トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

初めて見たヒシの花

2017-08-23 | 何よりの楽しみ
 「ヒシの実」と言ってもピンとくる人は少ないだろう。実を思い浮かべても花を知る人はもっと少ないはずである。
 少年期、水田の中に「フッコ」と呼ばれた沼があった。ここには巨大なウナギや真鯉がいたし、オオヨシキリの営巣場所でもあって釣りやガサガサを楽しんだのだが現在は宅地化してしまった。
 この沼にヒシが繁殖していて、稲刈りの頃には実を採って齧ったものだ。そのヒシを自宅池の環境植物として導入したが、勿論、採集し食べてみる算段もある。もう半世紀以上も口にしていない実である。

 結実するから当然花は咲くのだが、この花を見た事が無かった。今回初めて開花に気付き撮影したが直径10mm程度の可憐な花だった。この可憐な花が結実させる実は何とも恐ろしい形態で危険な備えをしている。
 鋭い棘が長く伸び、その棘の先端には更に細かい棘状で、刺さったら抜けにくいし傷を汚くする装置がある。そのうえ水中では何年も腐敗せず硬い棘を保っているから不用意にヒシの実採りを行うと、文字通り痛い目に遭いかねない。忍者の使う「撒きビシ」はこれの模倣だろう。
 まあ、そこまでして食べたい実ではないにしても郷愁と言うロマンチックな誘惑には弱い。

 開花株 ➡   開花途中  ➡   開花

一日一枚でいい・・・

2017-08-23 | 水辺環境の保全
 気温より湿度の高い日々にうんざりゲンナリの小生だ。出かける時は前向きでも、作業始め程なく後ろ向きモードになってしまう。早々に上着はビッショリ、メガネには汗溜まり、泥の中の足は重くなっている。
 この日も泥水池の除草に追われた。下段から除草を開始し、ようやく泥水池3まで到達した。除草対象はコナギ、キシュウスズメノヒエ、ミゾソバが主である。池の中央に植えた水稲は、手入れも施肥も行わないのだがそれなりの成長をしている。出穂は見られないのは6月下旬に植えた事に由るのだろう。

 作業を開始して1時間、既に握力の低下を自覚する。上記の三種は引き抜くほどの労力は要しないものの、株数は少ないがイヌビエの根張りが強固で難儀する。スコップで掘り上げれば造作もないけれど用意しておらず「ウントコショ、ドッコイショ」と童話の「大きな蕪」ならぬ「大きな株」に泣いた。
 大小五株ほど引き抜いて戦闘意欲消失し、ヨタヨタと顔と体を拭くのに水場に行ったけれど、拭いても拭いても汗が噴き出てくる。着替えは忘れたからそのまま帰宅し、水シャワーを浴びようやく生き返った心持ちになったのだった。

 諺にも「一日一善」とあるから「一日一枚」であっても恥じる事は無い。今は肩で息をしているが、継続していけば「片が付く」のである。

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