漢検というと懐かしい思い出がある。
高校のとき、漢検(漢字検定)を取っておけば入試で有利になるからと学校を挙げて生徒に漢検を受けさせていた時期があった。
ならば、と私も乗り漢検二級を受けることにした。
不良学生だった私は授業中に内職して漢字を覚えたものだ。
数学の時間に教師に見つかって怒られたのも今となってはいい思い出だ。
(結果についてはギリギリ合格だった)
その漢検を実施している財団法人・日本漢字能力検定協会がその利益を理事長一族の関連企業に業務委託費として多額の資金が流れていたことや無駄な資料館(という名の邸宅)や石碑を建てていたとして批判にさらされている。
漢検はもともと漢検協会の現理事長・大久保昇が自身の経営する株式会社の一業務としてやっていた全くの民間事業だった。
それが、1992年に旧文部省から財団法人としての認可を受け、公益法人としての事業をスタートさせる。
協会としては文部省のお墨付きが得られ、文部省としては将来の天下り先が確保できるとの思惑があった。
でも長い間、漢検の受験者はそれほど増えず、利益も大して出なかった。
だから、天下り先としては不合格。
じじつ、この協会は天下りを受け入れてこなかった。
ところが、ネット上では「文部省の天下り法人だ!」なんて的外れな批判をしている人もいる。
その根拠はというと「理事に元文化庁長官がいる」とかなんとか。
しかし、理事の実態は名前を連ねているだけで無給の非常勤。
こんなの天下りとは云わない。
普通、天下りといえば官僚一人あたり秘書と車をつけて五千万の費用がかかる。
漢検協会の財力では到底無理な散財だ。
だいたい、本当の天下り先は官庁が公益法人やらを自ら作り上げる。
漢検協会はそのまったく逆の手順を踏んでいるわけで、実態は今でも民間事業のようなものだ。
だから、役人が役人のためにつくる法人とは違って、漢検ブームに乗って利益をあげることもできた。
文科省の官僚としてはそろそろ天下りをと思っていたことだろう。
が、漢検協会は天下りを受け入れなかった。
起業家としては役人に無駄な金を払いたくないという思いもあったのだろう。
それで、目をつけられたのか、協会は文科省から「指導」を受け、とうとう四度目に立ち入り調査を受けるハメになる。
それが、マスコミに一斉に報じられて「漢検協会理事長、公益法人たる協会を私物化」「年間二十億の利益」「ファミリー企業に資金の移転」などとさも極悪組織のような印象が植え付けられた。
漢検協会は確かに無駄遣いしたし、理事長は協会を私物化していた。
が、官僚が作った法人のように国民の税金を無駄遣いしたわけではないし、もともと民間事業なのだから私物化という批判も的外れのように聴こえる。
結局、官僚に甘い汁を吸わせなかったからいまのような事態になったようなものだ。
官僚に楯突いた中悪の漢検協会は叩かれて、官僚の天下り先になって漢検協会の何倍も悪いことをしている団体は叩かれない。
世の中で起こっている事はことは大抵こうで、中悪は世間にさらされ叩かれるが、その後ろに隠れている極悪は叩かれずにのうのうとしている。
国民はマスコミに巧く操られているというか、今回はマスコミも誰かさんに巧く操られているかの印象を受ける。
一連の漢検協会バッシングをほくそ笑みながら眺めているのはさて誰だろうか。
高校のとき、漢検(漢字検定)を取っておけば入試で有利になるからと学校を挙げて生徒に漢検を受けさせていた時期があった。
ならば、と私も乗り漢検二級を受けることにした。
不良学生だった私は授業中に内職して漢字を覚えたものだ。
数学の時間に教師に見つかって怒られたのも今となってはいい思い出だ。
(結果についてはギリギリ合格だった)
その漢検を実施している財団法人・日本漢字能力検定協会がその利益を理事長一族の関連企業に業務委託費として多額の資金が流れていたことや無駄な資料館(という名の邸宅)や石碑を建てていたとして批判にさらされている。
漢検はもともと漢検協会の現理事長・大久保昇が自身の経営する株式会社の一業務としてやっていた全くの民間事業だった。
それが、1992年に旧文部省から財団法人としての認可を受け、公益法人としての事業をスタートさせる。
協会としては文部省のお墨付きが得られ、文部省としては将来の天下り先が確保できるとの思惑があった。
でも長い間、漢検の受験者はそれほど増えず、利益も大して出なかった。
だから、天下り先としては不合格。
じじつ、この協会は天下りを受け入れてこなかった。
ところが、ネット上では「文部省の天下り法人だ!」なんて的外れな批判をしている人もいる。
その根拠はというと「理事に元文化庁長官がいる」とかなんとか。
しかし、理事の実態は名前を連ねているだけで無給の非常勤。
こんなの天下りとは云わない。
普通、天下りといえば官僚一人あたり秘書と車をつけて五千万の費用がかかる。
漢検協会の財力では到底無理な散財だ。
だいたい、本当の天下り先は官庁が公益法人やらを自ら作り上げる。
漢検協会はそのまったく逆の手順を踏んでいるわけで、実態は今でも民間事業のようなものだ。
だから、役人が役人のためにつくる法人とは違って、漢検ブームに乗って利益をあげることもできた。
文科省の官僚としてはそろそろ天下りをと思っていたことだろう。
が、漢検協会は天下りを受け入れなかった。
起業家としては役人に無駄な金を払いたくないという思いもあったのだろう。
それで、目をつけられたのか、協会は文科省から「指導」を受け、とうとう四度目に立ち入り調査を受けるハメになる。
それが、マスコミに一斉に報じられて「漢検協会理事長、公益法人たる協会を私物化」「年間二十億の利益」「ファミリー企業に資金の移転」などとさも極悪組織のような印象が植え付けられた。
漢検協会は確かに無駄遣いしたし、理事長は協会を私物化していた。
が、官僚が作った法人のように国民の税金を無駄遣いしたわけではないし、もともと民間事業なのだから私物化という批判も的外れのように聴こえる。
結局、官僚に甘い汁を吸わせなかったからいまのような事態になったようなものだ。
官僚に楯突いた中悪の漢検協会は叩かれて、官僚の天下り先になって漢検協会の何倍も悪いことをしている団体は叩かれない。
世の中で起こっている事はことは大抵こうで、中悪は世間にさらされ叩かれるが、その後ろに隠れている極悪は叩かれずにのうのうとしている。
国民はマスコミに巧く操られているというか、今回はマスコミも誰かさんに巧く操られているかの印象を受ける。
一連の漢検協会バッシングをほくそ笑みながら眺めているのはさて誰だろうか。
といふやうな言葉がありましたね。それを思ひ出させるやうな話ですね。
漢検協会を擁護する気はないのですが、なんか多くの人の批判の仕方が的外れなのが気になりました。
反官僚という立場からはむしろ、漢検協会は褒められてもいいくらいです。
それと、日本はつくづく官僚主権国家なのだなあと改めて思ひ知らされた事でした。
実はこの記事執筆にあたって三宅さんのページを多く参考にさせていただきました。
その三宅さん御本人から書き込みをいただいて、嬉しい思いです。
同時に、記事に参考URLとして貴サイトをあげておくべきだったと反省しております。
最近の報道によると、漢検協会はヘタをすれば潰されそうですね。
これで本当に協会が潰されるなら日本はやはり官僚主義国家ですね。
少しから恐ろしい気さえします。
どこかで、官界と報道界の癒着がありそう・・・。