15日(土)。1週間前の8日、前日に開かれた髙木凛々子さんの「ヴァイオリン・リサイタル」に関する感想をブログとツイッターにアップしたところ、7人の方々から「いいね」をいただきましたが、髙木さんご本人から8日 ツイッターに返信が届きました そこには「素敵な記事をありがとうございます!これからも頑張ります」と書かれていました なぜ、このことを書こうと思ったのかというと、他の人のコメントと表現が違っていたからです 普通の人は「素敵なコメントをありがとうございます」と書くと思いますが、彼女は「記事」という言葉を使いました この言葉は図らずも私のブログの執筆スタイルを表していると思います 特定の人を除いて、他の人のブログやツイッターはあまり見ないのですが、コンサートの感想を書く場合は「美演だった」とか「〇〇さんの演奏は素晴らしかった」とか ごく簡単に書いているケースが多いのではないかと思います それに比べて私のブログは、交響曲や協奏曲のコンサートを例にとると、オーケストラの配置はどうなっているか(対向配置か)、コンマスは誰か、演奏される作品はいつ作曲され どういう楽章構成になっているか、といった客観的な事実を示した上で、演奏を聴いてどういう感想を抱いたかを書くようにしています こういうスタイルが「記事」のように思われるのだろうと思います。私があえてこのような執筆スタイルをとっているのは、そのコンサートを聴いた人はもちろんのこと、聴かなかった人にも、どんな雰囲気のコンサートだったのかが分かるようにしたいと思っているからです また、執筆の方針として、 余程のことがない限り演奏をこき下ろすことはしないようにしています。「そんなこと言うのなら自分でやってみろ」と言われても私には出来ないし、何より「そんなひどい演奏ならわざわざコンサートに行く価値はないな」と思われては、クラシック人口を減らすだけで 元も子もないからです したがって、私はこれからも このスタイルを変えるつもりはありません
ということで、わが家に来てから今日で1964日目を迎え、英紙ガーディアンは13日、南極で観測史上初めて20度超えの20.75度を観測したと報じた というニュースを見て感想を述べるモコタロです
大統領選挙に有利にならない地球温暖化問題なんて トランプは無視するだろうな
昨日の夕食は「ハラミ焼肉」と「生野菜サラダ」にしました ハラミは柔らかくて食べやすいですね
昨夕、よみうり大手町ホールで読響アンサンブルシリーズ「上岡敏之と読響メンバーによる室内楽」を聴きました プログラムは①ショーソン「ピアノ、ヴァイオリンと弦楽四重奏のためのコンセール ニ長調 作品21」、②フォーレ「ピアノ五重奏曲 第2番 ハ短調 作品115」です 演奏はピアノ=上岡敏之、ヴァイオリン=伝田正秀、赤池瑞枝、杉本真弓、山田友子、ヴィオラ=長岡晶子、渡邉千春、チェロ=松葉春樹です
今シーズンの自席=13列19番とも今回でお別れです 次シーズンはかなり前方の席を押さえました
1曲目はショーソン「ピアノ、ヴァイオリンと弦楽四重奏のためのコンセール ニ長調 作品21」です この曲はエルネスト・ショーソン(1855-1899)が1889年から1891年にかけて作曲、1892年にブリュッセルで初演され、巨匠ヴァイオリニスト、イザイに献呈されました 第1楽章「決然と」、第2楽章「シシリエンヌ、速くなく」、第3楽章「荘重に」、第4楽章「極めて活発に」の4楽章から成ります 「コンセール」(仏語)は普通「コンチェルト=協奏曲」を意味しますが、この曲では17~18世紀のフランスで用いられた、様々な楽器の組み合わせによる多楽章の合奏を指します 本作品ではピアノとヴァイオリンがソロ楽器として活躍します
ピアノ=上岡敏之、ヴァイオリン・ソロ=伝田正秀、弦楽四重奏(ヴァイオリン=杉本真弓、山田友子、ヴィオラ=渡邉千春、チェロ=松葉春樹)がスタンバイし、演奏に入ります
