toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

「常夏荘物語」 伊吹有喜

2024年08月26日 | 読書日記

良く有る郊外にある古いアパートを舞台にした物語のようなタイトルだけど、常夏荘と言うのは峰生という浜松の山奥にある村にあるお屋敷の名前。

伊吹有喜はずっと好きだったけれど、読み始めて「娘が巣立つ朝」に続いてまた合わない作品かも・・・と思いつつ読んでいくと最後の4分の1くらいで面白くなる。

主人公代わりながらが捉えどころのない話がグダグダ続くので、物語のテーマがさっぱり見えてこない。
その上冒頭に主人公達の家系図が載っているけれど、ここに書かれていない良く関係の分からない分家(?)の人達をはじめ、峰生と東京それぞれに登場人物が大勢いて整理が追い付かない。
半分混乱しながら読み進めると、ネコが登場する辺りからようやくそれぞれの登場人物像が分かってくると同時に話が見えて来る。
そこからは楽しく読めるけれど、すぐに終わってしまう。

読みながら理解しろ・・って書き方でなく、登場人物や物語の背景を早い段階で説明してもらえたら最初から楽しめたのかも。。

 

 

 

 

2024.8.8

ポプラ社

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「コヨーテの翼」 五十嵐貴久

2024年08月24日 | 読書日記

流石五十嵐貴久、最後まで面白く読めた。

複数の話が並行して進んでいると言うことで、あっちに行ったりこっちに来たりするのは仕方ないけれど、ちょっと細切れにしすぎ。
もう少し長く纏めてしてもらった方が読み易い。
最後のオチは要らなかった。

ゴルゴ13ばりの用意周到なスナイパーもCOVID-19の現実は予想外・・・。

 

 

 

2018.12.23

双葉社

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「ステイ・ゴールド」 池田久輝

2024年08月22日 | 読書日記

人物設定も良く物語はかなり面白かったけれど、完成度が低くてもったいない感じ。

まず、構成が悪すぎる。
時間と場面が無意味にバラバラにされていて、それが全く効果的でなくただ分かりにくいだけ。
そしてエピローグがイマイチ。

あと、携帯電話の通話履歴は端末から消しでも携帯会社の方にはちゃんと残ってるはずだし、スズキと再会する前ズボンのポケットに銃が有るって書いてあるのに会った後ボストンバッグから銃を取り出したっておかしくない?

 

 

 

 

2018.4.22

双葉社

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「報われない人間は永遠に報われない」 李龍徳

2024年08月21日 | 読書日記

救いようのないタイトルに惹かれて読んでみた。

考えていることが理解できない二人の物語。
読んでいて少しも面白くないけれど、そんなに長くないので何とか最後まで行きつけた。

 

 

 

 

2016.6.30

河出書房新社

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「新しい星」 彩瀬まる

2024年08月21日 | 読書日記

生きるのが辛いけれど、友だちに救われて一歩踏み出すと言う物語の短編集。

主要な登場人物は大学時代の合気道部の4人。
その中の誰かが主人公になっているけれど、それぞれの話は独立している。

今まで読んだ彩瀬まるのなかでは一番良かったし、完成度も高かった。
彼女の作品はもう良いかな・・って思っていたけれど、読んで良かった。

ただ、1行空いて場面が変わるところで、気づいたらびっくりするほど時間が経過してるところがいくつかあったけれど、そういうところは書き出しで分かるようにして欲しかった。

 

 

 

 

 

2021.11.25

文藝春秋

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「彼女のしあわせ」 朝比奈あすか

2024年08月20日 | 読書日記

三姉妹とその母の物語。
一人ずつ主人公が代わりながら物語が進んでゆく。

二女の章は分かり易いストーリが有ったけれど、他はただ日常を描きました・・と言う内容で、全体としていつもの朝比奈あすかの小説といったところ。

123ページの「社内RAN」は「社内LAN」でしょうね。

 

 

 

 

 

2010.5.25

光文社

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「砂に泳ぐ」 飛鳥井千砂

2024年08月19日 | 読書日記

色々有ったけれど、カメラが好きになって、幸運も重なってやがてプロのカメラマンになっていく女性の物語。

ずっと導入部が続いていくって感じだったのが、最後の5分の1くらいのところで圭介と別れる場面からようやく物語が始まったな・・・と思えた。
実際それまでダラダラした感じだったのが、それ以降は話がしっかり進んでいく。
そこに至るまでの80%の部分を10分の1くらいに短くしたら名作になる。

 

 

 

 

