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シエスタってうらやましいですか?

2010年09月06日 | 海外旅行
シエスタって聞いた事ありますよね。
スペイン語で昼寝を意味する言葉で、
スペイン語圏を中心に生活習慣として
社会に認められている昼寝を含む長時間の昼休み
(13:00~16:00が目安)を指す言葉です。

語源から言うと、ラテン語のHORA SEXTA(第六時)における
SEXTAを由来としています。
すなわち、日の出を基準として「第六時」、
つまり日の出から6時間後の正午辺りの時間帯を指します。
ポルトガル語ではsesta(セスタ)がこれにあたります。

昼寝の習慣はスペイン語圏のみならず、
中国・インドなどの熱帯・亜熱帯地域や
地中海性気候である地中海沿岸のギリシャ、イタリア、
中東、北アフリカでも見られます。

ただし、今回はスペイン語圏のシエスタについてです。

伝統的なスペインの昼食の時間は日本よりも遅く取ります。
そして、しっかりした食事を摂った後に昼寝となります。
この昼下がりの時間帯がシエスタ時間なのです。

この時間帯(午後3時頃)は商店、企業、官公庁などの多くが
休業時間となっており、しばしば事情を知らない外国人が戸惑う事になります。

オフィスワークの場合は、シエスタの後は再び仕事に戻ります。

昼食と同様に夕食も遅く、就寝時刻も非常に遅いのです。
しかし、朝は意外と早起きで、
シエスタをするからといって睡眠過多にはならないようです。
トータルの睡眠時間はシエスタ無しのライフスタイルと大差ないようです。

睡眠時間を増やす訳でもなく2回に分けて寝るような習慣に
どのような効用があるのでしょうか。

実は、一般的に言われる人間のサーカディアンリズムは、
午前中は上昇、正午頃をピークにして
午後2~3時頃にかけて活性が低下します。
午後4時過ぎに再び上昇に転じて数時間活性化したあと、
就寝時間に向けて再び低下、
就寝中の深夜2~3時に最低となります。(健康的な朝型生活の場合)

このサーカディアンリズムからいうと、
心身の活性低い午後の2~3時を睡眠時間にあてることは、
合理的なことなんです。
ちなみにこの時間帯は交通事故の起こる頻度も高い時間なんですよ。

ではどうしてこのような習慣がうまれたのでしょうか?

スペイン人は伝統的に日差しを憎む傾向があります。
ドイツ人や北欧諸国の人のように
太陽に強く憧れる傾向は極めて薄いといいます。

その証拠に、屋外競技場の観客席は、
試合中終始日陰になっている席(ソンブラ)が最も高く、
試合途中から日陰になる席が次に高く(ソルイソンブラ)、
試合中、終始日向の席(ソル)が最も安く、
このような席料の違いは、昼間に開かれる闘牛でよく見かけられます。

日陰の席が高くなることから、
全ての席が日陰となる日没後に収益性が最も高くなるため
プロサッカー(リーガ・エスパニョーラ)の場合、
日曜日であっても22時からのキックオフとなることがあります。

スペインは緯度が高い事から、
中央ヨーロッパ時間を採用していたり、
サマータイムを採用している事から
夏季は約2時間実際の時刻より早いため、日没の時刻は遅くなります。

また、プロサッカーの選手も炎天下の試合は疲労が強くなるため、
日没後の試合を望む傾向があります。

他にも日差しを好まない証拠として、
日差しが差し込む南向きの店舗は好まれないのです。
日陰となる北向きの店舗の方が賃料も高いようです。
ただし、外国人旅行者(ドイツ人など)は
スペインの強い日差しを求めてやってくるため、
保養地では南向きの店舗の方が賃料は高いとのことです。

この伝統的なシエスタも最近、都市部を中心に消えようとしています。

理由は住宅の郊外化だそうです。
以前は都市部から通勤時間30分以内に
マイホームがあるのが一般的だったのですが、
ここ2~3年、住宅価格が高騰し、
安価な住宅は都心から1~2時間と遠隔化してしまったのです。

仮に2時間の家だと往復だけで4時間もかかてしまい、
いくらのんびりを国是ろしている国でも、
とてもシエスタなどしている余裕はないようです。

しかも通貨がユーロに統一されて以来、
他の加盟国と同一の時間帯で働かなければならないという
暗黙の了解も生まれています。
実際に2006年1月1日から公務員のシエスタ制度が廃止されています。

もう一つの理由は、スペイン人の意識の変化です。
基本的にスペインのビジネスを最前線で支える働き盛りの年代は、
日本や他の先進国とほぼ同じで20代~40代です。

その内、特に20~30代の人間には、
シエスタしてまた出社するならそのまま帰宅ぜずに働いて早く退社し、
アフターファイブを自分のために使いたい的な指向の人間が増加しているのです。

目下のところ、正式な意識調査のデータはありませんが、
シエスタにこだわらない派は少なくないようです。

そして実際、マドリードやバルセロナなどの都市部の
スポーツクラブや趣味の教室、講座は結構な賑わいを見せています。

どっちにしても抱えている問題は、
日本もスペインもあまり変わらないということなんですね。

もし日本にシエスタがあっても、
おそらく一人も家に帰らないと思います。
まあ、帰ったとしても子供や嫁さんに嫌がられるだけでしょうね。
「○○は元気で留守が良い」なんて流行語もありましたっけ・・。

もう一つは、会社人間の減少ですよね。
まあ、今の若者、だけじゃないですけど、
今は会社のためよりも自分のためが大事なんですよね。
まあ、すぐリストラするような会社は信用できないってことですよね。

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