上岡敏之のピアノで決然とした3つの和音が会場に響き渡り、かなりゆったりしたペースで音楽が進みます 上岡氏は指揮者ですが、ピアノはプロ並みです。いや、演奏技術と表現力から見ればプロのピアニストと言っても良いかも知れません これは彼がドイツの歌劇場でキャリアを積んでいた頃に身につけた実力です 本番前のプレトークでも、ピアノを弾きながらショーソンとフォーレの曲の違い等を解説していました ヴァイオリン・ソロを担う伝田正秀は、アシスタント・コンマスの時にヴィヴァルディだったか、ソロの演奏を聴いたことがありますが、ビブラートをかけ過ぎて、ちょっとどうかな?という演奏をしていました しかし、18年4月からコンマスに就任した実績からか、今回の演奏はそうしたことはなく、とくに第4楽章は美演で、立派にソリストを務めていました 「地位が人を創る」ということでしょうか
プログラム後半はフォーレ「ピアノ五重奏曲 第2番 ハ短調 作品115」です この曲はガブリエル・フォーレ(1845-1924)が1919年から1921年にかけて作曲、1921年5月21日にパリで初演されました この曲は第1楽章「アレグロ・モデラート」、第2楽章「アレグロ・ヴィーヴォ」、第3楽章「アンダンテ・モデラート」、第4楽章「アレグロ・モルト」の4楽章から成ります
演奏はピアノ=上岡敏之、ヴァイオリン=赤池瑞枝、山田友子、ヴィオラ=長岡晶子、チェロ=松葉春樹です
プログラムノートを音楽評論家の澤谷夏樹氏が書いていますが、この曲について「弦楽器群が組み紐を縒るように前に進み、ピアノがそこに素材の違う糸を紛れ込ませていく」と表現しています 第1楽章を聴いていて、これ以上の表現はないと思いました これこそプロの評論家でしょう 聴いていて何より音楽の推進力を感じます。第2楽章は超高速演奏です。第3楽章では弱音の美しさが際立っていました そして第4楽章では再び、前へ前へという推進力を感じました 全曲を通して、第1ヴァイオリンの赤池瑞枝とヴィオラの長岡晶子が素晴らしい表現力です 真ん中の第2ヴァイオリンの山田友子とチェロの松葉春樹が、彼らに勝るとも劣らない冴えた演奏を繰り広げます そして、弦楽の4人をピアノの上岡敏之がペースメーカーとしてしっかり支えます 素晴らしいコラボレーションでした。これこそ「読響アンサンブル」でしょう。名演奏の条件は、①あまり馴染みのない曲を好きにさせる演奏、②馴染みの曲の良さを再認識させる演奏、ではないかと思います その意味では、彼らの演奏は「あまり馴染みのない曲を好きにさせる」名演でした
演奏後 松葉氏が、シャイな上岡氏に代わりマイクを持って、「今日はバレンタインデーです 日本では女性が男性にチョコレートを贈る習慣がありますが、ドイツでは男性が女性に花を贈る習慣があります 今日の女性の出演者に上岡さんから花束を贈呈していただきます」とアナウンス、上岡氏が女性の演奏者一人ひとりに黄色の花束を手渡しました 譜めくりの女性とフロアにいたナビゲーターの鈴木美調さんにも渡されました こういう演出は良いですね さすがは資金力豊富な読響だと思います
本日、toraブログが2011年2月15日の開設から満9年を迎えました この間、身内の不幸があった数日間を除き、毎日休まず書き続けて参りました。その結果、本日現在のトータル閲覧数は5,345,182 P V 、トータル訪問者数は 1,420,975 I P となりました これもひとえに普段からご覧くださっている読者の皆さまのお陰と感謝申し上げます これからも毎日休むことなく根性で書き続けて参りますので、モコタロともどもよろしくお願いいたします
先に帰っていた家人が「今日コンサートじゃない?」というので、「どうして知ってるの?」「だって、カレンダーに書いているじゃない」
ボケてる、、。レポートありがとうございました。聴いた気になるより、情けなさがこみ上げてきますが。笑。
私も過去に経験があるので、カレンダーと手帳の両方にコンサート予定を書き入れてあります。その上、朝出かける前に必ず手帳を見ることを習慣づけています。
今回は外来オケやオペラでなくて良かったです!
新年度はホワイエでコーヒーをご一緒できると良いですね