TSUNODAの経営・経済つれづれ草

身近な経営に関すること、経済に関することを思うままに

地元(群馬県)信用金庫の競争激化、再編が進んでいる

2007-11-25 18:31:24 | 地域産業
 今日は、地元群馬県の金融機関の競争激化、合併などの動向について思うところを書きます。

 11月26日に、かんら信用金庫(富岡市に本店)、ぐんま信用金庫(前橋市に本店)、多野信用金庫(藤岡市に本店)が合併して「しののめ信用金庫」は誕生します。この3信用金庫の中では預金量4100億円のぐんま信用金庫がトップです。しかし、主導権は預金量2800億円のかんら信用金庫が握りました。
 年度末決算で92億円の赤字を計上することになるぐんま信用金庫と、自己資本比率が16%以上のかんら信用金庫では必然的にかんら信用金庫が主導権をにぎることになったようです。本店も富岡市に置きます。

 平成18年12月に、アイオー信用金庫(伊勢崎市に本店)と館林信用金庫が合併することが発表されました。アイオー信用金庫の預金量2200億円、館林信用金庫の預金量1000億円合併することで、県内4位の信用金庫が誕生する予定でした。
 しかし、平成19年5月に合併の延期を発表しました。理由は、アイオー信用金庫の成果主義と、館林信用金庫の年功序列的な人事評価制度の調整がつかなかったためです。
 館林信用金庫の自己資本比率は12.8%、アイオー信用金庫は9.8%であり、9月末の買出金量が両信用金庫とも前年比8%という好調さがさしせまった緊張感を生まなかったようです。

 群馬県内には9信用金庫があります。しののめ信用金庫が誕生することにより7信用金庫となります。預金残高4100億円で2位の高崎信用金庫は、しののめ信用金庫が誕生することで地域的に包囲網の中に置かれる立場になり、競争が激化することが予想されます。
 預金残高3650億円で3位の桐生信用金庫は、伊勢崎市に昨年から積極的な店舗展開を図っています。昨年は伊勢崎市に3店舗出しています。今、アイオー信用金庫との競争激化が始まっています。

 私は今年の3月まで、制度融資の担当として信用金庫と付き合いがありました。私のそれぞれの信用金庫の印象を書きます。

 アイオー信用金庫は、堅実な信用金庫という印象を受けました。徹底した成果主義の信用金庫で、渉外手当ては毎月5段階で評価され、その差は年間50万円になるようです。達成度は賞与や昇進試験の立候補資格にかかわる厳しさです。職員は審査が慎重で、堅実という印象を私は受けました。申請などの対応も敏速でした。

 桐生信用金庫は、融資に積極的な金融機関という印象を受けました。職員についても中途採用者を受け入れていると聞きました。金融機関で中途採用する企業はあまりないと思います。融資に積極的なのはよいのですが、内容の吟味が少しおろそかになっている点もあるのではないかと感じることもありました。

 ぐんま信用金庫は、従業員同士の意思疎通がスムーズにいってないケースがたびたび見受けられました。合併を2度経ており、組織の統一性に少し問題があるのでしょうか。融資に対しては積極的な金融機関ですので、新規開業者や、新規事業展開する企業には力強い味方となる金融機関だと思いました。

 地元中小企業の資金需要に応えてくれるのが信用金庫です。7信用金庫が切磋琢磨して、地元中小企業の力となってもらいたいものです。

http://www.shinkin.co.jp/iseshin/main.htm
 ↑ アイオー信用金庫のHPです。

http://www.shinkin.co.jp/iseshin/main.htm
↑ 桐生信用金庫のHPです。

http://www.shinkin.co.jp/iseshin/main.htm
 ↑ ぐんま信用金庫のHPです。