18日(金).今日5月18日はグスタフ・マーラーの命日です.1911年,今からちょうど101年前の今日死去しました
マーラーは10年間務めてきたウィーン宮廷歌劇場の音楽監督を辞任し,1907年にアメリカに渡り,翌年メトロポリタン歌劇場の指揮者としてデビューします それ以来,音楽シーズンはニューヨークで指揮し,夏のオフ・シーズンはオーストリアの別荘に戻って作曲するという生活を送りました.そして,1911年2月ニューヨークで最後の指揮を行った後,心臓病の発作が激しくなり帰欧,パリで静養後ウィーンに戻り,5月の今日息を引き取りました
一昨年の2010年がマーラー生誕150年,昨年が没後100年と記念すべき年が続きました この2年間で国内のオーケストラはもちろんのこと,来日する海外のオーケストラも,マーラーの曲を交響曲中心に積極的に取り上げ,メモリアル・イヤーを盛り上げました
私のマーラー入門は,ラファエル・クーべリックのサンプラーレコードに集録されていた交響曲第5番の第4楽章「アダージェット」でした クーべリックがバイエルン放送交響楽団を指揮した演奏で1971年の録音です.何とも甘美なメロディーにハマってしまい,マーラーの愛弟子ブルーノ・ワルター,そしてレナード・バーンスタインを中心にLPで交響曲全集を揃えるようになりました.ワルターが比較的味気ない演奏なのに対して,バーンスタインは情熱的な演奏を展開します
CD時代になってからもマーラーを買い続け,現在約250枚のCDを所有していますが,ほとんどが交響曲です.例えば交響曲第5番をとってみると,順不同で次のような指揮者のCDを持っています
ブルーノ・ワルター,レナード・バーンスタイン,ラファエル・クーべリック,クラウディオ・アバド,ジョン・バルビローリ,クラウス・テンシュテット,ヤッシャ・ホーレンシュタイン,ジュゼッペ・シノーポリ,ヘルマン・シェルヘン,ヘルベルト・フォン・カラヤン,リーフ・セーゲルスタム,ディミトリ・ミトロプーロス,ハロルド・ハーバーマン,アントニ・ヴィット,アドリアン・リーパー・・・・・・・と,ここまでで何人でしょうか?
・・・・と言ったところで,ハタと気が付きました オットー・クレンペラーの指揮した第5番がない 第2番などはバイエルン放送管弦楽団,ニュー・フィルハーモニア管弦楽団,アムステルダム・コンセルトへボウ管弦楽団の3種類も持っているのに・・・・・・どうもクレンペラーは第5番を録音していないようです.クレンペラーは同じ作曲家の曲でも演奏する曲を選びますからね.彼は第5番を”サロン・ミュージック”と批判していた,と ものの本で読みました
これまでマーラーの交響曲を生演奏で何回も聴いてきましたが,最も印象に残っているコンサートを挙げると2つあります 一つは昨年5月6日のブログに書いた1999年9月30日の新日本フィルによる「交響曲第1番」です.この時は指揮者が指揮台から転げ落ちました もう一つは昨年12月29日のブログに書いたN響による「交響曲第5番」です.この時は本番中,舞台上空を蝶々が飛んでいました もう2度とこうした経験はできないかもしれません
今日は、マーラーを偲んで彼の第9交響曲第4楽章「アダージョ」を聴いてから寝ようと思います
〔下の写真は”マーラ―入門時代”によく聴いたレナード・バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルによる交響曲第1番のLPジャケット〕
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