人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

N響2023-2024シーズンのラインナップ発表 / 湯浅卓夫 ✕ 新交響楽団で別宮貞雄「交響曲第3番」、ウォルトン「交響曲第1番」他を聴く /「リバーサルオーケストラ」出演の門脇麦インタビュー

2023年01月15日 07時07分43秒 | 日記

15日(日)。昨日の朝日新聞朝刊「be   テレビ 週刊番組表」に、日テレ系「リバーサルオーケストラ」(水曜夜10時)で谷岡初音を演じている門脇麦さんが取り上げられていました   記事を超略すると次の通りです

「昨夏、ヴァイオリン指導の先生のもと、猛練習を始めた 『天才ヴァイオリニスト』になるためだ。『左手の指の位置とか、右手の上下とか、絶対合ってないといけないので、振付みたいに覚えます。できてる風にはなりつつある』と語る    11日の初回での、壮大な『ウィリアム・テル序曲』に飛び入り、奏でる喜びを思い出す場面は圧巻だった  『小学生が大学生に飛び級したようで、とにかく手の動きが速くて大変   でもプロの方(神奈川フィル)と一緒に演奏すると、たまに自分の音痴な音が聞こえても割と気持ちよく弾けるんです』。ヴァイオリンの音色にはなじみがある。クラシック好きな祖父の家では、壁一面のCDから『おすすめ』を借りてきては聴いていた いまは寝る前や寝付けない日に『白鳥の湖』や『くるみ割り人形』の旋律が落ち着かせてくれる 中学までバレエを続けていたことも影響する。『クラシックって格好いい、聴いて楽しいというパワーと、初音や朝陽(指揮者)らみんなのチームワークで最強オケになっていく爽快感を味わっていただけるんじゃないかな 特に演奏シーンは楽しみにしてほしいです』と語る」

たしかに、『ウィリアム・テル序曲』の「スイス軍の行進」のスピッカート(弓をはねさせながら弾く奏法)は素晴らしい演奏で、プロのようにサマになっていました 他の俳優さんたちが、いかにも「演技で弾いてます」という印象の中、一人だけ際立っていました バレエをやっていた関係でチャイコフスキーのバレエ曲を聴くと落ち着くのでしょうね 祖父の家の「壁一面のCD」は親近感を覚えます 来週水曜日が楽しみです

 

     

 

ということで、わが家に来てから今日で2925日目を迎え、ロシア前大統領のメドベージェフ安全保障会議副議長は14日、ウクライナでのロシアの核使用は「人類に対する敵対行為」になると警告した岸田首相とバイデン米大統領の共同声明について「とてつもない恥で、コメントすらできない妄想」と非難し、恥をそそぐには岸田氏が「閣議で切腹するしかない」と述べ、強く反発した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     岸田首相が切腹なら プーチン大統領は「市中引き回し」のうえ4の字固めじゃね?

 

         

 

「NHK交響楽団  2023-2024シーズン」のラインナップが発表されました すでに日程と指揮者は発表済みでしたが、今回は出演者と演奏曲目が公表されました N響定期演奏会はAプロ(NHKホール:土・日)、Bプロ(サントリーホール:水・木)、Cプロ(NHKホール:金・土)の3コースがあり、それぞれ年間9回のコンサートが用意されています 現在私はAプロとBプロの定期会員になっています

 

     

 

Aプロで興味を惹かれるのは①10月公演(ブロムシュテット指揮:ブルックナー「交響曲第5番」)、②12月公演(ルイージ指揮:マーラー「交響曲第8番」)、③2月公演(井上道義指揮:ショスタコーヴィチ「交響曲第13番」他)、④4月公演(ヤノフスキ指揮:ブラームス「交響曲第1番」他)、そして⑤反田恭平を迎えてのスクリャービン「ピアノ協奏曲」がある6月公演です

Bプロは毎回「協奏曲」がプログラミングされているのが特徴ですが、①9月公演(トン・コープマン指揮:オール・モーツアルト・プロ),②11月公演(ユッカ・ペッカ・サラステ指揮、ペッカ・クーシスト:ストラヴィンスキー「ヴァイオリン協奏曲」他、③12月公演(ルイージ指揮、アリス・紗良・オット:リスト「ピアノ協奏曲第1番」他)、④5月公演(ルイージ指揮:ブフビンダー:ブラームス「ピアノ協奏曲第1番」他)が興味深い公演です

