日々のblog  牛込伸幸FP事務所

群馬県高崎市のファイナンシャル・プランナーの暮らしとお金のblog

「日本/権力構造の謎」K・V・ウォルフレン(ハヤカワ文庫)

2009-09-10 | ただの日記
おはようございます。FP牛込伸幸です。

今朝、どこかの局のワイドショーに民主党の馬渕議員が出演していました。
主に高速道路無料化について説明していましたが、なかなか説得力がありました。

大臣にはミスター年金こと長妻議員など、
実力のある若手をどんどん起用して欲しいですね。
そして、テレビに出て話をして欲しいと思いました。

自民党は首相になるとテレビの討論番組には出ません。
舛添さんも大臣になってからは数えるほど。

世論の支持で政策を実行する内閣ですから、
官僚の抵抗の様子をテレビでどんどん話して欲しいですね。

■「日本/権力構造の謎」K・V・ウォルフレン(ハヤカワ文庫)

この本は文庫になったのが1994年。
ちょうど私が大学生の頃、興味を持って何度も何度も読んだ本です。

今朝の読売新聞で筆者の記事が載っていました。
筆者は元オランダ誌の駐日特派員。

この本は日本人論っぽい感じに、日本の社会や政治のあり方、
特に官僚政治の様子を的確に表現されています。

↓以下、記事を引用します。
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・・・日本は戦後、産業の生産性向上を至上の目標に定め、官僚主導の下、
ひたすらその目標を追求してきた。民主党の公約が実現すれば、日本は
国民の暮らし向上を最優先に考える政治主導の「普通の国」に生まれ変わる。

日本人はよく働き、高度成長を成し遂げた。民衆はその恩恵をいまだ享受して
いない。社会保障の充実や住宅事情の改善など国民本位の政策に優先順位を
切り替える必要がある。官僚にはそうした戦略的決定はできない。

・・・問題の核心である官僚主導の政策決定プロセスは基本的に変わっていない。
当時も今も、政策は予算を握る財務省のさじ加減で決まり、内閣は毎回20分程度
の閣議でこれを追認しているに過ぎない。・・・国民の利益のためにはこれを
是正する必要がある。

財務省に変わり、政策の優先順位を戦略的に判断できるかじ取り役が必要だ。
その役割を担う国家戦略局の整備が非常に重要になる。

新政権は、政治主導の仕組みを実質ゼロから構築することになる。
成否を判断できるまでに3年はかかるだろう。国民とメディアは、しばらく
忍耐を求められる。
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この論調は1994年当時に書かれたこととまったく同じです。
でも、このことを実行できる可能性を持った政党がようやく政権を取った
ということだと思います。

最後が気になりました。すぐに成果が出ないからと、マスコミや国民が
言い出したら終わりです。

野党に転じた自民党の役割も大事ですね。
文句ばっかりで足を引っ張るようなことをしたら次はありません。
いっそ、大連立もありかと私は思っています。


今日は珍しく真面目に書いてしまいました(苦笑)。

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