 

 

2014.9.30

KADOKAWA

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「サマーレスキュー 夏休みと円卓の騎士」 二宮敦人

2024年08月18日 | 読書日記

パソコンを利用してインターネット上で展開されるゲーム(と言うか解放されたバーチャルスペースが有って、そこでただ自由に好きなことをすると言う遊び)内での物語。

現実と仮想空間が一体になっていて、足の下に違和感が有るとか、ありえない雹癌が結構あってファンタジだったっけ?と勘違いしてしまう。
ゲームをリアルに描くほど、違和感が増す。
どうせなら、PCじゃなくて振動が伝わったりする専用のゲーム機って設定にすれば良かったのに・・・。

一番最後のシーンはかえって安っぽくなってしまうため全く不要。
カットするか、別の形にして欲しかった。

 

 

 

 

2024.7.30

文藝春秋

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「とうへんぼくで、ばかったれ」 朝倉かすみ

2024年08月17日 | 読書日記

すべての登場人物たちの考え方に違和感だらけ。
最後まで読んでも、結局何なの?って感じだった。

短編集も含めてこれまで何冊か読んだけれど、どれも消化不良の感じ。
途中で辞めるほどつまらなくは無いものの、面白いと思えるものは無かった。
この作品で良かったのは、榎又が反面教師になる点。

 

 

 

 

2012.5.20

新潮社

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「遠い面影」 鳥羽亮

2024年08月16日 | 読書日記

「はぐれ長屋の用心棒」シリーズも第49弾。
マンネリ感はあるものの、中毒患者は読まずにいられない。。

おゆきと彼女の店小鈴は今後登場しそう。

 

 

 

2020.8.10

双葉文庫

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「夜想交叉路」 青山繫晴

2024年08月15日 | 読書日記

時間が前後するいくつもの話が飛び交うという読みにくい構成のうえ話が全く面白くなくて読むのがだんだん辛くなってくるつまらない小説。

 

 

 

 

 

2022.11.20

扶桑社

 

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「銀河の図書室」 名取佐和子

2024年08月14日 | 読書日記

「図書室のはこぶね」と舞台が同じだけど、生徒達は入れ替わっている。
評判が良かったから続編を出しました・・・ってところかも。

前作に比べてテーマが地味なせいかストーリ展開にイマイチ感が有ったけれど、最後は上手くまとまっていて良かった。
今回は続編に繋がっていきそうな設定と終わり方・・と言うことで、期待しましょう。

「図書室のはこぶね」では主人公の百瀬花音が一番魅力的だったけれど、この作品では脇役のマスヤスが良かった。
マスヤスだけでなく、登場人物はそれぞれ個性的で楽しませてくれるところも良い。

 

 

 

 

2024.8.10

実業之日本社

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「モノ」 小野寺史宜

2024年08月12日 | 読書日記

東京モノレールで働く4人の物語。
それぞれ背景が詳しく書いてあり、ここまで詳細にキャラ設定する必要ある?って感じだけど最後まで面白く読めた。

小野寺史宜の他の小説の登場人物が何人か登場するのはご愛敬。

「みつば」シリーズ以外では一番良かった。

杉本のジャズの趣味は私と似てるかも・・・。

 

 

 

 

2024.8.10

実業之日本社

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「わたし、定時で帰ります。 ライジング」 朱野帰子

2024年08月12日 | 読書日記

5年前にシリーズ最初の作品を読んだけれど、続編が2冊も出ていた。
これは第3弾で今のところシリーズ最終巻みたい。。
結衣がいつの間にか管理職に出世してた。

最初の話もそうだったけれど、深く考えずにサラッと読む分には楽しい。
でも、結衣と晃太朗は二人とも行動するときのプライオリティがおかしいし、不自然な展開も多い。

池辺と塩野谷との話し合いが終わった場面で終わった方がすっきりするのに、その後の付けたしみたいな話は続編への伏線なのかな?

 

 

 

 

2021.4.20

新潮社

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「トラップ」 相場英雄

2024年08月11日 | 読書日記

読む順番が狂ってしまったけれど、「ナンバー」と「リバース」の間の物語。

「ナンバー」からどのくらい時間が経っているのか良く分からないけれど、主人公の西澤にも部下ができたものの相変わらず上司から𠮟咤激励の状態。
そんな中、途中から登場した小堀のキャラがなかなか良い感じ。

最後は「リバース」の最初の状況に至った説明の内容だけど、たったそれだけのことで?

 

 

 

 

2014.1.25

双葉社

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