春が来た旅の法衣を洗ふ<o:p></o:p>
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ここですっかり洗濯して一言、「法衣も身体も、或は心まで。」とはなかなか口には出せない台詞であります。<o:p></o:p>
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三月十九日 お彼岸日和、うららかなことである。滞在とあります。<o:p></o:p>
今朝は出立する予定でしたが、謀反気が起きたようで、遊べる時に遊ぼうと湯に入ったり、歩いて話し勿論飲んでということになります。<o:p></o:p>
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湯壺から桜ふくらんだ<o:p></o:p>
ゆつくり湯に浸り沈丁花<o:p></o:p>
寒い夜の御灯またたく<o:p></o:p>
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三月二十一日 晴。彼岸の中日、即ち春季皇霊祭、晴れて風が吹いて、この孤独の旅人をさびしがらせます。行程八里、早岐の太田といふ木賃宿に泊まります。<o:p></o:p>
少しばかり行乞しますが、気分が乗らぬと言います。嬉野温泉で飲み過ぎたせいか、そうではないようです。「俊和尚、元寛君の厚意が懐中にあるためか…、」当人は直ぐにいやそうではないと否定します。風が吹いたためと言いますが或いはそうかも知れません。しかし夕方になって一文無のルンペンが来て酒を飲みかけて追つぱらわれたのを目撃します。<o:p></o:p>
「人事ぢやない、いろいろ考へさせられた、彼は横着だから憎むべく憐れむべしである、私はつつましくしてゐるけれど、友情にあまり恵まれてゐる、友人の厚意に甘えすぎてゐる。」<o:p></o:p>
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ふるさとは遠くして木の芽<o:p></o:p>
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翌日は<st1:MSNCTYST w:st="on" AddressList="42:長崎県佐世保市;" Address="佐世保市">佐世保市</st1:MSNCTYST>内です。さすがに軍港の街、なかなかにぎやかで水兵で一杯といい、彼等はよく持てると感心しております。艦隊が凱旋した模様なのです。<o:p></o:p>
春だな~思えば遠くに来たもんだ~佐世保ですか~
でも川べりのいい温泉です。
陽気も良し、気もはずんで温泉に浸かって一杯。言うことありません。
今日は。
人ごとながら女主人、気に掛かりますね。ましてみなの嫌われ者とは穏やかではありません。
「何が彼女をそうさせたか」ですね。
お仕事に油がのっていた頃ですね。
そのころ小生商売が下降気味で、店を閉めるか模索していた頃です。転職の決断はわりと早かったと思っています。