TSUNODAの経営・経済つれづれ草

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トヨタショック「モノ作り危機」-日経ビジネス2009.3.16から-

2009-03-15 07:06:19 | 経営全般
今週仰の日経ビジネスは、「日本のモノ作り危機」について特集を掲載しています。特集記事の前書きではつぎのようなことが書かれています。

 昨年秋から世界不況が日本の製造業を根底から揺さぶっている。世界最強のトヨタ自動車ですら大規模赤字に沈んだ。1970年代から世界に名を轟かせた「日本のモノ作り神話」も崩壊寸前だ・「聖域なき改革」という掛け声の下で、「失われた10年」を乗り切ったものの、効率最優先の経営が現場を弱体化させ、今も蝕んでいる。このままでは戦後最大の危機を乗り切れず、息絶えるかもしれない。日本の現場力を守り、そして復活させるため「最後に戦い」は始まった。

 1991年から「失われた10年」が始まり、日本の製造業は淘汰が始まりました。経済産業省の工業統計によると、1991年から2007年の間に金型は7,496社が5,188社、鋳物1,472社が765社、鍛造550社が371社、金属プレス5,103社が3,348社、電気メッキ2,231社が1,422社と製造業の基盤産業が淘汰されてきています。

 そして、今回の世界恐慌です。記事では地元群馬県の金型メーカーの宮津製作所では「既に自動車メーカーから5件も製造を延期する要請が来ている」ことが書かれています。淘汰の上に、さらなる厳しい淘汰が始まっています。

 このモノ作りを支える「ピラミッドの底辺」の崩壊とともに、従業員も高齢化も問題があります。30年前は55歳以上が全体の10%前後に過ぎなかったのが今は30%となっています。技能・技術の伝承が大きな製造業内部の課題となています。

 企業が存続できるかという問題、そしてその企業に内在する人的資源の課題、外部環境では中国などの競争せざるを得ない現実、日本の製造業は課題が山積みというのが私の感想です。

 今の状況は、日本人は優秀で、今までも幾多の困難な状況を克服してきたから大丈夫だゆうようなわけにはいかないのではないでしょうか。
 
 しかし、厳しい現実であっても、将来の子供たちのために私たちは最善の道を探っていかなくてはならないのです。いろいろな政策が自分たちの世代がよければということに偏っていまっていると思うには私だけでしょうか。