Cプロは休憩なしの60~80分公演が特徴ですが、①9月公演(ルイージ指揮:ワーグナー「ニーベルングの指環」オーケストラ・アドベンチャー)、②10月公演(ブロムシュテット指揮:シベリウス「交響曲第2番」他)、③4月公演(エッシェンバッハ指揮:ブルックナー「交響曲第7番」他)、④6月公演(沖澤のどか指揮、コジュヒン:ラヴェル「左手のためのピアノ協奏曲」他)が期待できそうです

以上のラインアップからすると、Aプロの会員継続は決定です Bプロを継続するかどうか微妙なところです 他のオケの定期公演日程とも照らし合わせて慎重に判断したいと思います

 

         

 

昨夜、東京芸術劇場コンサートホールで新交響楽団「第260回演奏会 別宮貞雄生誕100年」を聴きました    プログラムは①別宮貞雄「管弦楽のための2つの祈り」、②同「交響曲第3番 ”春”」、③ウォルトン「交響曲第1番 変ロ短調」です 指揮は湯浅卓夫です

 

     

 

主催者側から指定された席は1階k列22番、センターブロック右から3つ目です

オケは14型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの新響の並び。コンミスは内田智子さんです

この日の公演は「別宮貞雄生誕100年」を記念する演奏会という位置付けになっています 別宮貞雄(1922-2012)は東京大学理学部物理学科と同大学文学部美学科を卒業。在学中に毎日音楽コンクールに入賞し、パリ国立高等音楽院に留学、ミヨーやメシアンのもとで作曲技法を学んだという秀才です

1曲目は別宮貞雄「管弦楽のための2つの祈り」です この曲はフランス留学で学んだ近代的作曲技法を集約した作品として作曲、1956年5月に初演されました 音楽的には「前奏曲、ファンファーレとフーガ」という構成になっており、第1楽章「悲しみを持って」、第2楽章「雄々しく」の2楽章から成ります

湯浅卓夫の指揮で演奏に入りますが、前衛的な傾向に背を向けた純粋な曲想で、聴いていて好感が持てました

2曲目は別宮貞雄「交響曲第3番”春”」です この曲は新潟県妙高高原の赤倉で春スキーを楽しんでいる時に着想を得たということです 全楽章の初演は1987年3月です 第1楽章「春の訪れ ~ あっという間に春はやってくる」、第2楽章「花咲き、蝶は舞い ~ そして鳥がさえずる。深い山の中の自然の美しさ」、第3楽章「人は踊る ~ 人々は浮かれ出す」の3楽章から成ります

湯浅の指揮で第1楽章に入ります 冒頭のホルンが、いかにも春の目覚めを暗示しているようで素晴らしい 金管楽器群の分厚い演奏が印象的です 第2楽章ではフルート、クラリネット、オーボエの独奏が冴え渡ります 息の長いホルンの演奏が素晴らしい 第3楽章には意表を突かれました まさかこんなに楽しく賑やかな曲とは思いもしませんでした 躍動感溢れる楽しい演奏を聴いていて、ディズニーのアニメ映画「ファンタジア」の中の「魔法使いの弟子」(デュカス)の行進曲風の音楽を思い出しました ミッキーが居眠りしている間に、ミッキーが魔法をかけた箒が水をどんどん汲んで、周囲を水びだしにしてしまうシーンです 管楽器も弦楽器も打楽器もノリノリで推進力に満ちた楽しい演奏を繰り広げました

 

     

 

プログラム後半はウォルトン「交響曲第1番 変ロ短調」です この曲はウイリアム・ウォルトン(1902-1983)が1932年から35年にかけて作曲、1935年11月にロンドンで初演されました 第1楽章「アレグロ・アッサイ」、第2楽章「プレスト・コン・マリツィア」、第3楽章「アンダンテ・コン・メランコニア」、第4楽章「マエストーソ」の4楽章から成ります

コンミスが堀内真美さんに代わります

ウォルトンというと、私はオラトリオ「ベルシャザールの饗宴」ぐらいしか知りません いったいどんな交響曲を書いたのか、と興味津々で聴きました

この曲にも意表を突かれました 第1楽章冒頭からテンションの高い曲で、弦楽器も管楽器も打楽器も目いっぱいの渾身の演奏を展開します その最たるものが第4楽章でした 弦楽アンサンブルの美しさが際立つ一方で、フィナーレに向けてのティンパニ2台による強烈な強打を中心とするオーケストラ挙げてのアグレッシブな演奏に度肝を抜かれました ウォルトンはこういう曲を書いたのか、と認識を新たにしました オーケストラ総力を挙げての熱い演奏に大きな拍手が送られました

 

     

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