toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

「未来恐慌」 機本伸司

2015年05月19日 | 読書日記
経済破綻、文明崩壊の道程はかなり説得力があって納得してしまう。

小梅が言う何気ない一言がアクセントになっていて楽しいのだけれど、常識がなかったかと思うと、鋭い考察があったりしてキャラクター設定がしっかりしていない印象。
いっそ2人にして役割分担させたほうがすっきりしたかも。

最後はその小梅が活躍するんだろうと思っていたが全くその通りの展開だった。
エピローグもほぼ想像通り。

それから表紙のイラストは小梅と暉(ヒカル)かと思われるが、私にはちょっとイメージが違いすぎるけど・・・




祥伝社
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「思い出は満たされないまま」 乾緑郎

2015年05月17日 | 読書日記
マンモス団地が舞台の連作短編小説集。
SFありファンタジーありで、朱川湊人の「なごり歌」とそっくりだけど、こちらのほうが全体的に良くできている印象。

教訓的な話が多いことと、最後の話「少年時代の終わり」の最終章が余計だった点が残念。



集英社
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「世界はゴ冗談」 筒井康隆

2015年05月17日 | 読書日記
作者お得意の、ナンセンス短編集。

私の好みとしては80年頃の作品が一番良く、特に最近のものはイマイチ感が大きい。

この本の中では、表題作と「奔馬菌」が比較的良かった。
尖閣諸島に沖縄基地を移設するアイデアは私のオリジナルと思っていたけど、同じことを考えている人がいてちょっと嬉しい。是非実現して欲しい。


新潮社
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「切羽」 佐伯奏英

2015年05月16日 | 読書日記
「密命」シリーズ24巻。

諏訪湖の御神渡りが表紙。
尾張を立った惣三郎と神保桂太郎は過去の決戦の地下諏訪を通り中山道を江戸に向かう途中、尾張の代表者を倒し、尾張代表として上覧剣術大試合に出場することになる。

一方清之助江戸に戻り、上覧剣術大試合の日を迎える。



祥伝社文庫
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「仇敵 密命、決戦前夜」 佐伯泰英

2015年05月15日 | 読書日記
「密命」シリーズ23巻。

清之助が上覧剣術大試合に出場するため武者修行の旅を終え鹿島の米津道場に戻ってきた。
一方惣三郎と神保桂太郎は仇敵尾張柳生道場に現れ、そこで上覧剣術大試合に向けて最後の修行を始める。
江戸ではみわが昇平と祝言を挙げ、冠阿弥の差配となる。

三ヶ所での出来事が交互に語られてゆく。
やがて上覧剣術大試合の日が近づき、清之助と惣三郎達はそれぞれ江戸に向かう。


祥伝社文庫
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「赤いカンナではじまる」 はらだみずき

2015年05月14日 | 読書日記
主に出版社の営業マンの作本が主人公の短編集。
“主に”というのは、彼が脇役だったり登場しない話があったりするから。

登場人物が共通している部分もあるけれど連作というわけではなく、それぞれの話はすべて独立している。

冒頭の表題作はほのぼのした良い感じの話だけど、2作目も含めてラストが中途半端。
残り3作は可もなく不可もなく、かろうじて及第点といった感じ。

この作者は長編の方が良いと思う。



祥伝社
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「白球ガールズ」 赤澤竜也

2015年05月13日 | 読書日記
努力家の主人公が仲間を集めて、やがてバラバラだったチームをまとめあげてゆく・・・と言うよくあるタイプの話。
この手の小説の常でかなりご都合主義的なストーリではあるけれど、それなりに良くできているから許す。


角川書店
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「天使はここに」 朝比奈あすか

2015年05月12日 | 読書日記
主人公のファミレスで働く真由子が嫌になるほどお人好しで、読んでいてイライラすることもしばしば。
物語としてはまあまあ面白いのだけれど、お人好しすぎる真由子に最後まで違和感が。。


朝日新聞出版
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「明日の色」 新野剛志

2015年05月11日 | 読書日記
ちょっと出来過ぎなストーリだけどなかなか良い話。

主人公の吾郎は冒頭、とんでもないいい加減な人間のように書かれているから、急に頑張る正義の人になるのが不自然。
他の人も含めてもう少し人物の設定を考えるか、何か切っ掛けになるような出来事を作ったら申し分ないんだけど・・・・



講談社
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「地下水路の夜」 阿刀田高

2015年05月10日 | 読書日記
色々な味わいの短編集。

別の全く関係ない話の中で、他の話で使われた事柄が出てきたりする。
単独で読む分には良いのかもしれないけど、まとめて読む場合はちょっと・・

どの話もそれなりの出来だけど、余計な所を削ぎ落として半分位の量にしたら小説としての完成度が高くなると思う。ちょっと残念。
ただ、その余計なところに偶に印象的な言葉や内容が出てくるのはさすが阿刀田高。

最後の「言葉の力」はそのままでなかなか良い話。



新潮社
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ギフト」 原田マハ

2015年05月09日 | 読書日記
最後に暖かい気持ちになったり、ほっこりしたり、良かったねと思ったりする短編集。

抽象的な意味不明なイラストが何の脈絡もなく適当に挿入されている。
それから何故か横組。


イースト・プレス
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「橋の上」 佐伯泰英

2015年05月08日 | 読書日記
居眠り磐音の番外編。

磐音が参勤交代に従って初めて江戸に出てきた時の物語で、本編の前日譚になる話。
他に物語の舞台となる江戸の町の解説、作者インタビュー、磐音の年表が付属する。



双葉文庫
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「幽霊屋敷の電話番」 赤川次郎

2015年05月07日 | 読書日記
電話にまつわるブラックショートストーリ集。
皮肉が効いてるものやちょっとひねってるものや色々な味わいの話が8篇。



新潮社
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「島はぼくらと」 辻村深月

2015年05月06日 | 読書日記
辻村深月だからミステリーかホラーかと思って読み始めたが、全く違うハートウォーミングな物語だった。

先日読んだ中澤日菜子の「おまめごとの島」や松岡圭祐の「ジェームズ・ボンドは来ない」などと同じく瀬戸内海の小島の話だけど、こちらは冴島と言う架空の島が舞台。
この島で暮らす4人の同級の高校生達の物語。

変に技巧的で分かりにくい書き方はしていないし、設定もストーリも申し分ない。
細かいところでは色々有るけれど、4人の同級生の前後の学年の人がほとんど登場しないところが不自然すぎる。



講談社
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「夏の終わりのハル」 畑野智美

2015年05月03日 | 読書日記
夢と現実を行ったり来たりで状況がさっぱり掴めない。
「冷たい校舎の時は止まる」のオマージュ?

主人公の中学3年生の女の子ハルの話だけど、後半連休に出かけたところから話がわからなくなる。

もう一篇は最後の方に無意味に登場するデザイナーのダイチを主人公にした話で、後半はハルの話とオーバーラップするがやっぱり何だか良くわからない。


講談社
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする