TSUNODAの経営・経済つれづれ草

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「どうすれば役所は変われるのか」を読む-その1-

2008-01-01 21:29:05 | 今週の一冊
今日は、㈱スコラコンサルタントプロセスデザイナー元吉由紀子の著書「どうすれば役所はかわれるのか」を読んだ感想その1を書きます。

 この本は、役所の改革について書かれた本です。㈱スコラコンサルタントは「ここから会社は変わり始めた」の本で有名な会社です。この本は企業の改革について書かれた本です。オフサイトミーティーングという手法が書かれています。私も読んだことがあります。

 そして、スコラ式風土改革の役所での実践がこの本「どうすれば役所はかわれるのか」では書かれています。実践例は三重県と横浜市のことが書かれています。どちらも改革派の首長の存在した、存在している地方自治体です。

 今の地方自治体は国の下請け仕事をする団体ではすまなくなっています。従来は、与えられた課題を解決すればよかったのすが、今は解決すべき課題を自ら発見して解決していかなくてはなりません。政策立案能力が求められる団体でなくてはならないのです。しかし、依然、従前の組織として業務を実施している地方公共団体が多いのが現実です。

 ㈱スコラコンサルタントは、役所が変わるのを支援する企業です。この本は役所が変わるのはなにが求められるか書かれています。三重県の変革の実例がふんだんに書かれています。役所が変わるのに何が必要か書かれたいる内容で私が参考になったことを書いてみます。

1 改革のスタートを一部のセクションで実践してみる。
 改革は失敗をする可能性も秘めています。保守的な行政組織では特に新たな一歩を踏み出すことができないものです。それならばある一部のセクションでスタートしてみて成功したら他の部署に広げていけばよいという発想です。
 これならば、思い切ったことができます。この本では三重県生活部の組織改革実践が書かれています。DOWAホールディングスと同じワンフロア化の実践が書かれています。DOWAHDでは全社一斉による実践でしたが、三重県では一部セクションで実践しています。

 行政組織の改革には一部セクションが望ましいです。そろりとスタートすることでなんとか改革が進む組織です。しかし、その失敗の責任をとってくれるリーダーが存在するということが前提ですが。

2 トップからのダイレクトメッセージ-トップが「本気度」を発信する-
組織のベクトルが一方向に向かうにはトップが何度もその方向について話すことが求められます。何度も何度も話すことで部下はトップの本気度が理解できるのです。本ではある支店長の「愛する仲間」へのメーセッジが書かれています。経営者のインタビュー記事でもよく読むことです。

 このことは私も日頃から思っていることです。組織のベクトルを一方向を向かせるにはトップのくどいくらいの発言が必要です。トップの本気度が組織に活力を与えます。行政の組織に一番求めらているのがトップの「本気度」だと私は思います。
 
 以上の2項目がたいへん共感したことです。今年は組織変革を意識して業務を実施していこうと思います。きょうは1年のスタートです。刺激的な本を読むことからスタートができました。