TSUNODAの経営・経済つれづれ草

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東芝、HD-DVDから撤退する

2008-02-17 18:35:56 | 経営全般
 東芝は、次世代DVDの規格として普及を進めてきた「HD-DVD」について、生産、販売からの撤退も含めた事業見直しの検討に入りました。次世代DVDに関してはHD-DVDと、ソニーや松下電器が推進する「ブルーレイ・ディスク」が主導権争いを演じてきました。東芝のHD-DVDはアメリカの映画大手や量販店などが相次いでBD支持に回り、HD-DVDは窮地に追い込まれていました。

 東芝が事業の見直しを迫られたのは、、アメリカ映画大手などDVDソフトの供給元と、小売店など販売先の両面で、BD支持が広がったためでした。今年に入ってワーナーブラザースがBDの単独支持を決定しました。小売り最大手のウォールマートは15日にBD支持を打ち出しました。国内でも昨年12月の次世代レコーダーのメーカー別シェアはBD陣営が9割以上を占めていました。

 私はかつてのベータとVHSの主導権争いを思い出しました。家にはベータがありました。しかし、結局ベータは使わなくなり、VHSに変えました。消費者に余分の負担をもたらすメーカー間の競争は不毛の競争のように思えます。

 しかし、開発時点での技術力の蓄積が、将来のより発展した技術力をもたらすので一概に不毛ともいえないのではないかとも思います。それにしても東芝は何千億円の損出といいますから、とても中小企業にはできない開発競争だと思います。