TSUNODAの経営・経済つれづれ草

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最低賃金引き上げで雇用不安が拡大?

2010-10-29 07:17:43 | 雇用・就職
 各都道府県の労働局が10月中旬から、最低賃金の改定を始めました。

 今年度、全国平均の引き上げ幅は現行制度になった2002年以降では過去最大となっています。東京都は821円、神奈川県は818円と初めて800円の大台になりました。

 所得格差が拡大している現状を考慮すれば最低賃金の上昇は望ましいことですが、最低賃金の急激な上昇は労働者の雇用削減につながりかねない懸念も生じます。

 「日本でいちばん残したい会社」という書籍で取り上げられている積極的に知的障害者を雇用しているチョークメーカーの「理化学工業(東京都大田区)」では、最低賃金の大幅な上昇は、雇用の見直しを迫られる状況に置かれています。
 その理化学工業の大山会長は、「最低賃金の上昇はあっても、障害者雇用による助成金の増額があるわけではないので、企業としての存続のためには、今までのペースでの採用は困難になりそうだ」と話しています。

 このほか、外国清研修生の賃金、高齢者の賃金などを考えると、賃金最低賃金のみを上げればいいもんではないようです。