「ハヤテのごとく2」2009/01/13
正月に、同級生畑俊一君の息子さん畑健二郎さんの書いた漫画「ハヤテのごとく」をゆっくり読みました。
白内障手術してから漫画は読みにくく敬遠していましたが、漫画好きの麻生総理に敬意を表して読みました。
漫画の絵やギャグ・筋よりも、物語の始め方・場面の説明の仕方が古めかしく面白かったです。
石原裕次郎の初期の映画「俺は待ってるぜ」「錆びたナイフ」の出だしのようでした。
荒唐無稽の筋なのですが、何故そんな行動をするのかの根拠をあげて説明するのです。
「俺は待ってるぜ」では北海道の都市の列車操車場のはずれ・寂しいところにスナックがあり裕次郎がバーテンです。何故そこに居るかというと、お兄さんとこの場所で待っていると約束しているのです。一旗揚げるために大金を持ってブラジルへ農園を買おうと出かけた兄さんから迎えの手紙の来るのを約束の場所で待っているのです。
あまりにも手紙が遅いので、渡航ブローカーのところへ調査に行きます。
場所は東京で、北海道とは関係ないのですがそこへ乗り込むとそれは詐欺で大金を取られ殺されていたのです。そして裕次郎の復讐活劇がはじまります。
荒唐無稽をリアルにすべく、取って付けたような「原因と結果」が示されていました。
同時代の裕次郎映画は皆そんな出だしで井上梅次や舛田利男監督の律儀さを感じていました。時代がそうだったのでしょう。
「ハヤテのごとく」では、高校生の主人公が、親の借金1憶5千万円の代わりに臓器を売られていてヤクザに追われています。金を作ろうと少女誘拐をたくらみますが、ほかのヤクザがさきに誘拐し、少女を助けることになります。
自転車で、誘拐の乗用車を追いかけ追いつきますがその自動車で轢かれてしまいました。丁度クリスマスの夜で、サンタクロースに助けられ不死身の体をもらうことになりました。少女は主人公を執事として雇い借金は弁済してやりました。
何となく納得するような出だしでした。
畑俊一君は、北九州で単身赴任生活でした。息子さんのために東京にマンションを買い、マンガを描く弟子を何人か抱え、奥さんに食事その他の面倒をみさせていました。
私には出来ない息子孝行で、おそらく借金も相当な額だったのではないかとの噂でした。
息子さんが漫画家として雑誌連載をするようになり、単行本の発行されるようになりました。単行本8冊目のころガン発病し急死されました。
単行本をずっと送って頂いていましたのが、本棚に8冊並んでいます。
「ハヤテ」の主人公は親の借金で自暴自棄になりながら、サンタクロースと富豪令嬢に助けられ、生き伸びていきます。
健二郎さんの漫画に荒唐無稽ながらリアリティを感ずるのは、実生活の必死さが漫画に反映されたとも言えるかもしれません。
若さとは、先のことも考えず現在を必死になって生存することと定義されるような主人公で、70才の父親世代には羨ましくも感じます。
「ハヤテ」の出だしは自転車宅配便として街中を疾風の如く走りまわっている主人公が17才だと雇い主に投書され、労働基準法違反になっては困るとクビになる場面からでした。
若い読者が、意味無い規制で締め出され、派遣切り状態を考えさせられるところです。
別の友人森尾恵さん(サクセスプライズ福岡 代表取締役)のご長男も漫画家として、雑誌連載レヴューされました。親の援助を一切受けず、マンガ制作の専門学校で学び投稿から連載へと進まれたそうです。
東京から北九州に帰省しても、時間を惜しんでマンガを描いていますが、自宅では描けないと深夜営業の喫茶店のテーブルを作業場にしていたそうです。
「マンガ描くのだったら東京でなくてもいいだろう、北九州に住めよ」と勧めますが「東京と北九州とでは時間の速さが違う。北九州にいてはマンガは描けない」と東京に居られるそうです。
うちの娘も中学生の頃から、マンガ家にあこがれ勉強せずに絵ばかり描いていました。近所に住む叔母さんが「若いのに目標があって頼もしいね」など言いますので、「他所のことと思って好い加減なこといいなさんな」「自分のところのお孫さんが、勉強もしないでゴロゴロしていても同じように頼もしいというかね」と反論しますと最後は喧嘩状態になってしまいました。
マンガを考えていて思い浮かんだことを書きました。子供の目標を認め応援する人はえらいなぁ! 私は子供の教育について、発言する資格はありません。
