11日(火・祝)。わが家に来てから今日で1960日目を迎え、全国のJR駅の自動発売機やみどりの窓口で、10日早朝から約4時間半にわたってクレジットカードが使えないトラブルが発生し、「またキャッシュレスの落とし穴」と言われている というニュースを見て感想を述べるモコタロです
ぼくはもともと現金を持ってないキャッシュレスだから 落とし穴には落ちないよ
下山進著「2050年のメディア」(文芸春秋社)を購入しました きっかけは1月23日に内幸町の日本記者クラブ・レストランで開かれたK氏を囲む懇親会の席上、「あの本読んだ?」と話題になったことです 現在、まだ読んでいない本が手元に5冊ありますが、忘れないうちに急きょ購入することにしました 普段、ハードカバーは買わないのですが、新聞関係の団体に35年勤めた私にとっては感心の高いテーマです パラパラとめくった感じでは、細かい文字で書かれ 435ページもある大作です 昨日、下にご紹介する本を読み終わったので、今日から 映画やコンサートの合い間をみて、表紙も内容もハードなこの本にチャレンジしようと思います
井岡瞬著「桜の花が散る前に」(講談社文庫)を読み終わりました 井岡瞬は1960年東京都生まれ。2005年「いつか、虹の向こうへ」で第25回横溝正史ミステリ大賞とテレビ東京賞を受賞しデビューしました
この作品は、大学の写真学科を卒業した後、大手出版社にカメラマンとして3年勤め、現在はフリーランスとして働く30歳の乾耕太郎と、亡くなった父の跡を継ぎ、住居を兼ねた古い平屋で「占い処 七ノ瀬」をひとりで営み2年が経つ美人占い師・七ノ瀬桜子を巡る5話の連作短編集です
第1話「守りたかった男」は、数日前に桜子のところに相談にやって来た男が妻を殺害し、2日後に自首したというニュースを読んだ耕太郎が、事件を未然に防げなかったと気落ちする桜子のために、事件を追及する物語です
第2話「翼のない天使」は、桜子から、父親である天山がかつて占った結果が一因で仲違いし、長く絶縁状態にある母娘の関係を修復したいと悩みを打ち明けられ、知恵をしぼり奮闘する物語です
第3話「ミツオの帰還」は、商店街で耳にした不穏な噂の男が桜子の店に現れたことから、12年前に起こった事件を振り返り、桜子の力になろうと考えをめぐらす物語です
第4話「水曜日の女難」は、耕太郎に好意を示す魅惑の女性が現われ、桜子を愛しながらも、つい気持ちが傾いていき、酒を飲んで油断した隙に、二人でホテルで過ごした写真をネタに責任を追及されるという物語です
第5話「桜の花が散る前に」は、桜子は廃業の危機に追い込まれる一方、将来有望な35歳の国会議員の誘いを受けることになり、耕太郎は敵方の占い師から「死相が出ている」と忠告されながらも、何とか桜子の気持ちを引き止めようと奮闘する物語です
上記のうちで一番印象に残ったのは第4話「水曜日の女難」です フリーのカメラマンとして取った1枚の写真が、本人の預かり知らないところで、予想もしない”事件”を引き起こしていたというストーリーです これはあり得ない話ではなく、実際にあるのではないかと思います 「個人情報」がうるさく言われる昨今、写真1枚撮るにも十分気をつけないと、後でとんでもないことになる、と思いました
この本を読む前に「悪寒」を読んでいたので、てっきり井岡瞬という小説家はシリアスな物語作家だと思っていました しかし、今回この作品を読んで、かなりユーモアのある作家だなと感じました 彼の作品は手許にあと4冊あります。どんな作家の顔を見せてくれるのか楽しみです
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