試金石となる。互いに良い面と悪い面が両方出たのではないか。

まずセレッソ。最終ラインとボランチの連携で構築する守備が堅い。結果的に仙台最大のキーマンである梁を潰して消す事に成功し平瀬・中島を孤立させた。羽田のボランチがあんなに効くなんて数年前を知っているだけに驚きだ。

攻撃では香川が入って流れがよくなった。前線のアタッカーが前を向いた時は驚異的。余談だけど、もし仮に来年7人で守って前の3人でカウンターを狙ってきたら鹿島は以前と同様にセレッソに苦戦するだろう。

香川については途中出場して途中交代する姿は見ていて痛々しかった。悪い言い方かもしれないが、たかがJ2程度で無理して欲しくない。クルピも無理させないで欲しい。香川にはそれだけもっと大きな舞台が待っている。将来の飛躍の為にまずは万全の状態にして欲しい。そして来年はまずセレッソでプレーしてもらいたいのが自分の希望。1年くらいJ1を経験してから海外に行っても遅くないんじゃないか。

対する仙台。中盤が機能するか否かが来季の命運を握っている。この試合のように梁が徹底マークされてゲームを作れなくなった時にどうやって打開し攻撃を作るか。周りがいかにサポート出来るか。あとはボランチ。今年成長した富田の頑張りが生命線だろう。そこでボールが奪えているうちはショートカウンターに繋げるのでチャンスも拡大する。

しかしボランチでボールが取れなくなった時にどこまで最終ラインが我慢できるか。この試合でも香川投入後からボランチのラインを破られてバイタルエリアに侵入される場面が目立った。その時にCBが相手FWと直接対峙する。J1レベルではその場面に何度も持ち込まれれば失点は免れない。J2では堅守を誇ったが、それをJ1でも見せるにはその前にあるブロックが大事。

このゲームのラストシーンは語るまでもないだろう。49分を回っていたけれどまだ終わるなと願った仙台の意地が、ドローでいいと思ったセレッソを勝った。千葉の右クロスに朴が飛んできた。あれがあるから現場に通い続けるのです。現実に戻ればいつまでも余韻に浸っていたいとも思えないが、素晴しい場面が見れたのは本当に最高だった。