富山マネジメント・アカデミー

富山新聞文化センターで開講、教科書、参考書、講師陣の紹介、講座内容の紹介をいたします。

富山県政に一度も検討されなかった専門職大学院

2017年08月11日 | Weblog

タイトルがややオーバーである。実は、富山大学の人間発達学部は、教職のための専門職大学院を実現している。だから、富山県政では一度も議論されていないのはウソである。しかし、県の管轄する行政権限の内部では、県立大学の大学院の工学研究科があるだけだ。それは、通常の学部教育の延長としての大学院である。

社会人が入学し、専門研究を深める仕組みである。学部の教育を兼任しない。主に、博士・修士の養成機関ではあるが、入学者を社会人とする専門職大学院である。これは、有給休暇制度を最大限に活用するのもので、企業からは在籍出向の形となる。富山大学では、経営学に分野でそのような試みがあるが、まだ、成案を得ていない。

富山県が自己責任で開拓するべきなのは、医薬品工学の専門職大学院である。研究者は、富大、県立大、薬業研にまたがり、また、海外の提携・連携先につながるものである。もう一つは、原子のレべりからのナノテクを駆使した「お米」の研究である。これは、食薬の同源につながり、看護学の基本にも関係する。

財源は、特別県民税と制度的な寄付金である。この2つは、世界の最先端の研究者を集めなくてはならない。

このような世界では、教育を下から設計した大学院では不可能である。アメリカのメジャーリーグの野球のように、上から最強のプレーヤーを集めなくてはならない。できるだけ、県庁職員は、きちんとした学会に参加し、研究者としての「入場券」「入館証」「聴講券」をもち、アンテナを先端の学界に眼をむける必要がある。日本には、腐るほど専門学会がある。

30年先の科学研究の伸びしろに合わせて、休日こそ学問をしませんか?県庁職員の「知財」化、それが経営課題なのです。早く、富山湾岸社会主義運動と一線を画してください。なぜなら、社会主義には「権力の科学」という歪みがあるからです。


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最先端の産業があって、新世代の家庭が集積する

2017年08月11日 | Weblog

「奇跡の船橋村」には、最先端技術のファクトリーがある。周辺には、製薬のファクトリーも多い。

日本では、世界に比べ落後しているのが、農業であり、林業である。産業としての落後性のため、知的人材も集まらない。森林がつくる水が、海に流れて美味しい魚を沿岸で再生することは、広く知られた事実である。これと似た現象が、庄川の流域にある。この地では、種もみの生産が古くから根付いた産業であった。庄川の種もみから稲の苗を育てると、病虫害にかかりにくいという市場評価を得てきた。それが、なぜなのか、だれも深く解明しなかった。

勉強すると、米穀の奥行きが無限に近いことが分かる。食用油となる油性分、日本酒、米酢、味噌などの発酵、米を粉にした米粉の食品、もみ殻を炭にして製鉄に使用、稲わらの効用も無視できない。こういう伝統の世界は、経験値が固定観念となり、中世の理学という枠内で整合する。中世の理学という枠とは、「朱子学のいう格物」の理学である。

今は、根本をさておき、品種改良にかかわる遺伝子研究の成果の導入がみられるが、根本としては、お米を原子のレベルの構造体として、ナノレベルの物理化学として素材研究される時代にきているで。経験値を固定観念とする中世の理学から、米穀を物理化学の最先端に晒すとどうなるのか?

一つの論文をみつけた。大阪大学での研究のようだ。米でんぷんの消化効率の高さを証明する効果があるようだ。

生デンプン粒のアミラーゼによる消化特にコメデンプン粒について

この謎ときから、コメを粒として利用する食品化の逆に、原子からナノレベルから構造式を考える食薬同源に新しい道が生まれてくる。量子力学は、朱子学の理学の原点にあった陽と陰の次元への本源回帰を可能にする。原子への還元、これをお米で考える。食品であり、薬品である様々な「経口物質」が発見できる。

富山大学のオープンクラスで、ハングルと量子力学を学んだ。ハングルは音声記号の体系として優れた表音文字なので感心した。それと量子力学とは、最小単位の記号のロジックという一点でつながる。


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観光学アタマ、経営学アタマ

2017年08月11日 | Weblog

行政系の人材には、経営学系の人材は少ない。相当に専門学力を必要とする。自治体の首長が、管内の税収効果につき微細につかみ、域内の経営組織へのきめ細かな施策により、改善につぐ改善が自治体を媒介して可能ならば、それは優れた「経営学的な行政」といえる。

富山県の石井知事は、その面で戦後最強といえる。南砺市の田中市長も、優れた「経営学的な行政」のできる人財である。ただ、南砺市という括りが、自然条件の面で厳しい制約に直面している。

地域経済の単位として、南砺は10年後には、富山県の玄関口となる可能性がある。それは、東京と名古屋とがリニアモーターカーで40分で結ばれることである。この名古屋から先は、主要には東海道・山陽道の列島幹線に結ばれるが、日本海側の入り口としては、道路交通の面では、南砺市が大きなターミナル効果をもつ。北陸観光の最初の拠点地として、南砺市から金沢へ、能登へ、高岡へ、富山へ、そして立山への拠点となる。リニアは、ほとんどトンネル空間であるから、観光客は、逆に、道路による景観の開けた世界で開放感を楽しむことができる。もう一つは、人財の移動効果である。

首都圏と富山県との人財の交流の相乗効果により、デザイン系のクリエーターの職住に最適の地となる。この効果は、すでに富山県の東部には生まれている。10年後は、南砺を中心に県西部は、名古屋経由の太平洋ベルト地帯との広域経済圏へ繋がる。速度では、相対的に劣化した富山市が優位性を確保するには、港湾と空港の機能のネックを解消するほかにない。その可能性が低いとするなら、南砺が富山の表紙になり、高岡、富山が裏表紙になる逆転も生じる。

その場合、南砺の主な産業の「核」となるテクノロジーは何か。それは、世界の最先端の「緑色産業」であろう。衣食住にわたり、何が先端となるのか、高度な生物学が主導する可能性を探るほかない。経営学アタマ>観光学アタマの不等号を忘れると、おバカな中高年の行政マンが横行することになる。米穀が全人類にとり提供できる「お米の原子レベル、ナノレベル」の探求などが決め手となる。農業の高度化のために、英語を公用語とする専門大学院を構想するべきであろう。

大学院は、下から積みあげて造る時代はおわった。大学院とくに専門職、社会人の研究参入というように、世界の最先端から着地点を見出す設計が基本となる。世界の最先端の「緑色産業」と専門大学院を結合し、福野農学校の伝統を蘇らせる道はないだろうか?美しい散居村に風景になじむのは、最先端の技術という対極からの誘いであろう。

 


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