正月に、同級生畑俊一君の息子さん畑健二郎さんの書いた漫画「ハヤテのごとく」をゆっくり読みました。
白内障手術してから漫画は読みにくく敬遠していましたが、漫画好きの麻生総理に敬意を表して読みました。
漫画の絵やギャグ・筋よりも、物語の始め方・場面の説明の仕方が古めかしく面白かったです。
石原裕次郎の初期の映画「俺は待ってるぜ」「錆びたナイフ」の出だしのようでした。
荒唐無稽の筋なのですが、何故そんな行動をするのかの根拠をあげて説明するのです。
「俺は待ってるぜ」では北海道の都市の列車操車場のはずれ・寂しいところにスナックがあり裕次郎がバーテンです。何故そこに居るかというと、お兄さんとこの場所で待っていると約束しているのです。一旗揚げるために大金を持ってブラジルへ農園を買おうと出かけた兄さんから迎えの手紙の来るのを約束の場所で待っているのです。
あまりにも手紙が遅いので、渡航ブローカーのところへ調査に行きます。
場所は東京で、北海道とは関係ないのですがそこへ乗り込むとそれは詐欺で大金を取られ殺されていたのです。そして裕次郎の復讐活劇がはじまります。
荒唐無稽をリアルにすべく、取って付けたような「原因と結果」が示されていました。
同時代の裕次郎映画は皆そんな出だしで井上梅次や舛田利男監督の律儀さを感じていました。時代がそうだったのでしょう。
「ハヤテのごとく」では、高校生の主人公が、親の借金1憶5千万円の代わりに臓器を売られていてヤクザに追われています。金を作ろうと少女誘拐をたくらみますが、ほかのヤクザがさきに誘拐し、少女を助けることになります。
自転車で、誘拐の乗用車を追いかけ追いつきますがその自動車で轢かれてしまいました。丁度クリスマスの夜で、サンタクロースに助けられ不死身の体をもらうことになりました。少女は主人公を執事として雇い借金は弁済してやりました。
何となく納得するような出だしでした。
畑俊一君は、北九州で単身赴任生活でした。息子さんのために東京にマンションを買い、マンガを描く弟子を何人か抱え、奥さんに食事その他の面倒をみさせていました。
私には出来ない息子孝行で、おそらく借金も相当な額だったのではないかとの噂でした。
息子さんが漫画家として雑誌連載をするようになり、単行本の発行されるようになりました。単行本8冊目のころガン発病し急死されました。
単行本をずっと送って頂いていましたのが、本棚に8冊並んでいます。
「ハヤテ」の主人公は親の借金で自暴自棄になりながら、サンタクロースと富豪令嬢に助けられ、生き伸びていきます。
健二郎さんの漫画に荒唐無稽ながらリアリティを感ずるのは、実生活の必死さが漫画に反映されたとも言えるかもしれません。
若さとは、先のことも考えず現在を必死になって生存することと定義されるような主人公で、70才の父親世代には羨ましくも感じます。
「ハヤテ」の出だしは自転車宅配便として街中を疾風の如く走りまわっている主人公が17才だと雇い主に投書され、労働基準法違反になっては困るとクビになる場面からでした。
若い読者が、意味無い規制で締め出され、派遣切り状態を考えさせられるところです。
別の友人森尾恵さん(サクセスプライズ福岡 代表取締役)のご長男も漫画家として、雑誌連載レヴューされました。親の援助を一切受けず、マンガ制作の専門学校で学び投稿から連載へと進まれたそうです。
東京から北九州に帰省しても、時間を惜しんでマンガを描いていますが、自宅では描けないと深夜営業の喫茶店のテーブルを作業場にしていたそうです。
「マンガ描くのだったら東京でなくてもいいだろう、北九州に住めよ」と勧めますが「東京と北九州とでは時間の速さが違う。北九州にいてはマンガは描けない」と東京に居られるそうです。
うちの娘も中学生の頃から、マンガ家にあこがれ勉強せずに絵ばかり描いていました。近所に住む叔母さんが「若いのに目標があって頼もしいね」など言いますので、「他所のことと思って好い加減なこといいなさんな」「自分のところのお孫さんが、勉強もしないでゴロゴロしていても同じように頼もしいというかね」と反論しますと最後は喧嘩状態になってしまいました。
マンガを考えていて思い浮かんだことを書きました。子供の目標を認め応援する人はえらいなぁ! 私は子供の教育について、発言する資格はありません。