朝礼の話題

見たり読んだりして、感じたことを朝礼で話しています。この頃は仕事の話は少なくなりました。

実業での付加価値

2009-07-06 13:35:29 | 21世紀
 付加価値と景気 
 テレビでは不景気の話題が多く、「失業者は5%を越えた。有効求人倍率は0.44だ」「自民党・麻生首相は有効な対策をうたない」「小泉さんが規制緩和したことから、派遣労働が合法化され、現在の派遣切りが起こるようになった」と、不景気は企業の人員整理が原因だとの思想を植え付けようとしています。

 品物が売れないから、作る必要もない。生産力を落とすのが合理的不況対策だ、と考えれば、アダム・スミスの言う「見えざる手」が働いて不景気は自然のことと思えます。

 仕事とは、何かに付加価値を付けるものである。今、自分が働いて作った付加価値が世の中に不要なものであるから売れないのだ。何時までもその仕事にしがみ付いていても駄目だ。転進して新しい付加価値を見つけることが、資本主義の生き方であると皆が納得しないと、甘え社会(日教組的社会)が日本を壊しそうな気がします。

 マスコミは世論調査をして「麻生さんの支持率が下がった」と人々を惑わしています。
 不景気の今、国民の、マスコミの、自覚をうながす世論調査をしてみましょうよ?
 質問1・あなたが世の中に与えている価値は、一月に何百万円ですか?
 質問2・それはあなたの月収の何倍あると思いますか?

 世の中に与えている価値に比例して自分の収入があるのが、いわゆる実業です。
 そんな実業には価値がないと言うセミナーが多く、危惧します。
 それは、ジェームス・スキナーやマイケル・ボルダックです。
 彼らの言う成功は「人を動かす」ことです。「レパレッジ」と呼び組織的に活動することです。MLM(マルチレベル・マーケッティング)いわゆるねずみ講的連鎖販売などのように、権利収入・不労所得・印税収入・投資家と称し働かなくても収入のあることを理想としています。

 彼らは、金融商品にも、レパレッジ(てこの原理)と説明しながら、100倍1000倍の掛け率をつけた金融商品を開発しました。
 金融派生商品日経225 は、60万円で 1枚買えます。日経225の値段が1円上昇すると1000円の利益になります。一日に100円・300円と値動きしますと、利益あるいは損失の額は100,000円 300,000円に上ります。

 景気が上り調子の時、アメリカでは参加者全員が大きく儲け、金融立国などと浮かれましたが、一旦下げに向かうと全員が大きく損をし、リーマン・ショックと呼ばれる銀行破綻の時代になりました。

 レパレッジとは、投機・賭博です。現在では投機も実需も同じ土俵で扱われ、石油・銅など金属・穀物などが大きく値上がりしまた値下がりします。
 投機と実需を区分し別市場で扱うべきとも考えます。
 少なくとも私たち人間は実業を志す限り、投機の考えを排除すべきと感じます。
 自分が世の中にどれだけ付加価値を与えたか?そしてその何%を世の中から受け取ったか? と言う考え方は投機やレパレッジとは大きく違います。

 今回のリ-マンショックを解説する人は、「株価暴落が実体経済に影響を及ぼす」などと言います。彼らも株の世界は実業の世界とは違う、そしてレパレッジなどの考えは、実業の在るべき姿ではない、と言っているように感じます。

 エース交易が、与謝野大臣に献金していることが報道され、「商品取引の会社から献金を受けている」とヤクザ企業から献金を受けたように報道されています。いい傾向です。
 レパレッジ取引を実業とは切り離して存在させる良いチャンスになればいいですね?

 農業や畜産・漁業などでレパレッジ取引など考えられません。もしそんな必要があれば、保険会社が保険を受けてくれるでしょう。
 
 ジェームス・スキナーやマイケル・ボルダックの言う成功は実業の成功ではない。レパレッジなどの言葉の出てこない自分で動いて働いてその配当を受け取る生活をしよう。
 日本国民大多数がそう考え、自分で働いた配当で生活する社会になれば不景気など消え去ると思います。
 ジェームス・スキナーやマイケル・ボルダックは日本人を惑わす詐欺師だと糾弾しましょう。