8日(月).連休はいかがお過ごしでしたか? この間,9対0の試合をひっくり返し 12対9で広島カープを下し セリーグ首位に躍り出た阪神タイガース の快進撃がマスコミの話題を独占しました 85年の日本シリーズで西武球場において吉田監督の日本一の胴上げを目の前で見た一人として,また六甲おろし(正式には『阪神タイガースの歌』)を暗唱できる私としては 嬉しさに心躍る毎日を送らせていただいております
ということで,わが家に来てから今日で950日目を迎え,阪神の快進撃がいつまで続くか阪神半疑のモコタロです
その昔 阪神が連勝している時「虎は来た道を折り返す」と言った厭味な竜ファンがいた
昨日 新宿タワーレコードで,ショーソン「ヴァイオリン,ピアノと弦楽四重奏のためのコンセール」のCDを買いました 先日のラ・フォル・ジュルネ音楽祭での演奏を含めて3回ほど生演奏で聴いたのですが,聴けば聴くほど名曲だと思うようになりました その割にはCDを持っていなかったので思い切って買うことにしたのです 1966年録音のCDと2012年録音のものと2種類あったのですが,新しい録音の方を選びました 演奏者は見たことも聞いたこともない人たちですが,CHANDOSレーベルなら間違いないだろうと思って選びました
ラ・フォル・ジュルネ音楽祭の時に購入し,本人のサインをもらったアンヌ・ケフェレックのCD「ダンスに加わって」を一通り聴いてみました このCDにはサン=サーンス,ショーソン,ラヴェル,ドビュッシー,プーランクなどフランスの作曲家による小品が23曲収められています
例えば,5曲目に収められたシャブリエの「アルバムの一葉」は心に染み入る感動的な名作で,いつまでも続いて欲しいと思わせる美しいメロディーが奏でられています
このシャブリエの「アルバムの一葉」は,2015年2月に死去したアルド・チッコリーニのCD「ワルツ選集」の最初のトラックに収められています けれんみのない演奏が心を打ちます
篠田桃紅著「103歳になってわかったこと 人生は一人でも面白い」(幻冬舎こころの文庫)を読み終わりました 篠田桃紅(とうこう)さんは1913(大正2)年生まれ.墨を用いた抽象表現主義者として世界的に知られる現役の美術家です 彼女の作品は大英博物館,メトロポリタン美術館をはじめ世界中の美術館に収蔵されています
この本は次の3つの章から成ります
第1章「103歳になってわかったこと」
第2章「何歳からでも始められる」
第3章「自分の心のままに生きる」
第4章「昔も今も生かされている」
第1章で桃紅さんが一番最初に語っているのは「私には死生観がありません」というものです
「これまで私は,長寿を願ったことはありませんでした.死を意識して生きたこともありません.淡々と,生きてきました 今でも,死ぬときはこうしよう,死ぬまでにこういうことはしておきたい,などなに一つ考えていません.いつ死んでもいい,そう思ったこともありません.なにも一切,思っていません.先日,死生観は歳とともに変わるのかと,若い友人に尋ねられました.私は,私には死生観がないと答えました.彼女はたいへんびっくりしていました 考えたところでしようがないし,どうにもならない.どうにかなるものについては,私も考えますが,人が生まれて死ぬことは,いくら人が考えてもわかることではありません」
これを読むと,桃紅さんの人生観は「毎日を自然体で生きる」ということのようです
第2章「何歳からでも始められる」は特に高齢の読者には参考になると思います 小見出しを見ただけでも桃紅さんが伝えたいことが分かります
「なんでも言っておく,伝えておく」
「頼らずに,自分の目で見る」
「いつでも面白がる」
「なにかに夢中になる」
「やっておきたいと思うことは,どんどんやる」
「誰もやらないときに,やったことが大事」
ーなどです.その辺の訳の分からない哲学本や自己啓発本よりも,生きていく上で役に立つ知恵が満載のエッセイ集です 103歳の人生の大先輩による数々の言葉には説得力があります 広くお薦めします