あび卯月☆ぶろぐ

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読売の編集手帳が面白い

2008-09-02 21:31:13 | マスコミ・新聞
読売新聞の朝刊コラム、編集手帳が熱い。

ふつう、新聞のコラムというものはあまり面白いものじゃない。
大抵どの新聞も豆知識からはじまり時事に絡めて最後にオチをつけるというスタイルだ。
一応、社内一流の記者が書いているのだろうから、まとめ方はどれもそれなりに巧い。
しかし、その中に面白み、あるいは一匙の毒を入れようと思うとこれがなかなか難しい。

朝日の素粒子のように毒の盛り方を間違えると「鳩山法相は死に神」なんてことになる。
そもそも、朝日のコラムは素粒子も天声人語も文章が悪い。その上、嘘も混ぜるのだから始末が悪い。
反対に読売の編集手帳は文章も面白みも毒のきかせ方も抜群に巧い。
例えば、先月二十九日の編集手帳。
太田農相の事務所費問題について書かれたものだが、冒頭で

「釈迦の弟子、槃特(はんどく)はのちに悟りをひらいて高僧となったが、若いころは物覚えがわるく、自分の名前も覚えられなかったという。板切れに書き、背負って歩いた」

という故事を紹介し、最後に

「遅ればせながら高僧に倣い、政治資金でつまずいた閣僚リストを、まあ、板切れを背負うのも大変だから、紙に書いて背広の下あたりに留めてみるのもいいだろう。留める道具は安全ピンか、粘着テープか、そう、絆創膏もある。」

と締めていた。
最後に絆創膏を持ってきたセンスに思わず唸ってしまった。
いうまでもなく絆創膏とは赤木元農相の絆創膏事件(?)を皮肉ったものだ。
毒の盛り方も適量だし、文章も軽快で高段に構えてないのがいい。
同じ日の天声人語も同じテーマで書いているが

「釣れた釣れた、さあ帰ろうという時に、水の底から「置いてけ~置いてけ~」の声。江戸に伝わる「置いてけ堀」だ。霞が関村の農水堀にも、昨年来、通りすがりの政治家があれこれと置いていった。地位に名誉、将来まで。あの声がまた、聞こえてきた」
「事務所費にしても、多くの政治家が釈明に追われた因縁の費目だ。それを踏まえたはずの、改造内閣の身辺調査。ザルどころか真ん中に大穴である。残り少ない信頼の水が、音を立ててこぼれている」


という具合であまり巧くない。

ちなみに、元産経新聞記者の高山正之さんの評によると新聞コラムの文章の出来は
読売、毎日、産経、日経の順で朝日は在京新聞の中で最下位とのこと。
下手な文章の方が国語の試験には使い易い。
天声人語がセンター試験や入試問題に使われるのはそういうことなのかもしれない。


*****
訂正とお詫び:

当初、弊記事において「鳩山法相は死に神」と書いたコラムを天声人語のものと説明いたしましたが、該当コラムは天声人語ではなくて朝日新聞の夕刊コラム「素粒子」でした。
朝日新聞社ならび関係者各位、読者の皆様にお詫びして訂正いたします。

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2 コメント

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「死神」と書いたのは (粗忽亭主人)
2008-09-03 11:21:24
「素粒子」の方ですよ。
四半世紀ぐらゐ前の「素粒子」はそこそこおもしろかったんだけど、いまの「素粒子」は、ない方がよほどまし、な存在になってしまひました。
返信する
ありがとうございます! (あび卯月)
2008-09-03 21:33:11
「死に神」は素粒子の方でした!
御指摘まことにありがとうございました。
早速、訂正いたしました。
こんな大ポカをやらかして恥じ入るばかりです。

ちなみに、読売の夕刊コラム「よみうり寸評」は編集手帳より若干質が落ちますね。
あと、産経の産経抄もかつて悪文で有名でしたが、執筆者が変わって少しはマシになったでしょうか。
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