26日(火)。わが家に来てから今日で1363日目を迎え、シンガポール外務省は24日、米朝首脳会談の開催でシンガポールが負担した費用が1630万シンガポールドル(約13億2千万円)だったと明らかにした というニュースを見て感想を述べるモコタロです
米は最初から出す気なし 北朝鮮は支払い能力なし シンガポールは宣伝効果てき面
昨日、夕食に「ハッシュドビーフ」と「生野菜とアボカドのサラダ」を作りました 「ハッシュドビーフ」は恒例のメニューになりました
昨日、早稲田松竹で「デトロイト」と「BPM(ビート・パー・ミニット)」の2本立てを観ました
「デトロイト」はキャスリン・ビグロー監督による2017年アメリカ映画(142分)です
1967年7月、アメリカのデトロイトでは人種間の対立が引き金となり、暴動で街は荒廃しきっていた 暴動発生から3日目の夜、若い黒人たちで賑わうアルジェ・モーテルで、黒人の一人が警官を脅してやろうとしてオモチャの拳銃を外に向けて撃った。銃声を聞いたという通報を受けた大勢の警官と州兵がモーテルに殺到した 差別主義者の警官がモーテルに居合わせた黒人を銃殺するが、自分のナイフを死体のそばに置いて、襲ってきたから正当防衛で銃を撃ったことにする その上で警官たちは、モーテルにいた若者たちに暴力的な尋問を開始する。「誰が最初に拳銃を撃ったか言わないと一人一人銃殺する」と脅かすが、拳銃は出てこない。最後に警官たちは、モーテルで何が起こったか黙っていれば開放すると条件を出して開放する。これが後に裁判になり、警察官3人が殺人容疑で告訴されるが、陪審員の結論は無罪だった
この映画は「アルジェ・モーテル事件」を題材にしたものですが、アメリカに深く潜行する人種差別の模様をドキュメンタリータッチで描いています この映画を監督したのは、女性初のアカデミー賞監督賞を受賞した「ハート・ロッカー」でイラクの戦場の”現場”を描いたキャスリン・ビグローですが、圧倒的なリアリティと臨場感あふれるカメラワークで迫ってきます
「BPM(ビート・パー・ミニット)」はロパン・カンピヨ監督による2017年フランス映画(143分)です
90年代初頭のパリ。発生してからほぼ10年が経つ間に エイズの脅威は拡大の一途を辿っていたが、政府も製薬会社も見て見ぬ振りを決め込んでいた そうした中、エイズ患者やHIV感染者への差別や不当な扱いに抗議し、政府や製薬会社などへ変革を求めた団体「ACT UP-Paris」のメンバーたちは、新薬の研究結果を出し渋る製薬会社への抗議活動などを行っていた 行動派のメンバーであるショーンは、HIV陰性だが活動に参加し始めたナタンと出会い、やがて恋に落ちる。しかし、ショーンはすでにHIVに感染しており、自分の運命を自覚していた
この作品は、90年代初めのパリを舞台に、監督のロパン・カンピヨ自身が関わっていたエイズ活動家団体「ACT UP-Paris」での経験を基に作られています BPMは音楽用語であると同時に「心拍数」も意味します
当時のエイズ感染者にとっては、製薬会社がエイズに対する新薬を一刻も早く開発することが最大の望みでした ところが、製薬会社はなかなか本腰を入れて新薬の開発に取り組まないので、一刻の猶予もない感染者と彼らの支援者は不満を抱き、会社に乗り込んで赤い液体の入った風船を投げつけたりする実力行使に出ます これは社会一般的な道徳観念からすれば一種のテロ行為ですが、彼らにとってみれば生きるか死ぬかの死活問題なのです 彼らの狙いは、直接的に製薬会社に抗議するとともに、そうした行動をマスコミに取材させて エイズに対する社会の関心を高め、政府や製薬会社の積極的な取り組みを促すことにあったのです
この映画が他の作品とまったく違うのは「エンドロール」です 「デトロイト」もそうでしたが、ほとんどの映画は映画の製作に関わった関係者やスポンサーなどをBGMと共に長々と流して、いったいいつまで続くのかと思わせますが、この映画の「エンドロール」はそれほど長くはありません。しかも いっさい音楽は流れません この間、観衆は今までスクリーン上で観てきた様々なシーンを回想することになります。この手法はどんな作品でも通用するわけではありません。この映画の終わり方としては最も相応しい手法だと思います こういうのを日本では「沈黙は金」と言います コンサートに例えれば、悲愴交響曲を聴き終わった後の一瞬の”しじま”のようなものです
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