トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

河床安定化作業 七日目(段差工用材の回収)

2024-03-18 | 今日は真面目に

 夜半、左ひざの痛みがあったし中休みのつもりでいたものの余りにも好天なので出かけてしまった。予定では丸太二本橋として使っていた丸太材が両岸浸食で流路に落下して放置されたままの材を段差工用材として曳き出し現場まで運ぶつもりだったのだ。とは言えこの丸太、一昔も前に河床安定化段差工用として小生が水源地に用意していた材なのだが勝手に使用されてしまったのだった。すぐに必要だった材でも無かったからそれはそれで構わなかったものの「一言も断りなし、以後も知らんぷり」ではしょうもない限りだ。それなりに顔は売れていてリーダー的な立場にある人物だけにその信義則の無さには呆れたものである。そんな経過があった材なので言わば「拉致材を取り返した」形だ。

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 侵食された沢の中から牽引器で河原まで二本曳きだした。この材を段差工の現場まで運ばなければならないのだが70mほど上流にある現場まで牽引器を支点になる立ち木を交換しながら移動させるのは手間暇面倒すぎるから河原を鳶口1本で曳き転がす事にしたもののあえなく折れてしまった。代わりにツルハシを用いたのだが鳶口ほどうまく作用しない。やはり道具立てひとつ不足しても作業は賄えないのだった。このまま作業終了も癪の種なので尾根越えしてフイールドの拠点道具小屋まで交換に行った。車で往復も考えたのだが猪侵入防止のゲートの開閉4回、すれ違い出来ない道路でのツッツモッツを想定すると尾根越え徒歩往復がスムーズに感じられて往復40分を費やして交換してきた。

 それで難なく⁉河原での移動は行えたのだが残り15mほどの砂州と言うか小石の高みを越えられずダウンした。車には牽引器が入っているから使える状況ではあったけれど息絶え絶えで河原を移動させて更にまた牽引器のコンテナを持ってくる事など願い下げに思えた。考えてみるまでも無く今回の河床安定化作業はまだ道半ばなのであるが高齢者の行う作業では無く、言ってみれば老働には不適切であることは間違いない内容だ。言い換えてみれば自傷行為や自己損傷作業みたいな様相であって、この点ではいわゆる小生、SなのかMなのかどちらに相当するのだろうか考えれば考える程判らなくなってきた。で、この日の一服はポンカン1個で自嘲的に評すれば「姥捨て山の幇間」に近いが、はてまた呆漢かいな・・・。まあ、そんな事、誰も知らないし誰も見てはいないし関心も無い現場だし全ては自己内差の課題である。そして我はSなのかMなのかこの哲学的命題に再び立ち戻るのであって、その思索はカチカチ山とは異なり姥捨て山の春の静寂の中にあったのだが時折「呆 保毛虚…」やってらんない。