toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

「世にも不思議で美しい「相対性理論」」 佐藤勝彦

2017年06月30日 | 読書日記
相対性理論については、すでにある程度理解してるからかもしれないけれど、それを差し引いてもこの本は非常に分かりやすく書かれている。
本書の著者の佐藤勝彦氏の書いたもの含めて、相対性理論の本はこれまで何冊も(何十冊も)読んでいるけれど、こんなに分かりやすく書かれたものはなかった。
おかげで二三日かけて読むつもりが、読み始めたら一気読みで半日で読んでしまった。

そのうえ、今まで疑問に思っていたこと(些細なことも含めて)を見事に説明してくれている。
例えば高速で移動するほど時間の流れがゆっくりになるということは理解しているけれど、移動してる人から見れば止まっている人の方が移動してるのだから逆に自分の方が時間の進みが早くなるはずという疑問に関しては移動を始めたときの加速度と言う回答を与えてくれている。
また同じく等速直線運動をしている者同士ではお互いに相手の時間が遅れて見えるという理解できるものの納得できない現象に関しては、お互いの過去を見ているため、それを自分の現在と同時とみなすことで相手が遅れていると考えれば良いということで目から鱗。

そして、それまでの本では唐突に登場して、相対性理論とどう関係があるんだろうと思っていた項目が、相対性理論の関係から書かれていて相対性理論の本に登場する謎が解けすっきりとした。
ブラックホールは相対性理論から容易に導き出せることは知っていたけれど、この手の本には必ず登場するビッグバンの話はどう関係するのか良くわかっていなかったけれど、この本のおかげで納得。
おそらくこの2点に関してはそれまでの著者があまりにも当たり前なことだと思ってあえて書かなかったんだと思うけれど、この辺が書いてあるだけでも私にとっては読む価値がある本だった。

第5章の宇宙の話では、相対性理論の話から始まって、量子力学や統一理論に基づいた最新の宇宙論まで話が及んでいて、興味深い。

第7章に登場する「自己無矛盾の原理」ははじめて聞いたけれど、もはや物理学と言うり哲学の世界だし、「多世界解釈」はミクロの世界で成立する量子力学をそんなところに持ち出して良よければ何でも有りになっちゃうんじゃないの?





実務教育出版
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「姉と弟」 佐伯奏英

2017年06月29日 | 読書日記
新シリーズの第4巻。

今回はいろんな出来事が盛りだくさん。
タイトルはお夕と駿太郎のことだけれど、この二人の話はほんの少し。
いつものように小籐次が色々な騒動に巻き込まれる話が殆ど。
最後の5ページでも事件が起こり小籐次が猪熊大五郎を切ったところで終わる。

今回のハイライトは駿太郎の父の須藤平八郎の墓を建てたこと。




文春文庫
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「風とにわか雨と花」 小路幸也

2017年06月25日 | 読書日記
離婚して別の場所に住む父を、夏休みに小学生の姉弟が訪ねる物語。
姉弟と離婚した両親それぞれが成長していく過程が描かれている。
あまり小路幸也らしくない小説。




キノブックス
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「異世界駅舎の喫茶店 小さな魔女と記憶のタルト」 Swind

2017年06月24日 | 読書日記
異世界にある駅前の喫茶店をめぐる連作短編集。
最後の話で何となく状況が分かるけれど、良く理解できないのはこの本の前にもう一冊あるかららしい。

内容は後書きにもあるように「ミスター味っ子」などと同じように料理に関する話。




宝島社
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「東京カウガール」 小路幸也

2017年06月23日 | 読書日記
著者らしいファンタジー系恋愛小説。

いつものように主人公の周りの非現実的な人物設定や御都合主義のストーリ展開がいかにも小路幸也。
これがクセになってしまう。




PHP
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「父」 辻仁成

2017年06月17日 | 読書日記
何が主題だったのかわからないまま終わってしまった。

「父」と言うタイトルだけど、主人公のジュール(充路)と恋人のリリー・マルタンとの物語が主。
ぬいぐるみのノノとクマムシがキ良い感じのーアイテムになっている。



集英社
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「東芝解体 電機メーカーが消える日」 大西康之

2017年06月15日 | 読書日記
「東芝解体」と有るけれど、東芝だけの話では無い。
この本に書いてあることが全て事実ならば、近いうちに日本の電機メーカは無くなってしまう。

電気エンジニアとしてそれぞれの企業と様々な接点を持って来た私にとって色々考えさせられる内容でした。
またそれらの企業には大学の同級生や先輩後輩が多数就職しているけれど、彼らはどう考えているんだろうか??




講談社現代新書
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「アノニム」 原田マハ

2017年06月11日 | 読書日記
原田マハらしく絵に関する話だけど、内容は全く彼女らしくない。
原田マハと言うことで選んだら期待外れ。
とは言っても全くつまらないわけではなく、盛り上がる場面もある。


KADOKAWA
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「願かけ 新・酔いどれ小籐次(二)」 佐伯 泰英

2017年06月09日 | 読書日記
ふと気づくと、頭に「新」が付き出版社も変わっていた。
幻冬舎からもまだ続編が出るんでしょうか?それとも文春に移管された?

今回はちょっと凝っていて回りくどい話。駿太郎が出生の秘密を知ってしまったけれど、どうなるんでしょう?




文春文庫
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