26日(金)。わが家に来てから今日で1484日目を迎え、米紙ニューヨーク・タイムズは24日、トランプ大統領が私用の iPhone で友人らと話している内容が中国に盗聴されていたと報じた というニュースを見て感想を述べるモコタロです
大統領自ら危機管理能力が欠如しているから”小学5、6年生並み”と言われるんだ
昨日、夕食に「 厚揚げとトマトの和風炒め物」と「わかめと舞茸のスープ」を作りました 「厚揚げ~」は新聞のコラム「料理メモ」の、「スープ」は cookpad のレシピです
9月にドイツ・ミュンヘンで開かれた第67回ミュンヘン国際音楽コンクールのピアノ三重奏部門で優勝した「葵トリオ」の凱旋リサイタルのチケットを取りました 12月14日(金)午後7時からサントリーホール「ブルーローズ」です 「葵トリオ」は東京藝大の大学院と大学院修了生の3人から成り、メンバーは小川響子(ヴァイオリン)、伊東裕(チェロ)、秋元孝介(ピアノ)です プログラムは①ハイドン「ピアノ三重奏曲第27番」、②ブラームス「ピアノ三重奏曲第1番」、③シューベルト「ピアノ三重奏曲第2番」です
昨夕、サントリーホールでNHK交響楽団の第1896回定期演奏会を聴きました プログラムは①ベートーヴェン「交響曲第6番ヘ長調作品68”田園”」、②ステンハマル「交響曲第2番ト短調作品34」です 指揮はN響桂冠名誉指揮者のヘルベルト・ブロムシュテットです
オケは左奥にコントラバス、前に左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対向配置をとります。コンマスは伊藤亮太郎です
1曲目は ベートーヴェン「交響曲第6番ヘ長調作品68”田園”」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827年)自身が「田園交響曲」と名付け、各楽章に標題を付けています かと言って、単なる自然描写音楽ではなく、ベートーヴェンが楽譜に「田園交響曲、あるいは田舎での生活の思い出。音画というより感情の表出」と記しているように、感情を表した交響曲です
第1楽章:田舎に到着した時の愉しい感情の目覚め「アレグロ・マ・ノン・トロッポ」、第2楽章:小川のほとりの風景「アンダンテ・モルト・モッソ」、第3楽章:田舎の人たちの楽しい集い「アレグロ」、第4楽章:雷鳴、嵐「アレグロ」、第5楽章:牧歌、嵐の後の喜びと感謝の気持ち「アレグレット」の5楽章からなりますが、第3楽章から第5楽章は続けて演奏されます
1927年7月生まれ、ということは現在満91歳のブロムシュテットが矍鑠たる歩行で指揮台に向かいます 聴衆の中に彼に勝てる人がいるのか
いつものように彼はタクトを持ちません。この日に行われたプロ野球ドラフト会議では、クジを右手で引くか左手で引くかで運命を占ったようですが、ブロムシュテットは両手で音楽を紡いで運命を手繰り寄せます
この田園交響曲は木管楽器群が大活躍しますが、オーボエの茂木大輔、クラリネットの伊藤圭、フルートの甲斐雅之(?)らを中心に、しっかりブロムシュテットの期待に応えていました 第4楽章「雷鳴、嵐」では、ティンパニの強打と弦楽器群の熱演が会場を揺るがしました
プログラム後半はステンハマル「交響曲第2番ト短調作品34」です カール・ヴィルヘルム・エウフェーン・ステンハマル(1871-1927)はスウェーデンの作曲家・ピアニストです 彼は「交響曲第1番」(1902~03年)を作曲後、シベリウスの「交響曲第2番」(1901~02年)を聴いて衝撃を受け、第1番を撤回し、さらに1910年にデンマークの作曲家ニールセンの「交響曲第1番」を指揮したことをきっかけに 北欧の作曲家として作曲活動をする方向を探り始め、1911年から1915年にかけてこの「交響曲第2番」を作曲しました
この曲は第1楽章「アレグロ・エネルジコ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「スケルツォ:アレグロ・マ・ノン・トロッポ・プレスト」、第4楽章「フィナーレ:ソステヌート~アレグロ・ヴィヴァーチェ」の4楽章から成ります
ブロムシュテットの指揮で第1楽章に入ります シベリウスに影響を受けただけあって、ところによってはシベリウス風の音楽が聴こえ、そうかと思うと、伊福部昭風の土俗的、民俗的な音楽も聴こえてきました 第3楽章はどちらかというとドヴォルザークの民俗舞曲を感じさせる曲風でした また、第4楽章は最初の方はマーラー風に響くところがあったりして変化にとんだ曲想でした この作品でも木管楽郡が大活躍し、金管楽器も冴えていました
ブロムシュテットはアメリカ・マサチューセッツ州生まれですが、両親の母国がスウェーデンで、自身もスウェーデンのノールショッピング交響楽団、オスロ・フィルなどで指揮をとった経験から、今回スウェーデンの作曲家ステンハマルの代表作である「交響曲第2番」をプログラムに取り上げたのだと思います 彼の求める要望にN響の面々は熱演で応えました
演奏後、N響最年少(?)の第1ヴァイオリン奏者・宮川奈々さんからブロムシュテット翁に花束が贈呈されました この日はブロムシュテットにとって今年度最後のN響定期演奏会ということで、「今年もありがとうございました。来年度もよろしくお願いします」という意味が込められていたのだと思います
このシーンを見ながら、初めてブロムシュテットの指揮で演奏を聴いた時のことを思い出していました 記憶があいまいで、時期(多分35年以上前)も会場もはっきりとは覚えていないのですが、誰かの代振りでドレスデン国立歌劇場管弦楽団を指揮してリヒャルト・シュトラウスの「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」を指揮したのです 確か3曲振ったと思いますが、この曲だけ覚えているのは、事前アナウンスで「ヨハン・シュトラウスのティル~」と間違ってアナウンスしたからです もちろん、後で訂正されましたが、この時のブロムシュテットの鮮やかな指揮とドレスデンのオケの音色にすっかり魂を奪われ、それ以来ドレスデンのオケが来日するたびに聴きに出かけることになったのです
なぜか、あの頃のブロムシュテットと現在のブロムシュテットとあまり変わらないような気がします とにかく元気溌剌です 来年も元気な姿でN響を振ってほしいと思います