すべての頂の上に安らぎあり

今日はぼくに残された人生の最初の一日。ぼくは、そしてぼくたちは、この困難と混乱の社会の中で、残りの人生をどう生きるか?

泥の海からの脱出

2017-06-27 09:49:57 | 夢の記
 外国の小さな駅に着いた。そこから歩き出す。海沿いの、右側が断崖になった道だ。海はずっと下に青い。道と崖との間に人が一人通れるほどの幅があって、はじめはそこを歩こうとするのだが、ところどころが崩れていたりザレていたりして、けっきょく道の方を歩く。海沿いの曲がりくねった道がずっと続く。気持ちの良い道だ。
 やがて、両方が海になって、さらに進むとどんどん道は海面に近づいて、突端の岩場に着く。振り返ってみると、曲がりくねって続いていたはずの道はずっとまっすぐな桟橋のようなものになっていて、潮が満ちてきてその桟橋の大部分は水没している。陸地ははるか彼方だ。
 「満ち潮のことは全く考えていなかったな。これは、この岩場で潮が引くまで待たなければならないぞ」と思う。夕暮れが迫っている。潮は海水というより、泥のように黒く重くべったりした感じだ。どんどん上がってくる。「この岩場も吞み込まれるかもしれない」と思う。
 ふと見ると、今まで気が付かなかったが、右手に飛び石状にいくつか岩があって、その向こうが防波堤のように高くなっている。岩はもう泥に埋まりかかっている。「滑ったら命はないな」と思うが、思い切って飛び移ることにする。泥に埋まりかけた岩は足元もよく見えないが、幸いごつごつしていて滑らない。やっと飛び移って、防波堤のようなところの石壁のような建造物に縋りつき、そこを何とか這い上がる。
 滑走路のような平らなところに上がり、力を使い果たして大の字に寝転がってしまう。先ほどの岩場はもう完全に泥に呑まれている。危ないところだった。
 ねころがったまま、「ここは軍の施設だろうか。スパイと思われないだろうか」と心配になる。人が一人来るが、動く気力もない。その人が何か短く言う。挨拶らしい。こちらも何か言う。するとまた一人、それから次々に子供まで出てきて、あいさつする。どこかの家の玄関に倒れているのらしい。ほっとする。
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