すべての頂の上に安らぎあり

今日はぼくに残された人生の最初の一日。ぼくは、そしてぼくたちは、この困難と混乱の社会の中で、残りの人生をどう生きるか?

山登り

2018-04-23 22:42:07 | 山歩き
 昨日、久しぶりにハイキングに行った。中央線の大月の少し手前の北側の権現山1312mだ。中央高速を走ると上野原あたりから、右手に長大な壁のように稜線を広げているのですぐそれとわかる山だ。
 ぼくは若い頃からの冷え性が歳を取ってからますますひどくなって、一年中厚い毛糸の靴下を履いているし、この時期でもまだ夜は羽毛布団の下に寝袋を敷いて寝ている。寒い日には手の指が血の気を失って真っ白になる。若い頃はそれでも冬山登山なんかしていたのだが、今では冬の間は山に行くお金を音楽会に使うようにしている。
 だから今回は久しぶりの山行だった。
 だから、登りはたいへんしんどかった。
 山は、高尾山くらいの低山でもいいから月2回ぐらい行っていれば体が慣れてかなりきついコースでも大丈夫になるのだが、その高尾山からでさえ、2月に行ってから2か月ぶりなので、太ももの筋肉が落ちて、すぐに息が上がる。
 しんどい登りでは、足を運ぶペースは落とさず、歩幅を小さくして登る。登山靴の長さ、30㎝ぐらいずつ足を運ぶ。本当にしんどいところは、靴の長さの半分ずつ足を出す。そうやって小刻みに歩いていれば、そのうちきつい登りは一段落する。緩やかになったところで歩幅を広げて、またきつくなったらまた半歩ずつ。そうやって登って行った
 若い頃は、休憩時間を入れても、登山地図に書かれているコースタイムの2/3ぐらいで歩けたのだが、今ではコースタイムの2割増しぐらいは予定しておかなければならない。今回もちょうどそれぐらいかかった。これはもう、歳だから仕方がない。
 権現山は、稜線に上がってしまえば、あとは軽いアップダウンが続くだけの、気持ちの良い山だ。稜線までは杉の植林地だが、上は明るい雑木林で、昨日は日当たりが良すぎてちょっと参った。雑木林はまだ葉が開き始めで、美しい新緑になるのはもう2週間ぐらい先だろうか。ところどころ山つつじが咲いている。
 頂上は明るく開けて、富士山も見られたし、近くの三頭山、扇山、百蔵山から、遠くの三つ峠山、御正体山、雲取山、など、よく見えたが、残念ながら双眼鏡を忘れたので、それ以上に詳しい同定はできなかった。
 お昼を食べたら午後はずった楽になって、下りはどんどん飛ばした。
 山登りでは、登りと下りの速度があまり変わらないのが強い人で、ぼくのように極端に差のあるのは実は大変弱い人なのだそうだ。
 毎年夏に高校時代の友人と、たいていは北アルプスに行っているのだが、夏までに大いに体を慣らす必要がありそうだ。もっとも、友人もこの冬は膝が痛くてヒアルロン酸の注射をしていたそうだから、今年はどうなるかわからないが。
 …さて、お昼ご飯を食べるのに日陰を探したのだがなかなかなく、やっと見つけた木の陰にやれやれと手をついたら枯葉の中に栗のイガがあって右手にトゲをいっぱい刺してしまった。
 小指側の掌底の3つが深くて自分では取れないので、今日皮膚科に行って抜いてもらった。かなり血が出て、ガーゼを張って抗生物質を処方される羽目になってしまった。今週は町内会でマンドリンの弾き語りをする予定なのだが、ちょうど弦の上をかすめる微妙なところだ。やれやれ。
 けがをするのは、体力に余裕がないから注意力が散漫になるのだよね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする