24日(月・休)。わが家に来てから今日で1453日目を迎え、宇宙航空研究開発機構は22日、探査機「はやぶさ2」から分離した小型探査ロボット2台が、小惑星「リュウグウ」に到着したと発表した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
次の機会にトランプ大統領をハヤブサ3に乗せて リュウグウに送還してくれね?
昨日、サントリーホールで新日本フィル第594回定期演奏会(ジェイド=サントリーホール・シリーズ)を聴きました 2018-19シーズン第1回目のコンサートで、私は今シーズンからこのシリーズの会員に移行し、2階席で聴くことになりました。新シーズン第1回目のプログラムはスメタナの連作交響詩「わが祖国」全曲 指揮はペトル・アルトリヒテルです
アルトリヒテルは1976年ブザンソン指揮者コンクールで第2位及び特別賞を受賞、1990年からプラハ交響楽団、1997年からロイヤル・リヴァプール・フィル、2002年からブルノ・フィルの各首席指揮者等を歴任、2017年5月の「プラハの春音楽祭」ではイルジー・ビエロフラーヴェクの代役を務めました
べドジフ・スメタナ(1824-84)は「チェコの国民楽派」の「祖」となり、後にドヴォルザークが「父」として続きました 「わが祖国」は1872年頃から構想され1879年に完成した6曲からなる連作交響詩です
第1曲「ヴィシェフラト(高い城)」、第2曲「ヴルタヴァ(モルダウ)」、第3曲「シャールカ」、第4曲「ボヘミアの森と草原から」、第5曲「ターボル」、第6曲「ブラニーク」から成ります
第1曲「ヴィシェフラト(高い城)」は、プラハの丘の上に残されたヴィシェフラド(高い城)に寄せて、チェコ王国の過去の栄光と悲哀を綴った曲です
第2曲「ヴルタヴァ(モルダウ)」は、水源から次第に流れを集め、大きな流れとなっていくモルダウ川に託して、祖国の自然を歌い上げた曲です
第3曲「シャールカ」は女性軍の女戦士シャールカの伝説を描いた曲です
第4曲「ボヘミアの森と草原から」はチェコの風景描写の中に、祖国への賛美を込めた曲です
第5曲「ターボル」は「陣営」の意です。ただし、ここではチェコ人の独立のために根気強く戦ったフス教徒の「ターボル派」を意味しています
第6曲「ブラニーク」は前曲のターボルが最後に立てこもり、1452年に陥落した砦のあった山の名前です 祖国独立の勇士の霊がそこに眠り、いつかは立ち上がることへの願いを込めた曲です
全6曲の一括演奏の初演は1882年11月5日にプラハで行われました
オケはいつもの並びで、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという編成。コンマスはチェ・ムンスです いつものように、第2ヴァイオリンの松崎千鶴さんを確認。篠原英和さんは降り番のようです
長身のアルトリヒテルが指揮台に上がり第1曲「ヴィシェフラト(高い城)の演奏に入ります。譜面台には分厚いスコア・ブックが置かれていますが、彼はまったく開く様子がありません
曲の冒頭、2台のハープが 吟遊詩人が過去の物語を語り始めるように 印象的な動機を演奏します これを聴くと「ああ、これからチェコの6つの伝説や物語が始まるんだな」と思います
次いで、第2曲「ヴルタヴァ(モルダウ)」の演奏に入ります スメタナはこの曲のスコアに次のような標題を書き入れています
「ヴルタヴァの最初の水流~ヴルタヴァの第2の水源~森ー狩り~森の結婚式~月の光―水の精たちの踊り~聖ヨハネの急流~ヴルタヴァの大河の流れ~ヴィシェフラトのモティーフ」
アルトリヒテル✕新日本フィルは、スメタナが書き入れた標題の通り、最初の一滴が徐々に仲間を集め 川となり、様々な出来事や風景に出会いながら川幅を広げて流れていく様子を色彩感溢れる管弦楽によって再現しました
第3曲「シャールカ」の演奏では、冒頭の弦楽器による迫力ある演奏が際立ち、マルコス・ミランダのクラリネットが冴えわたっていました
「シャールカ」の演奏が終わるや否や、アルトリヒテルはオケに向かって「ブラボー」と叫び、客席に振り返り、満場の拍手を受けました 彼の意図がパーフェクトにそれぞれの楽員の演奏に反映したという現われでしょう 何度かのカーテンコール後、彼はコンマスのチェ氏の手を取って、そのまま舞台袖に引き上げていきました これから一旦休憩に入るよ、という合図ですが、アルトリヒテルってお茶目なんだから、もう
休憩時間にロビーに出ると、その一角で数人の男女のグループがたむろしており、「ずいぶん違うね~」とか「そうそう、モルダウなんて全く違った」という会話が聞こえてきました 誰の、あるいはどこのオケの演奏と比べて違うと言っているのか分かりませんでしたが、「モルダウ」に関しては 演奏によって「まったく違う」なんてあるんだろうか、と疑問に思いました 私など素人には、テンポが極端に速いとか遅いとかであれば 以前 他のコンサートで聴いた演奏とは違うと判断できますが、それ以外の要素だと どこが「全く違う」のか明確には分かりません 一瞬 自分は頭以上に耳が悪いんだろうか と思いましたが、今に始まったことじゃないし、彼らは耳の肥えた人たちの集まりなんだろうな、と思い直しました
プログラム後半は第4曲「ボヘミアの森と草原から」の演奏から入ります この曲では、中間部での弱音による第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスへと繋がれるフーガが美しく響きました 次いでホルンが森の情景を描きますが、この演奏が素晴らしかった
第5曲「ターボル」では、新日本フィルを”円満退職”し”、臨時に呼ばれた近藤高顯氏によるティンパニの打ち込みが心地よく響きました
最後の第6曲「ブラニーク」では、オーボエ首席の古部賢一とホルン首席の吉永雅人の演奏が冴え渡りました 管・打楽器、弦楽器総動員によるフィナーレは、新日本フィルの底力を示す白熱の演奏でした
アルトリヒテルは、「拍手を受けるべきなのは、スメタナのこの作品です」とでも言いたげに、譜面台の上のスコアブックを取り上げ指をさして抱きました アルトリヒテルにとって「わが祖国」は文字通り「わが祖国を代表する音楽」なのでしょう
帰りがけに定期会員継続特典CDをいただいてきました 内容は今年1月12日に開かれたトリフォニー・シリーズのライブ録音で「シュトラウス:ワルツ・ポルカ集」です 一度ゆっくり聴いてみようと思います
オイラも先週コバケン日フィルでサントリーホールで炎のスメタナ聴きましたっす。
あとね、前半のチャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35は、痛々しくて見聴きするの気の毒でたまんかったばい。
先週のコバケン✕日本フィルというと18日のサントリーホールですね。確かヴァイオリンはSM女史だったと思いますが、想像がつきます。お気の毒でした
あーいふ演出は初めてでしたぁ。
「あーいふ演出」が想像できませんが、相変わらず素足で演奏していたのではないですか