TSUNODAの経営・経済つれづれ草

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就職活動の第一関門は「エントリーシート」

2010-10-18 07:25:13 | 雇用・就職
 就職活動で企業に提出するエントリーシートが難問化しています。

 企業側は、学生の個性を見ようと自由記述を増やしたり、逆に設問を細かくしたりと工夫を重ねています。一方、学生側も時間と手間をかけて攻略に必死になっています。

 昨年度の広告代理店「博報堂」で出されたエントリーシートの質問は、「もし30,000千円あったら、あなたはどのように使いますか」というものだったそうです。いかにもクリエイティブな発想が求められる広告代理店のエントリーシートと思います。

 さて、先週の土曜日に、その博報堂の八田氏の講演を聞きました。八田氏は15年間、面接官をしていた経験があり、面接で重視していたのは、「この人なら一緒に働きたい思う人」を選ぶということでした。また、熱意のあることも採用の基準だったと話していました。

 リーマンショック以来、かつてのような就職氷河期になっています。選ばれる学生にとっては、厳しい日々が続きます。選ぶのは企業側ですから、企業側が面接時に、学生に無理難題な質問を浴びせたりすることもままあるようです。

 私が、かつて専門校で学生指導していたとき、ある大学の文学部史学科を卒業して就職できず、専門校で実利(パソコン、簿記会計)を学んで、就職に備えていた学生がいました。ある企業に面接に行ったときに、「応仁の乱は西暦何年?」とか「なぜ、文学部史学科」を卒業した人が、なぜうち(の企業)をうけるの」とか質問されたそうです。

 私は、このことを聞いて無性に腹が立ちました。面接を受ける者の弱みに付け込んで、このような質問をする人間は最低ではないでしょうか。面接手法として、いやなことを質問して、その対応力を見るようなこともするようですが、それにしても最低の手法ではないでしょうか。

 人の尊厳を傷つけるような企業に明日はないと私は思います。