日本100名城とは、財団法人日本城郭教会が2007年(平成19年)に迎える
設立40周年の記念事業の一環として、
2005年(平成17年)に日本国内の名城と呼ばれる城郭を公募したもので、
歴史や建築の専門家などにより、
観光地としての知名度や文化財や歴史上の重要性、
復元の正確性などを基準に審査の上選定、
2006年(平成18年)2月13日に発表したものです。
ちなみに、認定は4月6日「城の日」に行われました。
今回も、近畿地方(56番~59番)です。
56番 竹田城
竹田城
竹田城は、縄張りが虎が臥せているように見えることかから、
別名、虎臥城とも言われます。
また城下から遥か高く見上げる山の頂に位置し、
しばしば円山川の川霧に霞むことから、天空の城の異名を持ちます。
雲海に浮かび上がる古城の累々たる石垣群の威容は、名物ともなっています。
東に立雲峡を望む標高353.7mの古城山の山頂に築かれ、
縄張りは、南北約400m、東西約100m、天守台をほぼ中央に配置し、
本丸、二の丸、三の丸、南二の丸が連郭式に配され、
北千畳部と南千畳を双翼とし、天守台北西部に花屋敷と称する一郭があります。
廃城から約400年を経ているが、石垣がほぼそのままの状態で残っており、
現存する山城として日本屈指の規模となっています。
[所在地]
兵庫県朝来市和田山町竹田
[交通アクセス]
鉄道:JR播但線「竹田」駅から車道で徒歩約50分、山道で徒歩約25分。
車 :播但連絡道路、北近畿豊岡自動車道「和田山IC」から国道312号
57番 篠山城
篠山城
1609年、徳川家康は松平康重を常陸国笠間城から丹波国八上城に移し、
さらに新城の築城を命じました。
これは、山陰道の要衝である丹波篠山盆地に城を築くことによって、
大坂の豊臣氏をはじめとする西国大名のおさえとするのが目的だったようです。
篠山盆地中心部の丘陵である笹山を築城地と定め、
藤堂高虎が縄張りを担当しました。
普請総奉行を池田輝政が努め、
15か国20の大名の助役による天下普請により6ヶ月で完成しました。
築城当時より天守台はあるが天守は建設されませんでした。
これは石垣や堀をはじめとする城の造りが
あまりにも堅固すぎることを幕府が懸念したためと伝えられています。
以後、松平三家八代、青山家六代の居城として明治を迎えました。
明治維新後、城郭の遺構は大書院を残してほとんどが取り壊されました。
取り壊しから免れた大書院も1944年に失火により焼失しています。
[所在地]
兵庫県篠山市北新町2−3(大書院所在地)
[交通アクセス]
鉄道:JR福知山線「篠山口」駅より神姫バスで15分、
「二階町」下車、南へ徒歩約4分。
車 :城の北側に駐車場(無料)多数あり。
58番 明石城
明石城
明石城は、旧明石藩の政庁と藩主の居所が置かれたところです。
別名、喜春城、錦江城とも呼ばれます。
JR明石駅北側に位置し、駅ホームより間近に望めます。
縄張りは連郭梯郭混合式の平山城です。
丘陵舌端に築かれ、本丸付近は柿本人麻呂を祀った人丸塚が
あったといわれており、この地は嘉吉の乱で激戦地となったところです。
明石の地は、山陽道が通り、北には丹波国、但馬国への道が分かれ、
淡路島、四国のルートがあり、古来より交通の要衝でした。
徳川幕府が西国の外様大名の抑えの城として、
姫路城についで着目したところです。
現在中堀の内側は兵庫県立明石公園として整備され、
日本さくら名所100選に指定されています。
櫓や石垣は1995年の阪神・淡路大震災で被害を受けましたが
全面修復されています。
[所在地]
兵庫県明石市明石公園
[交通アクセス]
鉄道:JR神戸線「明石」駅または山陽電鉄「山陽明石」駅から徒歩約10分。
車 :第2神明道路「大蔵谷IC」から兵庫県道21号・52号経由国道2号で。
周辺に有料駐車場多数あり。
59番 姫路城
姫路城
姫路城は、現在姫路市街の北側にある姫山および鷲山に築かれた平城です。
江戸時代初期に建てられた天守や櫓などの主要建造物が現存し、
ユネスコの世界遺産や日本の特別史跡となっている近世城郭の代表的な遺構です。
この歴史は中世に赤松氏が姫山に城を築いたことから始まります。
戦国時代後期には羽柴秀吉が居城し、
江戸時代には姫路藩の藩庁として最初は池田氏、
のちに本多氏や酒井氏などの譜代大名が入城しました。
明治時代には陸軍の兵営地となり、歩兵第十連隊が駐屯していました。
この際に多くの建物が取り壊されましたが、
大小天守群、櫓群が当時の陸軍省の働きかけによって
名古屋城とともに国費によって保存される処置がとられ、
太平洋戦争においては空襲に見舞われたものの、
天守閣最上階に落ちた焼夷弾が不発弾となるという幸運もあり
奇跡的に焼失を免れました。
現在では天守を始め多くの建造物が現存し、うち大天守、小天守、
渡櫓など8棟が国宝、74棟の各種建造物(櫓・渡櫓27棟、門15棟、塀32棟)が
重要文化財に指定されています。
現存天守は、江戸時代以前に建造された
天守が現存する日本国内12箇所の城の一つであり、
いわゆる「国宝四城」(姫路城・松本城・彦根城・犬山城)の一つでもあります。
江戸時代や戦国時代を舞台にした時代劇を始めとして
映画などのロケが行われることも多く、
しばしば江戸城など他の城の代わりとして撮影されています。
[所在地]
兵庫県姫路市本町68番地
[交通アクセス]
鉄道:JR山陽本線・山陽新幹線「姫路」駅北口または、
山陽電鉄「山陽姫路」駅から徒歩約15分~20分。
バス:神姫バスで「姫路城大手門前」下車すぐ。
もうすぐ春ですね。
菜の花も咲き出して、ぽかぽか陽気の日も多くなってきました。
歩いていると少し汗ばんできたりします。
お弁当を持ってちょっと早い春を楽しんでみませんか。