映画を見たあと、そのそばの横丁に残っている飲食店を見て、銀座に残っている横丁路地を探検してみた。
隙間もないほどぎっしりとビルに埋まっているような風景だが、お稲荷さんを祀った路地がそこここにある。
銀座6丁目の西にあるビルの間にもあり、そこを進むと行き止まりかと思われるところで「通り抜けできます」とプレートが張ってあって、その自動ドアを開けると喫茶店の店内で、そこを抜けるとまたビルの間の路地になっていた。
天賞堂本店ビルにあるキューピットが見ている先の路地を入りまっすぐ北上した行き止まりに思える先にも路地がある。
いくつかの路地は肩身の狭くなったスモーカーの非公式喫煙場所になっていた。
5月の陽気の中、いよいよ閉鎖される日本で2番目に古い昭和レトロな地下街(とても短い)に出かけた。
とりあえず地下街の食堂(これまた昭和レトロな店内)で定食を注文して一杯いただき、向かいの映画館でのみ上映中の「インターミッション」を鑑賞した(時々下を通る地下鉄の振動が伝わってくる)。
この映画は、この3月で閉鎖される映画館シネパトスを舞台に、出演俳優が言わばとりとめのない会話をしつつ、映画館の終焉を見送る・・・と言ったような内容だった。
館内のシートには、その映画に登場した俳優が座っていた場所に名前入りの白いカバーがかけられている。